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介護の基礎知識

厚労省 ケアプランの様式変更後のTAISコードは「空白で当面差し支えない」

  • 公開日:2025年03月14日
  • 更新日:2025年03月17日

厚生労働省は2025年3月6日、今年4月から改正される居宅サービス計画書(ケアプラン)の様式に関するQ&Aを公表しました。福祉用具貸与に関しては、商品ごとに11桁のTAIS(タイス)コードまたは届出コードを記載する欄が設けられましたが、貸与事業所間でのプランのやり取りにおいて、ケアプランデータ連携システムでのCSVファイル連携を行わない場合には、「当面の間、空欄でも差し支えない」と公表しました。

厚生労働省は2024年7月に「『介護サービス計画書の様式及び課題分析標準項目の提示について』の一部改正について」にて、2025年4月から、ケアプランの第6表(サービス利用票)および第7表(サービス利用票別表)の様式に、福祉用具貸与時の「用具名称(機種名)」と「TAIS・届出コード」を記載する項目を追加する旨を通知していました。「用具名称(機種名)」と「TAIS・届出コード」の項目が追加された改正後の様式は以下の通りです。

改正後のケアプラン第6表(サービス利用票)の様式

改正後の第7表(サービス利用票別表)の様式

併せて、ケアプランの記載要領も改正され、「TAIS・届出コード」欄については、「福祉用具貸与の場合、公益財団法人テクノエイド協会が管理・運用する福祉用具情報システム(TAIS)に登録されている商品はTAISコードを、TAISコードがない商品については福祉用具届出コードのいずれかを記載する」と定められました。

㉒「用具名称(機種名)」
福祉用具貸与の場合、適用するサービスコードに対応する用具の名称(機種名)を記載する。
㉓「TAIS・届出コード」
福祉用具貸与の場合、公益財団法人テクノエイド協会が管理・運用する福祉用具情報システム(TAIS)上の管理コード、または福祉用具情報システム(TAIS)上の管理コードを取得していない商品の場合は福祉用具届出コードのいずれかを記載する。福祉用具貸与以外のサービスについては空欄とする。

引用:介護保険最新情報Vol.1286

今回のケアプラン様式の改正は、ケアプランデータ連携システムの標準仕様改訂がきっかけとなっています。様式改正前はケアプランデータ連携を使用してCSVデータをやり取りする際、TAISコードを事業所側で別途入力する必要があり、手間になっていました。ケアプランにTAISコードなどの情報を追加することで、別途コード入力する必要が無くなります。こうした経緯から、ケアプランデータ連携システムの標準仕様の改訂に伴い、ケアプランの様式も見直されることとなりました。

一方で、事業所からは「記載は必須なのか」「コードを誤って記入した場合はどうなるのか」といった疑問や不安の声も寄せられていました。これを受け、厚生労働省は「ケアプランデータ連携標準仕様に準じたCSVファイルでデータ連携を行う場合には記載が必要ですが、データ連携を行わない場合は当面の間、該当項目を空白のままでも差し支えない」とのQ&Aを公表しました。

「『介護サービス計画書の様式及び課題分析標準項目の提示について』の一部改正について」に関するQ&A

問 「「介護サービス計画書の様式及び課題分析標準項目の提示について」の一部改正について」(令和6年7月4日付け老認発 0704 第1号厚生労働省老健局認知症施策・地域介護推進課長通知)において、居宅サービス計画書の様式に「用具名称(機種名)」及び「TAISコード・届出コード」の項目が追加されたが、これらの項目について、記載は必須とされるのか。

(答)これらの項目については、居宅介護支援事業所と福祉用具貸与事業所間で取り扱う項目を統一し、効率的なデータ連携を行うことができるようにする観点から、居宅サービス計画書の様式に追加したものである。
このため、ケアプランデータ連携標準仕様に準じた CSV ファイルによりデータ連携を行う場合は記載を行うものとし、データ連携を行わない場合は、当面の間、当該項目を空白として差し支えない。
また、記載する場合、「用具名称(機種名)」の欄に記載するのは具体的な機種名とする。
なお、居宅介護支援事業所と福祉用具貸与事業所間で取り扱う項目を統一し、効率的なデータ連携を行うことが出来るよう所要の見直しを行った趣旨については、「介護保険最新情報 Vol.1177(令和5年 10 月6日付け厚生労働省老健局高齢者支援課事務連絡)」の問16 も参照いただきたい。

介護保険最新情報Vol.1362|厚生労働省

ここでは、改定版の居宅サービス計画書の様式にて、データ連携を行わない場合は、当面の間、当該項目を空白として差し支えない旨が明記されています。効率的なデータ連携を行うことが出来るよう所要の見直しを行った趣旨について記載のある「介護保険最新情報Vol.1177(令和5年10月6日付厚生労働省老健局高齢者支援課事務連絡)」の問16は以下の通りです。

介護保険最新情報Vol.1177「「ケアプランデータ連携標準仕様 Q&A (2023年10月版)の送付について」

問 16 福祉用具貸与事業所において、宅介護支援事業所から送付されるサービス利用票(提供票)には、福祉用具貸与事業所が報酬請求するのに必要な、TAISコード又は福祉用具届出コード(以下、商品コードという)の情報が含まれないため、CSV データを取込んでも再度商品コードを入力しなければならず、非効率ではないか。

(答)ご指摘のとおりの課題があると認識している。目指すべき理想像としては、福祉用具専門相談員が作成する「福祉用具サービス計画書」、介護支援専門員が作成する「サービス利用票(提供票)」の双方で商品コードを含むデータをやり取りすることが出来ることであり、令和6年度に予定している標準仕様改訂で一定の改善を図る予定である。このことにより、居宅介護支援事業所、福祉用具サービス事業所双方において、転記・計算し直しが不要となり、負担軽減のみならず、返戻の防止にも繋がるものと考えている。
なお、既に本システムを利用開始した居宅介護支援事業所においては、商品コードを含めた提供票で双方やり取りするよう、福祉用具貸与事業所と調整した例や、福祉用具貸与事業所において提供票の CSV ファイルを介護ソフトに取り込まずに送受信の証跡として活用している例があると承知している

引用:介護保険最新情報Vol.1177「「ケアプランデータ連携標準仕様 Q&A (2023年10月版)の送付について」|厚生労働省

TAISコードとは

TAISコードは、テクノエイド協会が福祉用具情報システム(TAIS)上で運用している管理コードです。11桁の数字で構成されており、5桁の企業コードと6桁の福祉用具コードをハイフンでつないだ形式になっています(例:00001-000010)。このコードは、メーカーなどからの申請に基づき、同協会が審査を行った上で、福祉用具として認められた場合に付与され、システム上に商品情報が掲載されます。TAISコードは、福祉用具に関する情報を収集・分類し、提供することで、保険者が給付判断を行う際の参考として活用されています。

介護ソフト「トリケアトプス」は2025年4月からのケアプランの様式変更に対応しています

トリケアトプスではサービス利用(提供/実績)票のレイアウト変更対応を3月27日リリース予定です。リリース後、提供年月令和7年4月以降のサービス利用(提供/実績)票は新レイアウトで出力されることになります。提供年月令和7年3月以前では従来どおりのレイアウトとなります。

居宅サービス計画事業様につきましては事前準備として福祉用具商品情報入力を行っていただくことで用具名称及びTAISコード・届出コードが反映されたサービス利用計画/利用実績を作成することが可能となっております。トリケアトプスの「基本情報」 → 「福祉用具商品情報を入力します」で「福祉用具商品情報入力」画面に遷移し商品情報を登録します。登録済の用具はサービス利用計画/利用実績にて福祉用具貸与のサービス追加時、登録された用具を選択可能になります。任意の用具を指定することで明細の”摘要欄”に用具名称及びTAISコード・届出コードが反映されます。この状態で登録していただくことでリリース後に自動でサービス利用(提供/実績)票に情報が記載されます。

ケアプランの様式変更に対応した介護ソフトをお探しの事業所様は、ぜひこの機会に最大3ヶ月間の無料体験をお試しください。

トリケアトプスのサービス利用票へのTAISコード反映の流れ

福祉用具の商品情報を登録します。

登録した福祉用具は福祉用具のサービス追加時にリストに表示されます

リストから追加したサービスの利用票および利用票別表にTAISコード等の情報が反映されます

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