介護の基礎知識
【2025年】介護ソフト12選!比較一覧や選び方のポイントをご紹介

介護事業所の皆さま、「介護ソフトを導入したいけど、選び方がわからない」「どんな基準で比較すればいいの?」といったお悩みを抱えていませんか?
本記事では、介護ソフトの選び方や比較のポイントを分かりやすく解説し、特におすすめの介護ソフト12選を一覧にしてご紹介します。
介護ソフトとは?
介護ソフトは、介護事業所での業務効率化を目的に開発されたソフトウェアです。紙での書類管理を行う場合、手書きでの記入や、各書類間での転記が手間になっていましたが、介護ソフトを使用することで、移動中や空き時間にスマホやタブレットから介護記録を簡単に入力することができたり、各書類間でのデータ連携がされていることで、転記が不要になり、介護職員の負担を軽減し、作業効率を大幅に向上させるツールです。
介護ソフトの導入により、介護職の人材不足解消や、事務作業の負担軽減、介護サービスの質の向上が期待できます。
介護ソフトの主な機能
以下は、介護ソフトによく搭載されている機能です。
- ■利用者情報の登録・管理
- 氏名、性別、生年月日、要介護度、認定有効期間など、利用者の基本情報を登録・管理します。
- ■介護保険の請求
- 給付費請求書や明細書を発行し、国保連へインターネット請求にてデータ伝送を行います。
- ■利用者用請求書の作成
- 介護サービスの利用記録や介護報酬のデータを基に、利用者ごとの月額請求金額を自動で計算し、金融機関へ提出する利用料の口座振替データを作成します。
- ■計画書類作成・管理
- 居宅サービス計画書や週間計画書などを作成・管理します。計画書類の履歴管理が行え、過去の計画書をコピーして流用できたり、文例登録・呼び出し機能で作成時間を削減できる介護ソフトもあります。
- ■介護記録の作成・管理
- 実サービス提供記録を入力し、利用者ごとの記録を一元管理します。
- ■事業所情報管理
- サービス種類や事業者名、事業者番号など、他事業所の情報を登録・管理します。
介護ソフトの種類
介護ソフトは大きく分けて、「大規模向け」「中小向け」「国保連請求向け」の3つに分けられます。以下ではそれぞれのタイプ別に介護ソフトをご紹介します。
- 大規模向け
- ・ほのぼのNEXT
・ワイズマンシステムSP
・カイポケ
・まもる君クラウド
・KANAMIC
・CARE KARTE - 中小向け
- ・トリケアトプス
・ケア樹
・ナーシングネットプラスワン
・介舟ファミリー
・Care-wing
・キャンビルネオ
・かんたん介護ソフト
・ワイズマンセカンドライン
・楽すけ - 国保連請求向け
- ・けあ蔵
・ケアネットメッセンジャー
・介護請求伝送サービス(富士通)
複数の施設・事業を運営する、大規模事業所向け機能を搭載したタイプか、対応する種類や事業所施設間連携に制限があるものの、その分シンプルで使いやすく、安価なソフトが多い中規模事業者向けか、事業所の規模に合わせた介護ソフトを選びましょう。
大規模事業所向けソフトは同じ利用者が複数の施設・サービスを利用する場合にもおすすめです。また、施設間の連携・情報共有によるサービスの均質化が行えるソフトもあります。
中規模事業者向けソフトは業務に必要な国保連請求や介護記録の入力など、基本的な機能が揃っています。大規模事業所向けと比較して、対応する種類や事業施設間連携に制限があるものの、その分シンプルで使いやすく、安価なソフトが多いのも特徴です。
国保連請求向けソフトは記録管理や書類作成機能はほとんどなく、伝送機能のみが搭載されています。機能が限られているため、費用が安い点が特徴で、伝送機能のみ必要な事業所様にはコスパの良い介護ソフトです。
インストール型・クラウド型の違い

介護ソフトは「インストール型」と「クラウド型」の2種類に分かれており、最近では特にクラウド型の介護ソフトが人気です。以下ではそれぞれの特徴を簡単に説明します。
インストール型介護ソフトの特徴
ソフトを事業所のパソコンに直接入れて使う方法です。
例えるなら、書類を家に置いて管理するイメージです。インターネットがなくても使えますが、データはそのパソコンにしか入っていないため、他の場所からは確認できません。更新や修理は自分たちで対応する必要があり、専門の業者に頼むこともあります。
クラウド型介護ソフトの特徴
インターネットを使ってソフトを利用する方法です。
例えるなら、書類を家に置く代わりに、大きな貸倉庫(クラウド)に預けて必要な時に取り出すイメージで、どこにいても、インターネットがあれば使えます。スマホやタブレットで外出先からでも確認できます。ソフトの更新や修理はすべて提供元が行ってくれるので、事業所側で難しい設定をする必要はありません。
介護ソフトはインストール型・クラウド型がありますが、費用面や使い勝手からも、近年クラウド型が主流になってきており、選ぶなら断然クラウド型がおすすめです。クラウド型を選ぶメリットは以下の通りです。
- どこからでもアクセス可能
- インターネット環境さえあれば、オフィスだけでなく自宅や外出先からもデータを確認・編集できるため、働き方の柔軟性が向上します。また、複数のスタッフが同時に作業を進められるため、チーム全体の効率も高まります。
- 初期費用を抑えられる
- クラウド型はサーバーなどの設備を購入する必要がなく、導入時のコスト負担が軽減されるだけでなく、月額料金制が一般的であるため予算管理がしやすくなります。
- 常に最新機能が利用できる
- 自動アップデートにより常に最新機能が利用可能です。介護保険制度の変更や新しい機能の追加があっても、事業所側が手動で更新作業を行う必要がありません。これにより、運用負担が軽減されるだけでなく、法令遵守をしやすくなります。
- データの安全性確保
- データの安全性が確保される点も重要です。クラウド型では専門のサーバーでデータが管理されており、定期的なバックアップやセキュリティ対策が施されているため、災害時やトラブル時のリスクを低減できます。
介護ソフトの選び方
介護ソフトを選択する流れは以下の順序が一般的です。
①インターネットで情報収集
②資料請求を行って比較
③無料体験を利用
①インターネットで情報収集
「介護ソフト」や「サービス種別+介護ソフト」で検索し、各ソフトの特徴を確認しましょう。公式サイトや比較サイトには、導入事例や口コミなどが掲載されていることが多いです。
■検索を行う際の注意点
検索すると、検索結果にランキングサイトが出てくる場合があります。比較サイトのランキングを参考にすることで、介護ソフト会社から発信された情報だけでなく、客観的な視点の新たな情報収集に役立ちます。ですが、中には介護ソフト会社と利害関係があり、ランキングサイトの順位や中身が偏った情報となっている場合もあるため注意が必要です。
偏った情報に惑わされず、正確な情報を得るためには、サイトの運営元を確認することが大切です。介護ソフト会社と関係のある会社ではないか、利害関係はなく、中立の立場であるか見極めることがポイントです。
運営元を判断するのは難易度が高い場合は、1つのランキングサイトだけを参考にするのではなく、いくつかのランキングサイトを比較し、情報が正しいかどうかを確認する方法も、ランキングサイトの信憑性を確認することができます。
②資料請求して比較
気になるソフトにいくつか目星を付けたら、資料を取り寄せ、費用や機能を整理して比較検討します。
③無料体験を利用
無料体験期間を設けている介護ソフトが多いため、無料体験に申し込みを行って、実際ソフトを使ってみることがおすすめです。操作画面が分かりやすいか、欲しい機能が備わっているかを確認するためにも、体験版やデモを活用するのがおすすめです。
介護ソフトを選ぶ際のポイント

費用や特徴、中規模事業者様向け~大規模事業者様向け、機能など、介護ソフトによって様々な特徴があります。どの介護ソフトにすべきかお悩みの事業所様に向けて、選ぶ際のポイントをご紹介いたします。
- ①費用
- 介護ソフトの利用料は5,000円~30,000円ほどと、金額に幅があります。また、初期費用がかかる場合もあります。欲しい機能に対してオーバースペックな介護ソフトを導入してコストが高くなってしまった…なんてことのないように、費用と欲しい機能を照らし合わせて、コストパフォーマンスの良い介護ソフトを選ぶようにしましょう。
- ②各事業所・目的に合った介護ソフト
- 介護請求に強いソフト・介護記録に強いソフトなど、介護ソフトによって特徴が異なります。導入目的に合わせた介護ソフトを選ぶようにしましょう。また、パソコン作業に不安があるため、サポートが充実している介護ソフトを選ぶ・使用したい補助金に対応しているソフトを選ぶなど、事業所に合った介護ソフトを選ぶことも大切です。また、医療や障害に対応しているのかなど、事業所の提供するサービスに合った機能があるのかを確認する必要があります。
- ③機能
- 費用が安い分、機能に制限のある介護ソフトもあります。新LIFEや・ケアプランデータ連携など、欲しい機能が付いているか確認するようにしましょう。
また、以下の機能の付いた多機能ソフトもあります。
・勤怠管理
・シフト作成
・経営管理
・会計処理
多機能型ソフトは費用が高めの場合もあるため、業務に必要な機能の優先順位を明確にすることが重要です。 - ④外部機能との連携
- 請求機能が無い記録ソフトでも、介護ソフトと連携することで請求業務を行うことが可能になります。
現状使用している外部機能があれば、それらと連携可能な介護記録ソフトを選択することで、更なる業務効率化に繋がります。
記録ソフトには以下のようなものがあります。
・定期巡回・随時対応サービス業務支援システムの<スマケア>
・訪問介護記録アプリ<Colibri>
・デイサービス業務効率アプリ<ラクウェア>
その他、介護記録ソフトによっては、見守りシステムやナースコール、服薬管理システムと連携することも可能です。 - ⑤口コミ・評判
- 比較サイトやSNS、公式サイトの口コミページを確認して、実際に導入した事業所の声を参考にすることがおすすめです。こうしたレビューは、サービスページの情報だけでは分からない現場での使用感や具体的なメリット・デメリットを知る手がかりになります。特に、「使いやすさ」や「解決できた課題」などの具体的な評価に注目するとよいでしょう。
例えば、「操作が直感的で職員の習得がスムーズだった」「入力作業が効率化され、現場の負担が減った」「利用者とのコミュニケーション時間が増えた」などの実体験に基づくコメントは非常に参考になります。また、同業他社がどのようなシステムを選び、どのような理由で評価しているのかを把握することで、自社のニーズに合ったソフトを絞り込む際の指針になります。 - ⑥サポート体制
- 導入後の運用をスムーズにするため、サポート内容も比較しましょう。例えば以下のようなサポートがあると安心です。
・開業支援やデータ移行支援
・導入時の訪問サポート
・メール・電話での運用サポート
特に、日々のメールや電話でのサポートは、操作方法が分からなかったり、困った際にすぐに相談できる点で重要です。
サポートの繋がりやすさや、親切に回答してくれるかなどを無料体験期間に確認するようにしましょう。 - ⑦入力支援・補助機能の充実度
- 介護業務において、利用者の健康状態や介護状況を記録するケア記録の入力は、特に時間がかかる作業の一つです。アナログ記録の場合、転記作業が追加され、さらに負担が増えることになります。介護の事務作業を効率化するためには、入力作業の支援機能を活用することをおすすめします。
多くの介護支援ソフトは、ケア記録を入力すると日誌や申し送り、各種帳票に自動で反映される仕組みを採用しており、転記作業の手間を大幅に削減できます。介護ソフトを選ぶ際は、国保連請求機能だけでなく、介護記録機能の使いやすさにも注意すると良いでしょう。
介護ソフト4社の比較
以下では4社の介護ソフトを比較した表をご紹介します。
事業所で欲しい機能と照らし合わせて、比較検討にお役立てください。

比較の際は、以下の3つのポイントを確認するようにしましょう。
- 料金
- 介護ソフトによっては初期費用がかかる場合があります。また課金方式も従量制・月額制があり、価格帯も幅があります。
- サポート対応
- クラウド型は自動バージョンアップやバックアップに対応している場合が多いです。乗り換えの際に注意したいのが、基本情報のデータ移行の項目です。乗り換えの際に、利用者情報などの情報を新たに手打ちするには手間がかかりすぎるため、できれば無償でデータ移行まで行ってくれる介護ソフトを選ぶと、スムーズに乗り換えが行えます。
- 機能
- 現状ケアプランデータ連携やLIFEは義務化されていませんが、後々義務化になった際に再度介護ソフトを乗り換えるのは手間になるため、今のうちにそれらの機能を持った介護ソフトを選択しましょう。
主な介護ソフト12社
おすすめの介護ソフトを12社、ピックアップしてご紹介いたします。条件に応じて事業所に合った介護ソフトを選んでみてください。
トリケアトプス(岡谷システム株式会社)

- 料金:月額220円~(従量課金制・上限5,500円)
トリケアトプスは介護・看護・障がいに対応した総合型クラウドソフトです。介護記録では日々の介護記録を入力すると実績(請求)へ連動し、自動で実施記録票などを作成します。
利用者請求機能については、利用者選択方式で指定月から実績データを一括コピーできるので、毎月の事務作業が楽々こなせます。
最低220円と従量課金制のソフトでも最安値で使用でき、金額の上限金額もあるので安心。中規模事業者様や、事業立ち上げの際にも最適なソフトです。
実績入力や国保連請求、利用者請求はもちろん、シフト作成やアプリ連携、LIFEやケアプランデータ連携など、低価格帯の介護ソフトながら、多くの機能が付いたコスパの良い介護ソフトです。
カナミック(株式会社カナミックネットワーク)

- 料金:要問い合わせ
カナミックは、記録から請求業務までの書類のやり取りをペーパーレス化できるクラウド型介護ソフトです。
タブレット対応の記録システムを活用し、統計や経営分析のためのデータ集計も可能です。
クラウド型サービスのため、いつでもどこでも記録や確認を簡単に行えます。
さらに、利用者ごとのスケジュール管理や実績に基づく国保連請求データ・利用者請求データの作成にも対応。
介護予防サービスの日割り計算もサポートしています。
介舟ファミリー(株式会社日本コンピュータコンサルタント)

- 料金:月額8,800円~(標準パックで契約した場合)
シンプルで分かりやすい画面と操作性が特徴で、パソコンが苦手な方でも簡単に使えるソフトです。
介舟ファミリーは、現在利用中の介護ソフトからのデータ移行に対応しており、スムーズな切り替えが可能な介護ソフトです。初期の操作説明や初回の請求業務も丁寧なサポートがあるため、安心して使い始められます。
介舟ファミリー(株式会社日本コンピュータコンサルタント)ほのぼのNEXT(NDソフトウェア株式会社)

- 料金:要問い合わせ
ほのぼのNEXTは介護保険、障がい福祉、財務や給与など、機能が充実しており、小規模事業所から大規模事業所まで対応する介護ソフトです。
確実かつスムーズな請求業務を実現し、業務効率の向上をサポートします。月遅れ処理や返戻対応、月途中の保険者変更なども簡単に行えます。さらに、実績登録やケアマネジャーへの確認、領収書の作成も可能です。
ほのぼのNEXT(NDソフトウェア株式会社)ナーシングネットプラスワン(プラスワンソリューションズ株式会社)

- 料金:月額8,000円~
ナーシングネットプラスワンは、リーズナブルな価格と機能が充実している点が魅力の介護ソフトです。
シンプルな操作で国保連への請求までスムーズに行えます。
利用者情報の登録、サービス利用票の作成、給付管理、介護給付費請求書の作成をはじめ、計画書やモニタリング表の作成など、幅広い業務をこれ一つで対応可能です。
ワイズマン(株式会社ワイズマン)

- 料金:要問い合わせ
ワイズマンは請求業務や事務作業を効率化するワンパッケージのサポートシステムです。
予定作成や稼働状況の確認、記録作業をスムーズに行うことができ、予定をそのまま実績に反映可能です。実績が予定と異なる場合のみ修正すれば記録が完了します。
ワイズマン(株式会社ワイズマン)CARE KARTE(株式会社ケアコネクトジャパン)

- 料金:要問い合わせ
CARE KARTEは“介護現場を知っているシステム会社”という創業以来培ってきたノウハウを活かし、AIを活用した音声記録ツールなど最新技術でお客様の「時間を生み出す」お手伝いをする介護ソフトです。
看護・介護・障害福祉サービスで行われる「記録・プラン・請求」までの運営を全面的にサポートします。
福祉の森(株式会社日立システムズ)

- 料金:要問い合わせ
福祉の森は介護・福祉スタッフの事務処理など生産性向上を支援するシステムです。日立システムズの持つ介護・障がい者支援事業者向けの関連サービスと連携することで入居者のケアとサービス向上により一層力を注ぐことができます。
福祉の森(株式会社日立システムズ)けあ蔵(アルティウスリンク株式会社)

- 料金:月額1,100円
「けあ蔵」は専用サーバーを経由して請求データを国保連合会に請求する伝送代行サービスです。国保連伝送サービスで時間を削減したい・うっかりミスで返戻が多い・事業所のコストを見直したいなどのお悩みを解決します。
記録管理や書類作成機能はなく、伝送機能のみのため、費用が安い点が特徴です。伝送機能のみで良いという事業所様にはおすすめのソフトです。
けあ蔵(アルティウスリンク株式会社)HOPE LifeMark-WINCARE(富士通株式会社)

- 料金:要問い合わせ
HOPE LifeMark-WINCAREは、「様々な課題を解決し、介護の現場にイノベーションを」をコンセプトにお客様に最適なソリューションをお届けします。
日々の事務作業である計画書作成や利用者スケジュール調整を効率化し、時間の有効活用を図ります。
Flowers NEXT(株式会社コンダクト)

- 料金:要問い合わせ
直感的に使える画面や簡単入力、安定の法改正対応、手厚く安心のサポート体制が特徴の介護ソフトです。
LIFEやケアプランデータ連携にも対応しています。
Blue Ocean Note(株式会社ブルーオーシャン)
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- 料金:要問い合わせ
記録管理業務に特化した介護記録システムです。
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