介護の基礎知識
サービス提供票(実績記録)の書き方や見方、記入例
- 公開日:2026年07月09日
- 更新日:2026年07月09日
サービス提供票(実績記録)は、介護サービスが「いつ・どのように提供されたか」を記録する大切な書類です。居宅介護支援事業所だけでなく、訪問介護や通所介護など各サービス事業所にとっても、請求や情報共有に欠かせない役割を担っています。また、介護報酬請求や給付管理にも関わるため、正確な記録が求められます。
この記事では、サービス提供票(実績記録)の基本的な役割から、見方・書き方・記入例までわかりやすく解説します。これから実務を覚える方はもちろん、改めて記録方法を確認したい方も、ぜひ参考にしてください。
サービス提供票とは
サービス提供票とは、利用者の1ヶ月分の介護サービスの利用予定や実績を記載する書類で、居宅介護支援事業所のケアマネジャーと、サービス事業所との間で情報共有を行うために使用されます。サービス提供前は、居宅介護支援事業所から介護事業所へ「予定表」として渡され、サービス提供後は、介護事業所から居宅介護支援事業所へ「実績記録」として返送されます。
例えば、サービス提供予定日として記載されていた日に、利用者や事業所の都合でサービスが実施できなかった場合、サービス提供票の「予定」と「実績」に差異が生じます。このような変更内容を共有することで、実際の利用回数や利用状況を事業所間で共有することができます。
通常、サービス提供票は介護サービスを提供する月の前月20日ころから、遅くとも介護サービスの提供を開始する前までにケアマネジャーが作成し、サービス事業所に渡しておく必要があります。
サービス提供票別表とは
サービス提供票の記入例・書き方(見方)
サービス提供票の記入例
サービス提供票の記入例は以下の通りです。
サービス提供票別表の書き方(見方)
サービス提供票の書き方・見方について、以下にて解説します。
保険者番号
利用者の介護保険証の保険者番号を記載します。
保険者名
利用者の介護保険証の保険者名を記載します。
居宅介護支援事業者事業所名/担当者名
担当している居宅介護支援事業所名と、担当ケアマネジャーの氏名を記載します。
作成年月日
サービス提供票を作成し、利用者へ内容説明を行い、同意を得た日を記載します。
被保険者番号
介護保険証に記載されている被保険者番号を記載します。
被保険者氏名・フリガナ
利用者本人の氏名とフリガナを記載します。
保険者確認印
利用者自身が居宅介護支援事業所を利用せずにケアプランを作成した場合、市町村が内容を確認したうえで押印する欄です。居宅介護支援事業所へ依頼している場合は、通常押印は不要です。
届出年月日
利用者本人がケアプランを作成した際に、市町村へ届け出た年月日を記載します。居宅介護支援事業所が作成している場合は、記載不要です。
生年月日
利用者の生年月日を記載します。
性別
利用者の性別を記載します。
要介護状態区分
要支援・要介護の認定区分を記載します。
変更後要介護状態区分・変更日
要介護認定区分が変更となった場合に、新しい区分と変更された日付を記載します。
区分支給限度基準額
利用者の要介護度に応じた支給限度額を記載します。サービス利用単位数の合計が限度額を超えないよう、給付管理を行う際の基準となります。
介護(支援)度に応じた区分支給限度基準額は、以下の通りです。
| 介護(支援)度 | 単位数 |
|---|---|
| 要支援1 | 5,032単位 |
| 要支援2 | 10,531単位 |
| 要介護1 | 16,765単位 |
| 要介護2 | 19,705単位 |
| 要介護3 | 27,048単位 |
| 要介護4 | 30,938単位 |
| 要介護5 | 36,217単位 |
限度額適用期間
介護保険証に記載されている支給限度額の適用期間を記載します。
前月までの短期入所利用日数
対象月より前に利用した短期入所サービスの日数を記載します。短期入所の累積利用日数は、要介護認定の有効期間のおおよそ半数を超えてはいけないため、累積利用日数を確認するための欄が設けられています。要介護・要支援認定を申請中で認定結果が出ていない場合は、「0日」と記載します。
提供時間帯
サービスの開始時間から終了時間までを記載します。なお、福祉用具貸与や短期入所生活介護など、一部サービスでは記載不要です。
サービス内容
利用するサービス内容(略称)を記載します。
サービス事業者事業所名
サービスを提供する事業所名を記載します。
福祉用具貸与
用具名称とそのTAIS・届出コードを記載します。この欄は居宅介護支援事業所と福祉用具貸与事業所間で取り扱う項目を統一し、効率的なデータ連携を行う目的で厚生労働省により、2025年4月から様式に追加されております。データ連携を行わない場合は、当面の間、当該項目は空白で問題ありません。本項目について詳しくは以下のブログをご確認ください。
月間サービス計画及び実績の記録
1か月のサービス利用予定と、実際に提供されたサービス実績を記録する欄です。ケアマネジャーはサービス提供票を作成する時点では予定のみを記載し、サービス事業所は実績を入力してケアマネジャーに提出します。
サービス提供票別表の記載例と書き方(見方)
サービス提供票別表の記載例
サービス提供票別表の書き方(見方)
サービス提供票別表の書き方・見方について、以下にて解説します。
被保険者番号・利用者
利用者の被保険者番号と氏名を記載します。
事業所名・事業所番号
サービス事業所の名称と事業所番号を記載します。事業所番号は、厚生労働省の「介護サービス情報公表システム」などで確認できます。
サービス内容/種類
利用者へ提供する介護サービスの内容やサービス種別を記載する欄です。
サービスコード
提供するサービス内容に対応したサービスコードを記載します。サービスコードは「報酬算定構造・サービスコード表等|厚生労働省」をもとに確認が行えます。
福祉用具貸与 用具名称/TAIS・届出コード
福祉用具貸与のサービスを利用している場合のみ、用具名称とそのTAIS・届出コードを記載します。効率的なデータ連携を行う目的で厚生労働省により、2025年4月から様式に追加されております。データ連携を行わない場合は、当面の間、当該項目は空白で問題ありません。本項目について詳しくは以下のブログをご確認ください。
単位数
各サービスに設定されている単位数を記載します。単位数はサービス内容や加算区分に応じて異なります。サービスコードは以下の報酬算定構造・サービスコード表等|厚生労働省をご確認ください。
割引適用後の率(%)、単位数
事業所独自の割引を適用している場合に、割引率と割引後の単位数を記載します。介護報酬に定められている単位数は介護報酬を算定できる上限の単位数のため、介護事業所は届出を行うことで、割引率を設定することが可能です。割引率を設定することで利用者負担を軽減することができますが、その分事業所の収入が減るため、割引率を設定している事業所は少ないです。
回数
対象月にサービスを利用する利用回数を記載します。
サービス単位数/金額
「単位数 × 対象月に利用する回数」によって算出された単位数や金額を記載します。割引がある場合は、割引後の単位数をもとに計算します。
給付管理単位数
通所系サービスの大規模型の事業所や小規模多機能サービスの同一建物等減算を適用する際、給付管理単位数を記載します。
種類支給限度基準を超える単位数・種類支給限度基準内単位数
市町村ごとにサービス種類別の支給限度基準が定められている場合に使用する欄です。種類支給限度基準を超える単位数には「合計単位数」と「種類支給限度基準額」を差し引いた単位数を記載します。種類支給限度基準内単位数には、「サービス単位/金額」から「種類支給限度基準を超える単位数」を差し引いた単位数を記載します。
区分支給限度基準を超える単位数・区分支給限度基準内単位数
要介護度ごとに設定されている区分支給限度基準額に対して、区分支給限度基準を超える単位数には超過している単位数を記載します。区分支給限度基準内単位数には基準内の単位数を記載します。
単位数単価
地域区分ごとに定められている1単位あたりの単価を記載します。地域区分は1級地から7級地、その他地域に分類されています。地域区分は以下のブログよりご確認いただけます。
費用総額(保険/事業対象分)
介護保険給付の対象となるサービス費用の総額を記載します。
給付率(%)
利用者に適用される介護保険の給付率を記載します。
保険/事業費請求額
介護保険給付の対象となる費用のうち、保険給付の対象となる金額を記載します。
定額利用者負担単価金額
定額で利用者負担が発生する場合に、その金額を記載します。
利用者負担(保険/事業対象分)
介護保険給付対象サービスのうち、利用者が自己負担する金額を記載します。
利用者負担(全額負担分)
利用者が全額負担する金額を記載します。
種類支給限度管理
サービス種類支給限度基準が設定されている場合、その内容を記載します。
要介護認定期間中の短期入所利用日数
認定期間中に利用者が短期入所サービスを利用している場合に、「前月までの利用日数」「当月の予定利用日数」「累計利用日数」を記載します。
請求額の計算
利用者の保険請求額、公費請求額、利用者負担額、社会福祉法人等による減免額などを計算し、最終的な請求額を算出して記載します。
サービス提供票とサービス利用票の違い
サービス提供票とサービス利用票は名前が似ていますが、使用目的が異なります。サービス提供票は、サービス事業所と居宅介護支援事業所間で、予定に対する実際のサービス提供内容を確認・管理するための書類ですが、サービス利用票は利用者が「どのサービスを、いつ利用する予定か」をまとめたものです。サービス提供票は基本的にサービス利用票の内容をもとに作成されます。
サービス提供票のやり取りを効率化するなら「ケアプランデータ連携システム」が便利
出展:ケアプランデータ連携システムーヘルプデスクサポートサイト
サービス提供票やサービス提供票別表は、毎月多くの事業所間でやり取りされる重要な書類です。しかし、FAXや郵送、手入力での転記作業が中心となっている事業所も多く、確認漏れや入力ミス、作業負担が課題となっています。こうした課題の解決につながるのが、ケアプランデータ連携システムです。
ケアプランデータ連携システムを活用することで、居宅介護支援事業所と介護サービス事業所の間で、サービス利用票やサービス提供票などの情報をオンラインで安全にやり取りできるようになります。紙の印刷やFAX送信、郵送作業が減るだけでなく、転記ミスの防止や情報共有のスピード向上にもつながります。また、予定変更や実績修正が発生した際も、データで迅速に共有できるため、請求業務の効率化にも役立ちます。近年は、介護現場の業務効率化やICT化が進められており、ケアプランデータ連携システムの導入を進める事業所も増えています。サービス提供票の管理負担を減らしたい場合は、こうした仕組みの活用も検討してみるとよいでしょう。
サービス提供票・別表を記載する際の注意点
予定と実績に差異が生じた場合の対応
サービス提供票や別表には、予定ではなく「実際に提供したサービス内容」を正確に記載することが重要です。予定していたサービスが、利用者の体調不良や入院、急なキャンセルなどによって変更になることがあります。その場合、実績欄には「実際に提供したサービス内容」を正確に記載する必要があります。サービス提供票の実績欄を修正し忘れていたことで、実際の提供内容と請求内容に相違が生じ、過誤請求(請求のやり直し)の対応を求められることがあります。こうしたミスを防ぐためには、ヘルパーが作成する「サービス実施記録」と「サービス提供票」の内容を照合し、二重チェックを行う体制を整えておくことが大切です。
加算等を確認する
サービス事業所から加算の請求が行われているにもかかわらず、サービス提供票・別表に加算の記載漏れがあると、給付管理と請求内容に相違が生じる場合があります。その結果、事業所への介護給付費の支払いに影響が出る可能性もあるため、ケアマネジャーは加算の記載漏れがないよう注意しましょう。
提供時間や回数の記載ミスを防ぐ
訪問介護や通所介護などでは、提供時間や利用回数によって単位数が変わる場合があります。
記載ミスがあると請求金額にも影響するため、実績記録票やサービス実施記録と照らし合わせながら確認しましょう。特に月末は修正が増えやすいため注意が必要です。
最新の制度・単位数に対応する
介護報酬改定によって、単位数や加算要件が変更されることがあります。古い様式や単位数のまま作成してしまうと請求誤りにつながるため、3年に一度の報酬改定時には加算情報が最新になっているか確認しましょう。
まとめ
サービス提供票(実績記録)は、介護サービスの提供状況を正確に記録するための重要な書類です。予定だけでなく、「実際にどのサービスを提供したか」を残すことで、事業所・ケアマネジャー間の情報共有や、給付管理・請求業務にも役立ちます。
特に、急なキャンセルや予定変更が発生した場合は、実績欄へ正しく反映することが大切です。小さな記載ミスでも請求や確認作業に影響することがあるため、ルールを理解したうえで丁寧に記録していきましょう。
本記事が、サービス提供票(実績記録)の見方や書き方を整理する参考になれば幸いです。
サービス提供票・別表作成の効率化なら介護ソフトトリケアトプスがおすすめ
サービス提供票・別表は、毎月のサービス内容や単位数、利用者負担額などを確認する重要な書類ですが、作成や修正に手間がかかると感じる事業所も少なくありません。
特に、
- サービス内容の変更
- 単位数の確認
- 給付管理との整合性チェック
などが重なると、書類作成の負担は大きくなりやすいです。
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介護現場では、記録や請求などの事務作業が増えやすいからこそ、介護ソフトを活用して業務負担を減らし、ケアに使える時間を確保することが大切です。
サービス提供票・別表の作成業務を効率化したい方は、ぜひ一度 トリケアトプス公式サイト をチェックしてみてください。