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介護の基礎知識

【初心者向け】介護保険請求(国保連請求)の基本マニュアル

  • 公開日:2026年08月13日
  • 更新日:2026年08月13日

介護保険サービスを提供する事業所にとって、毎月欠かせない業務のひとつが「介護保険請求」、いわゆる国保連請求です。介護保険請求は、サービス提供の実績をもとに介護報酬を請求する大切な業務です。入力内容に誤りがあると、返戻や再請求が必要になる場合もあるため、基本的な仕組みや流れを理解しておくことが重要です。

この記事では、初心者の方でもわかりやすい介護保険請求(国保連請求)の基本や流れを解説します。請求業務の全体像を知りたい方や、これから国保連請求を担当する方は、マニュアル代わりにぜひ参考にしてください。

介護保険請求(国保連請求)業務とは?

介護保険請求(国保連請求)業務とは、事業所が提供した介護サービスの費用を、国保連に請求するための業務です。介護サービスの費用は、すべてを利用者が支払うわけではありません。利用者は原則として1割〜3割を負担し、残りの7割〜9割は介護保険から支払われます。この介護保険から支払われる分を受け取るために、事業所は国保連へ請求を行います。これが「介護保険請求」または「国保連請求」と呼ばれる業務です。

このときに作成する主な書類が、「介護給付費請求書」や「介護給付費明細書」です。これらには、誰に、いつ、どのようなサービスを提供したのか、どのくらいの費用を請求するのかといった内容を記載します。国保連で審査が行われ、請求内容に問題がなければ、後日、事業所の口座へ介護給付費が支払われます。

つまり、介護保険請求業務は、提供したサービスの実績をもとに、介護保険から支払われる費用を受け取るための大切な手続きです。請求内容に誤りがあると、返戻や再請求が必要になる場合もあるため、実績入力や請求帳票の作成を正確に行うことが重要です。

介護保険請求(国保連請求)業務を行う前に知っておきたい介護報酬請求の基本の仕組み

出典:介護保険 | 山口県国民健康保険団体連合会

介護保険請求(国保連請求)を正しく行うためには、まず介護報酬がどのような流れで支払われるのかを理解しておくことが大切です。ここでは、介護サービスを利用してから、事業所へ介護給付費が支払われるまでの基本的な流れを見ていきましょう。

1. 利用者が要介護認定を申請する

介護保険サービスを利用するには、まず利用者が市町村などの保険者へ要介護認定の申請を行う必要があります。要介護認定とは、利用者がどの程度の介護を必要としているかを判定するための手続きです。この認定結果によって、利用できるサービスの量や内容が変わります。認定を受けると、保険者から利用者に介護保険被保険者証などが交付されます。

2. 利用者が介護サービスを利用し、自己負担分を支払う

要介護認定を受けた利用者は、ケアプランに基づいて、訪問介護や通所介護などの介護サービスを利用します。サービス事業所や施設は、利用者に対して介護サービスを提供します。利用者は、サービス費用のうち自己負担分を事業所へ支払います。自己負担割合は、利用者の所得などに応じて1割~3割となります。

3. サービス事業所が国保連へ介護給付費を請求する

サービス事業所は、利用者へサービスを提供したあと、介護保険から支払われる分を国保連へ請求します。このときに作成するのが、介護給付費請求書や介護給付費明細書です。これらの書類には、誰に、いつ、どのようなサービスを提供したのか、いくら請求するのかといった内容を記載します。国保連への請求は、原則としてサービス提供月の翌月10日までに行います。

4. 国保連が請求内容を審査し、保険者へ請求する

国保連は、サービス事業所から提出された請求内容を審査します。請求内容に誤りがないか、利用者の要介護度や認定期間、サービス内容、単位数などが正しいかを確認します。審査の結果、問題がなければ、国保連は保険者へ介護給付費の支払いを求めます。

5. 保険者が国保連へ介護給付費を支払う

国保連から請求を受けた保険者は、介護給付費を国保連へ支払います。保険者とは、市町村など、介護保険制度を運営している機関のことです。

6. 国保連からサービス事業所へ介護給付費が支払われる

最後に、国保連からサービス事業所や施設へ介護給付費が支払われます。これにより、事業所は利用者の自己負担分と、介護保険から支払われる分の両方を受け取ることになります。通常、国保連からの入金は、サービス提供月の翌々月下旬頃に行われます。

介護報酬の構造

事業所が受け取る介護報酬は、大きく分けると「基本報酬」と「加算・減算」で構成されています。

まず、基本となるのが基本報酬です。これは、提供した介護サービスの種類や内容、利用者の要介護度、サービス時間などに応じて決まる基本的な報酬です。たとえば、訪問介護、通所介護、短期入所生活介護など、サービスの種類によって報酬の決まり方は異なります。

そこに、事業所の体制やサービス内容に応じて、加算減算が加わります。加算とは、一定の条件を満たした場合に、基本報酬に上乗せされる報酬のことです。一方、減算とは、必要な基準を満たしていない場合などに、基本報酬から差し引かれるものです。

つまり、介護報酬は次のようなイメージです。

基本報酬 + 加算 − 減算 = 請求する介護報酬

事業所は、このようにして計算した介護報酬の総額をもとに、国保連へ請求を行います。請求時には、基本報酬だけでなく、どの加算を算定するのか、減算に該当するものがないかも確認する必要があります。取るべき加算や減算を間違えると、請求内容に誤りが生じ、返戻や再請求につながる場合があります。そのため、介護保険請求では、サービス実績だけでなく、加算・減算の内容も正しく確認することが大切です。

介護保険請求(国保連請求)の重要性

介護保険請求(国保連請求)がなぜ重要かというと、請求ミスがあると、介護事業所の収益が減少する可能性があるからです。介護保険請求とは、介護施設が利用者に提供したサービスの費用のうち、9割~7割を国保連(国民健康保険団体連合会)に請求する行為を指します。

介護サービスの費用は、利用者が1割~3割を負担し、残りの国保連に請求する分を介護事業所が一時的に立て替えます。この立て替えた費用を介護給付費として国保連に請求し、給付金として支払ってもらう仕組みです。このプロセスが滞ると、立て替えた費用が事業所負担となり、経営に影響を及ぼします。そのため、介護保険請求の仕組みと手順を正確に理解することが欠かせません。

介護保険請求(国保連請求)の流れ(作業マニュアル)

介護保険請求は、毎月同じような流れで進めていく月次業務です。

ここでは、1月にサービスを提供した場合を例に、請求業務の流れのマニュアルを確認していきます。この場合、請求業務は大きく分けて、サービス提供月(1月)・請求月(2月)・入金月(3月)の3か月にまたがって進みます。

なお、居宅介護支援事業所は、サービス提供事業所とは少し役割が異なります。利用者ごとのサービス利用状況を確認し、「給付管理票」や「居宅介護支援介護給付費明細書」を作成して国保連へ提出する立場です。ケアマネのレセプト手順は以下をご覧ください。

居宅介護支援(ケアマネ)のレセプト手順 | 国保連への介護保険請求の流れとは?

ステップ①サービス提供実績を記録する【1月1日~31日】

日々のサービス提供をおこない、日々のサービス提供内容を記録します。提供したサービスの時間、内容、利用者の状態、バイタルなどの記録は、後の請求の根拠となる大切な情報です。

訪問介護や通所介護などの居宅サービス事業所は、ケアマネジャーから届くサービス提供票の予定内容をもとに、実際の提供実績を記入します。月末には、予定されていたサービスが実際に提供されたかを確認し、実績を確定します。

ステップ②ケアマネに実績を提出する【2月1日~5日】

サービス提供票の予定内容をもとに、実際の提供実績を記入したら、翌月初めにケアマネジャーへサービス実績票を提出して実績を報告します。ケアマネジャーは、この実績をもとに給付管理票を作成します。

ステップ③国保連に提出する介護給付費請求書/明細書を作成する【2月1日~10日】

提供実績が確定したら国保連へ請求するための介護給付費請求書/明細書を作成します。国保連には利用者負担分を除いた7割から9割分を請求します。現在では、介護ソフトに入力した実績データをもとに、介護給付費請求書/明細書を作成する方法が一般的です。

居宅サービスの場合は、この時期にケアマネジャー側の実績内容と、自事業所で管理している実績に差異がないか確認しておくことが重要です。事前に確認しておかないと、国保連での審査時に不一致となり、返戻や確認対応が発生する場合があります。できるだけ早めに照合を済ませておくと安心です。

ステップ④国保連へ請求を行う【2月1日~10日】

請求書類を作成したら、国保連へ請求を行います。国保連請求の受付期間は、原則として毎月1日から10日までです。この期間内に請求を行わないと、その月の請求として処理されません。締切直前は確認や修正で慌ただしくなりやすいため、早めにデータ作成と内容確認を進めておくことが大切です。

請求は通常、民間の介護ソフトや国保中央会の提供する国保連伝送ソフトでインターネットを通じて請求を行う、「伝送」という方法や、請求データをCD-Rで提出する方法で提出を行います。

※介護給付費及び公費負担医療等に関する費用等の請求に関する省令の一部を改正する省令(2014年8月15日公布)により、原則として、請求方法が伝送または電子媒体による請求に限定されましたが、伝送または電子媒体による請求が困難である介護サービス事業者等に配慮するため、一定の場合には書面による請求を可能とする規定が設けられています。

ステップ⑤利用者負担額の計算・請求を行う【2月1日~15日頃】

国保連への7割から9割分の請求を行ったら、残りの利用者負担分の1割から3割分を計算して請求書を作成します。請求書の作成自体は月初に行うことが多いですが、実際の発送日や口座振替日は、事業所によって異なります。15日以降から月末にかけて請求書発送や引き落としを行うケースもあります。

ステップ➅審査・入金【3月下旬】

国保連に提出した介護給付費請求書/明細書は、ケアマネジャーの提出した給付管理と照らし合わせて、間違いがないかを審査されます。内容に問題がなければ、サービス提供月の翌々月、今回の例では3月下旬頃に介護給付費が指定口座へ入金されます。あわせて支払決定に関する通知書も届きますので、請求した金額と実際の支払額に差異がないか確認しましょう。

介護保険請求(国保連請求)で必要な書類

介護保険請求(国保連請求)で必要な書類は介護給付費請求書と介護給付費明細書です。これらを毎月1日から10日までに国保連に提出します。

介護給付費請求書(様式第一)

介護給付費請求書(様式第一)は、介護保険制度に基づくサービス提供の対価として、事業所が国保連に対して報酬の支払いを求める公式な請求書です。
事業所単位で作成され、利用者個別の明細とは別に、「今月、この事業所がどれだけの報酬を請求するのか」をまとめて記載し、国保連へ毎月提出します。

介護給付費請求書(様式第一)には、事業所情報(事業所番号・事業所名・所在地・連絡先)や対象年月費用(保険請求額・利用者負担額)、サービス区分などを記載します。

介護給付費明細書(様式第二)

介護給付費明細書(様式第二)は、介護給付費請求書(様式第一)と合わせて、国保連に請求を行うために毎月提出する書類です。
明細書に関して、居宅介護支援事業所は様式第七、サービス提供事業所は様式第二等のフォーマットに沿って記入して提出します。

介護給付費明細書(様式第二)には、利用者ごとに、サービス内容や単位数、給付費の内訳が記載されています。

介護保険請求(国保連請求)の返戻とは?

「返戻」とは、介護保険報酬を請求した際に、介護給付費明細書の内容に不備(エラー)があり、国保連合会から書類が差し戻されることを指します。返戻となった事業所には、「請求明細書・給付管理票返戻(保留)一覧表」が送付されます。この帳票には「エラーコード」が記載されており、その内容を確認することで、どの部分にエラーがあったのかを特定できます。

返戻が発生した場合は、速やかに原因を特定し、訂正したうえで請求明細書などの書類を再提出しましょう。再提出は翌月以降に行い、その月の請求書類と合わせて 1日から10日までに提出します。返戻が続くと、事業所のキャッシュフローに悪影響を与えるため、できる限り早く原因を改善する必要があります。

「請求明細書・給付管理票返戻(保留)一覧表」のエラーコードは2桁のカテゴリと、カテゴリ内の詳細コードの組み合わせによって表されます。例として令和6年の大阪府国民健康保険団体連合会が公開している情報を掲載しますので、以下リンクをご参考にしてください。

参考:エラーコード一覧 (令和6年5月以降審査分)|大阪府国民健康保険団体連合会

介護保険請求(国保連請求)業務の注意点

事業所が介護保険請求を行う際には、以下の点に注意が必要です。

注意点① 返戻・保留になると支払いが行われない

返戻とは、介護給付費明細書に記載ミスがある場合に、国保連から事業所へ介護給付費明細書が返却されることを指します。返戻となった介護給付費明細書は、再請求を行わなければ支払いを受けることができません。

また、保留とは、明細書自体に誤りはないものの、居宅介護支援事業所から給付管理票が提出されていない場合や、提出された給付管理票と内容に相違がある場合に、支払いが行われないことを言います。保留となった場合には、居宅介護支援事業所と連絡を取り、給付管理票の提出および内容確認を迅速に行う必要があります。

注意点② 支払決定後に間違いに気づくと過誤申立が必要

過誤申立とは、介護給付費明細書が国保連で審査・支払いされた後に誤りが判明した場合、支払いを受けた介護給付費を返還し、修正した内容で再請求を行うための手続きです。
この手続きを行うと、返還および再請求のプロセスを経るため、介護給付費の入金が遅れる可能性があります。過誤申立を行わないためにも、請求内容の正確性を確認した上で、提出することが重要です。

注意点③ 要介護度が未定の利用者は月遅れ請求になる

サービス事業所では、要介護認定審査中の利用者を受け入れるケースもあります。その場合、認定結果が出てから翌月以降にあらためて請求します。これを「月遅れ請求」といいます。月遅れ請求になる場合でも、認定結果が出たあとにすぐ請求できるよう、サービス提供記録や実績内容は通常どおり整理しておくことが大切です。

介護保険請求(国保連請求)業務でミスを減らすには?

介護保険請求は、毎月決まった流れで行う業務ですが、確認する項目が多く、入力ミスや確認漏れが起こりやすい業務でもあります。特に、サービス提供実績、利用者情報、介護保険情報、加算の算定内容などに誤りがあると、国保連で返戻となり、再請求や修正対応が必要になる場合があります。ここでは、介護保険請求業務でミスを減らすために意識したいポイントを3つに分けて解説します。

ケアマネジャーとサービス提供事業所の適切な連携

介護保険請求では、ケアマネジャーとサービス提供事業所の連携がとても重要です。訪問介護や通所介護などのサービス提供事業所は、月末から翌月初めにかけて、実際に提供したサービス内容を確認し、ケアマネジャーへ実績を報告します。一方、ケアマネジャーは、各サービス事業所から届いた実績をもとに給付管理票を作成します。このとき、ケアマネジャー側の給付管理票と、サービス提供事業所側の請求内容に差があると、国保連の審査で不一致となり、返戻や確認対応につながることがあります。

そのため、請求前には次のような点を確認しておくことが大切です。

  • サービス提供日が合っているか
  • 提供回数や時間に誤りがないか
  • 中止・追加・変更になったサービスが反映されているか
  • 加算の算定内容に相違がないか
  • ケアマネジャーへ報告した実績と、請求データが一致しているか

特に月初は、ケアマネジャーもサービス提供事業所も請求準備で忙しくなります。実績の報告が遅れると、確認や修正の時間が少なくなってしまいます。できるだけ早めに実績を共有し、不明点があれば請求前に確認しておくことで、請求ミスを減らしやすくなります。

ダブルチェック体制の構築

請求業務では、担当者が一人で確認していると、どうしても見落としが発生することがあります。そのため、可能であればダブルチェック体制を作っておくことが大切です。たとえば、請求データを作成した担当者とは別の職員が、内容を確認する方法があります。別の人が見ることで、入力した本人では気づきにくいミスを見つけやすくなります。

確認する項目は、あらかじめチェックリスト化しておくと便利です。たとえば、以下のような項目を確認します。

  • 利用者の介護保険情報に誤りがないか
  • 要介護度や認定有効期間が正しいか
  • 負担割合が正しく登録されているか
  • サービス提供実績に漏れがないか
  • 加算や減算の設定に誤りがないか
  • 中止・欠席・変更分が正しく反映されているか
  • 請求対象外の実績が混ざっていないか

毎月同じ項目を確認することで、担当者による確認のばらつきを減らすことができます。また、ミスが起きた場合は、担当者を責めるのではなく、「なぜ見落としたのか」「次回からどこを確認すれば防げるのか」を整理することが大切です。よくあるミスをチェックリストに追加していけば、事業所全体で請求業務の精度を高めることができます。

介護ソフトの活用

介護保険請求のミスを減らすには、介護ソフトを活用することも有効です。介護ソフトを使うと、利用者情報、サービス予定、実績、加算情報、請求データなどをまとめて管理できます。手書きやExcelで管理する場合に比べて、転記ミスや計算ミスを減らしやすくなります。たとえば、日々の記録や実績を入力しておけば、その内容をもとに請求データを作成できるため、同じ内容を何度も入力する手間を減らすことができ、より正確な実績入力が可能です。また、介護ソフトによっては、請求前にエラーチェックを行い、入力漏れや設定の不備を確認できるものもあります。

特に次のような作業では、介護ソフトの活用が役立ちます。

  • 実績の入力・確認
  • 介護保険情報の管理
  • 加算・減算の設定
  • 利用者負担額の計算
  • 国保連請求データの作成
  • 返戻や再請求への対応
  • 利用者請求書の作成

介護保険請求では、制度や単位数、加算の要件が変更されることもあります。介護ソフトを利用していれば、法改正や制度改定に合わせた更新が行われるため、最新の請求ルールに対応しやすくなります。ただし、介護ソフトを使っていれば絶対にミスがなくなるわけではありません。最終的には、登録されている情報や実績内容が正しいかを人が確認する必要があります。介護ソフトは、請求業務を自動化するだけでなく、確認作業を効率化し、ミスに気づきやすくするための道具として活用するとよいでしょう。

介護保険請求のミスを減らすためには、ケアマネジャーとサービス提供事業所の連携、事業所内での確認体制、そして介護ソフトの活用を組み合わせることが大切です。毎月の請求業務を安定して行うためにも、日頃から確認しやすい仕組みを整えておきましょう。

介護保険請求(国保連請求)のよくある質問

ここでは、介護保険請求(国保連請求)をはじめて担当する方が疑問に感じやすい内容を、Q&A形式でわかりやすく解説します。

Q1. 「介護給付費請求書」と「介護給付費明細書」は何が違いますか?

介護給付費請求書は、事業所全体として「いくら請求するか」をまとめた書類です。一方、介護給付費明細書は、利用者ごとに「いつ、どのサービスを、どれだけ提供したか」を記載する明細です。簡単にいうと、請求書は事業所単位のまとめ、明細書は利用者ごとの内訳と考えるとわかりやすいです。

Q2. 利用者請求と国保連請求は何が違いますか?

利用者請求は、利用者本人または家族へ自己負担分を請求することです。一方、国保連請求は、介護保険から支払われる分を国保連へ請求することです。たとえば、利用者負担が1割の方であれば、1割分は利用者へ請求し、残りの9割分を国保連へ請求します。どちらも同じサービス実績をもとに計算しますが、請求先が異なります。

Q3. 返戻とは何ですか?

返戻とは、国保連に提出した請求内容に誤りや不備があり、請求が差し戻されることです。返戻になると、その月の支払い対象にならず、内容を修正して翌月以降に再請求する必要があります。返戻の原因には、利用者情報の誤り、認定期間外の請求、要介護度の不一致、サービス実績の誤り、加算の算定ミスなどがあります。

Q4. 月遅れ請求とは何ですか?

月遅れ請求とは、本来請求する月に間に合わなかった分を、翌月以降に請求することです。たとえば、1月にサービスを提供した場合、本来は2月10日までに請求します。しかし、要介護認定の結果がまだ出ていない、請求内容の確認に時間がかかった、返戻になったなどの理由で2月に請求できないことがあります。このような場合に、3月以降にあらためて請求することを月遅れ請求といいます。

Q5. 請求データを送信した後に間違いに気づいた場合はどうすればよいですか?

国保連へ請求データを送信した後に間違いに気づいた場合は、まず所属する国保連に対応方法を確認しましょう。受付期間内であれば、再送信や取消などの対応ができる場合があります。ただし、対応方法や締切は国保連によって異なることがあります。誤りに気づいたら、早めに国保連や社内の請求担当者へ確認することが大切です。

Q6. 利用者の負担割合が途中で変わった場合はどうなりますか?

利用者の負担割合が変更された場合は、変更後の負担割合証の内容を確認し、請求に反映する必要があります。負担割合は、利用者の所得などによって1割、2割、3割に分かれます。新しい負担割合証が届いているのに古い情報のまま請求してしまうと、利用者請求額や国保連請求額に誤りが出る可能性があります。負担割合証が更新されたときは、有効期間と負担割合を確認し、介護ソフトや管理台帳の情報を忘れずに更新しましょう。

Q7. 公費を持っている利用者の請求で注意することはありますか?

公費を持っている利用者の場合、介護保険の請求に加えて、公費情報の確認も必要です。公費の種類や適用期間、受給者番号などに誤りがあると、請求エラーや利用者負担額の誤りにつながる場合があります。特に、公費の有効期限切れや登録漏れには注意が必要です。公費を利用している方については、請求前に公費情報が正しく登録されているか確認しておくと安心です。

Q8. サービスを中止した場合、請求では何に注意すればよいですか?

予定していたサービスが中止になった場合は、その実績が請求対象に含まれていないか確認する必要があります。予定だけが残ったままになっていると、実際には提供していないサービスを請求してしまう可能性があります。中止やキャンセルがあった場合は、記録や実績に正しく反映し、請求データ作成前に確認しましょう。また、キャンセル料などを利用者へ請求する場合は、介護保険請求とは別の扱いになることが多いため、事業所のルールに沿って処理します。

Q9. サービス内容を変更した場合はどうすればよいですか?

予定していたサービス内容と、実際に提供したサービス内容が異なる場合は、実績を正しい内容に修正する必要があります。たとえば、提供時間が変わった、サービス回数が変わった、利用者の状態により内容を変更したといった場合です。請求は、実際に提供したサービス実績をもとに行います。そのため、予定と実績に差がある場合は、請求前に内容を確認し、必要に応じてケアマネジャーや関係者と共有しておきましょう。

Q10. 請求業務でよくあるミスにはどのようなものがありますか?

請求業務でよくあるミスには、利用者情報の登録誤り、認定期間外の請求、負担割合の更新漏れ、加算の算定漏れ、サービス実績の入力漏れなどがあります。また、予定と実績が一致していない、サービス中止分が請求に含まれている、公費情報が古いままになっているといったミスも起こりやすいです。こうしたミスを防ぐには、請求前に確認する項目を決めておき、毎月同じ手順でチェックすることが大切です。

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入力エラーが出た際も、事由の分類コード、備考のエラーコード、審査増減単位数通知書の内容をクリックするとQ&Aサポートが理由を解説します。繋がりやすい電話サポートもあるため、困った時はいつでも問い合わせていただけます。

利用者請求・売上・回収管理機能もあり、利用者への請求書/領収書の作成、当月の売上管理が簡単に行えます。入金入力により、利用料の回収管理が可能となり、未入金の場合は翌月の請求書に繰越金額が記載されます。

まとめ

介護保険請求(国保連請求)は、介護サービス事業所にとって毎月欠かせない重要な業務です。サービス提供の記録をもとに実績を確定し、利用者負担分の請求や、国保連へ提出する介護給付費明細書の作成・伝送を行います。請求内容に誤りがあると、返戻や再請求が必要になる場合もあるため、請求業務をミスなく進めることが大切です。

介護保険請求は、最初は難しく感じるかもしれません。しかし、毎月のスケジュールや確認ポイントを理解しておけば、少しずつ流れをつかめるようになります。まずは基本的な仕組みを押さえ、正確でスムーズな請求業務につなげていきましょう。

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