介護の基礎知識
ケアマネの受験資格が5年から3年に見直し!いつから変わる?2027年の制度改正を解説
- 公開日:2026年10月26日
- 更新日:2026年10月26日
ケアマネジャー(介護支援専門員)の受験資格について、実務経験年数を現在の「5年以上」から「3年以上」に短縮する見直しが検討されています。
ケアマネジャーの人材不足が課題となる中、資格取得までの期間を短くすることで、新たな人材の参入を促すことが目的です。
今回は、受験資格の見直し内容や変更時期、対象となる資格、介護業界への影響について解説します。
ケアマネジャー(介護支援専門員)とはどんな資格?
ケアマネジャー(介護支援専門員)とは、介護が必要な方やその家族から相談を受け、適切な介護サービスを利用できるよう支援する専門職です。
主な役割は、利用者の心身の状態や生活環境、本人・家族の希望を把握し、必要な介護サービスを組み合わせた「ケアプラン(介護サービス計画)」を作成することです。また、ケアプランの作成だけでなく、介護サービス事業所や医療機関との連絡調整、サービス利用開始後の状況確認(モニタリング)なども行います。
ケアマネジャーになるには、原則として対象となる国家資格に基づく業務や所定の相談援助業務で一定の実務経験を積み、「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格する必要があります。その後、介護支援専門員実務研修を修了し、都道府県から介護支援専門員証の交付を受けることで、ケアマネジャーとして業務に従事できます。
なお、ケアマネジャーは国家資格ではなく、介護保険法に基づく公的な資格です。
【法改正前】2026年試験までのケアマネ試験の受験資格
ケアマネジャー試験(介護支援専門員実務研修受講試験)は、誰でも受けられるわけではありません。法改正前の2026年試験までの受験の際には、以下のいずれかの条件を満たす必要があります。
条件①:特定の国家資格に基づく業務経験が5年以上ある
以下のいずれかの国家資格を保有し、その資格に基づく業務の実務経験が通算5年以上、かつ従事日数が900日以上あれば受験資格が得られます。
【対象となる主な国家資格】
- 介護福祉士
- 看護師
- 准看護師
- 社会福祉士
- 理学療法士
- 作業療法士
- 医師
- 歯科医師
- 薬剤師
- 保健師
- 助産師
- 言語聴覚士
- 栄養士(管理栄養士含む)
- 精神保健福祉士 など
条件②:相談援助業務の経験が5年以上ある
国家資格を持っていなくても、生活相談員、支援相談員、相談支援専門員、主任相談支援員として、相談援助業務に通算5年以上、かつ従事日数900日以上従事していれば受験資格が得られます。
保有資格別の「最短取得年数」目安
| 保有資格 | ケアマネ試験の受験資格を得るまでの最短ルート | 最短年数 |
|---|---|---|
| 介護福祉士 | 実務経験5年(900日以上) | 5年 |
| 初任者研修のみ | 介護福祉士取得(3年)+実務経験5年 | 5年 |
| 無資格 | 初任者・実務者研修→介護福祉士(3年)+実務経験5年 | 8年 |
ケアマネの受験資格の実務経験年数が「5年から3年」に短縮される?
現在、ケアマネジャー試験を受験するためには、原則として対象となる国家資格に基づく業務、または所定の相談援助業務に通算5年以上従事し、900日以上の実務経験を積む必要があります。
厚生労働省の検討資料では、この実務経験年数を3年以上に短縮する案が示されました。さらに、厚生労働省の社会保障審議会における検討では、実務経験年数を5年から3年に見直すことが適当であると整理されています。
| 項目 | 現行制度 | 見直しの方向性 |
|---|---|---|
| 必要な実務経験年数 | 5年以上 | 3年以上 |
| 必要な従事日数 | 900日以上 | 詳細は今後確認が必要 |
| 対象となる資格 | 所定の国家資格など | 対象資格の拡大も検討 |
| 実施時期 | 現行制度で実施中 | 未確定 |
2026年10月時点では、実務経験3年への短縮はまだ施行されていません。 現在の受験資格と混同しないよう注意が必要です。
受験資格の見直しはいつから?
実務経験年数を5年から3年へ短縮する具体的な施行時期は、2026年10月時点では明らかになっていません。2027年度の制度改正に関連して注目されるテーマですが、2027年度から必ず適用されると決まったわけではありません。2026年度のケアマネジャー試験については、従来どおり「実務経験5年以上かつ900日以上」という要件が適用されています。
今後、法令の改正や施行時期が正式に示された場合には、受験資格が変更される可能性があります。受験を予定している方は、厚生労働省の発表に加え、受験する都道府県の試験案内を確認しましょう。
ケアマネの受験資格が見直される背景
今回の見直しの背景には、ケアマネジャーの人材確保という課題があります。
現在、介護業界では深刻なケアマネ不足が続いています。厚生労働省の資料によると、介護支援専門員の従事者数は平成30年度の189,754人をピークに減少し、令和4年度には183,278人となっています。特に居宅介護支援に従事するケアマネジャーは、平成29年度の120,728人から令和4年度には111,706人へと、約7.5%減少しています。
参考:第3回ケアマネジメントに係る諸課題に関する検討会 資料
また、厚生労働省が公表した「介護支援専門員の年齢状況の推移」によると、60歳以上のケアマネジャーの割合は年々増加しています。一方で45歳未満の世代の割合は減少傾向にあります。このような状況が続けば、今後、ベテランのケアマネジャーが退職する一方で、若い世代の人材確保が追いつかず、人手不足がさらに深刻化することが予想されます。
参考:厚生労働省老健局 幅広い世代に対するケアマネジャーの人材確保・定着に向けた取組について
ケアマネジャーは、利用者のケアプラン作成やサービス事業者との連絡調整など、介護保険制度を支える重要な役割を担っています。一方、資格取得までに一定の実務経験が必要となることから、ケアマネジャーを目指す人が実際に受験できるまでには時間がかかります。
実務経験年数を3年に短縮することで、資格取得を目指す人が早い段階で受験できるようになり、ケアマネジャーの新規参入を促進する効果が期待されています。ただし、受験資格の緩和だけで人材不足が解消するわけではありません。ケアマネ不足の原因として、ケアマネの高齢化以外にも、業務量の多さや処遇面の課題、更新研修の負担があると言われています。業務負担の軽減や働きやすい環境づくりも重要な課題です。
ケアマネ試験の対象資格も拡大される?
実務経験年数の短縮に加え、ケアマネジャー試験の受験対象となる国家資格の拡大も検討されています。
厚生労働省の資料では、新たに対象とする資格の候補として、次の5資格が挙げられています。
- 診療放射線技師
- 臨床検査技師
- 臨床工学技士
- 救急救命士
- 公認心理師
医療・介護の連携を強化する観点から、多様な専門職がケアマネジャーを目指せるようにすることが狙いです。ただし、これらの資格がすでに受験対象に追加されたわけではありません。今後の正式な制度改正を確認する必要があります。
受験資格の短縮のメリット
ケアマネジャーを目指しやすくなる
受験資格に必要な実務経験年数が5年から3年に短縮されれば、これまでよりも早い段階でケアマネジャー試験に挑戦できるようになります。
現行制度では、対象となる資格を取得してから原則5年以上の実務経験が必要となるため、ケアマネジャーを目指したいと考えていても、受験資格を得るまでに長い期間を要します。今回の見直しによって実務経験年数が3年に短縮されれば、受験までの期間が最大2年間短くなり、資格取得へのハードルが下がることが期待されます。
さらに、受験対象となる国家資格の拡大も実現すれば、これまで受験資格を満たせなかった医療分野などの専門職にも、ケアマネジャーを目指す道が開かれる可能性があります。
このように、実務経験年数の短縮や対象資格の拡大によって、ケアマネジャーを目指す人の裾野が広がり、新たな人材の参入促進につながることが期待されています。
ケアマネジャーの人材確保につながる可能性
ケアマネジャーの受験資格が実務経験5年から3年に短縮されることで、介護業界が抱える人材不足の改善につながることが期待されています。
現在、介護業界ではケアマネジャーの高齢化や担い手不足が課題となっており、事業所によっては人員を十分に確保できず、利用者の受け入れや事業運営に影響が生じるケースもあります。実務経験年数が短縮されれば、これまで受験資格を得るまでに5年間必要だった人が、より早い段階でケアマネジャー試験に挑戦できるようになります。これにより、受験者数や新たに資格を取得する人の増加が期待され、ケアマネジャーの担い手を確保しやすくなる可能性があります。
ケアマネジャーの受験資格見直しに関するよくある質問
Q1. ケアマネジャーの受験資格が実務経験3年になるのはいつからですか?
2026年10月時点では、実務経験年数を5年から3年に短縮する具体的な施行時期は決まっていません。2027年度の制度改正に向けて見直しが検討されていますが、2027年度から適用されると正式に決定したわけではありません。今後の厚生労働省の発表を確認する必要があります。
Q2. 介護福祉士の資格を取得してから3年でケアマネ試験を受験できるようになりますか?
実務経験年数の短縮が実現すれば、介護福祉士の資格に基づく業務で3年以上の実務経験を積むことで、受験資格を満たせる可能性があります。ただし、必要な従事日数などの詳細は今後確認が必要です。また、資格取得前の介護業務経験がそのまま対象になるわけではない点にも注意してください。
Q3. 無資格でも実務経験3年があればケアマネ試験を受験できますか?
いいえ。今回検討されているのは、主に対象となる資格や業務に基づく実務経験年数の短縮です。
実務経験が3年以上あれば、誰でも受験できるようになるというものではありません。受験には、対象となる国家資格や所定の相談援助業務などの要件を満たす必要があります。
Q4. 受験資格が緩和されると、ケアマネ試験の難易度も下がりますか?
受験資格の緩和と試験そのものの難易度は別の問題です。今回の見直しは、主に受験に必要な実務経験年数や対象資格に関するものであり、試験問題の難易度や合格基準が引き下げられると決まったわけではありません。
まとめ|ケアマネの受験資格の実務経験年数は「5年から3年」に短縮を検討中
ケアマネジャー試験の受験資格については、実務経験年数を「5年以上」から「3年以上」に短縮する方向で見直しが進められています。
また、受験対象となる国家資格を拡大する案も示されており、ケアマネジャーを目指す人の裾野が広がることが期待されます。
一方で、2026年10月時点では、実務経験3年への変更時期や詳細な受験要件は確定していません。今後の厚生労働省の発表や都道府県の試験案内を確認し、最新情報を把握するようにしましょう。
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