介護の基礎知識
ケアプラン有料化は2027年から適用って本当?ケアマネへの影響も徹底解説
- 公開日:2026年04月24日
- 更新日:2026年04月24日
近年、介護保険制度の見直しの中でたびたび浮上しているのが「ケアプラン有料化」の議論です。これまで全額保険給付(自己負担なし)だった居宅介護支援費ですが、住宅型有料老人ホーム等の居住者に限り、原則1割の利用者負担を導入する案が検討されており、現場には少なからず波紋が広がっています。
本記事では、ケアプラン有料化の議論の背景から制度の仕組み、そしてケアマネジャーへの具体的な影響までを徹底解説します。
ケアプラン有料化はいつから適用?
2026年の現時点では、「ケアプラン有料化」は正式決定していません。2026年度の臨時の介護報酬改定にて介護職員処遇改善加算の月1.0万円(3.3%)の賃上げが発表されましたが、ケアプラン有料化については特に発表はありませんでした。
ケアプラン有料化は、過去の制度改正(2021年、2024年)のたびに議論に上がりながらも先送りにされてきた経緯があります。ケアプラン有料化が行われるとすれば、次回の2027年度の介護報酬改定にあわせて実施される流れが有力視されています。それまでの間に複数回の審議が行われ、制度の具体像が徐々に明らかになっていくと考えられます。
ケアプラン有料化の現在の動向
2025年12月8日、自民党の「日本ケアマネジメント推進議員連盟」は、上野厚労相に対しケアプラン有料化に関する決議を申し入れました。今回の決議は、今後の制度改正の方向性を占ううえで重要なメッセージを含んでいます。
まず大前提として示されたのは、居宅介護支援における利用者負担の導入は慎重に検討すべきという姿勢です。利用者やケアマネジメント業務に与える影響を踏まえ、幅広い観点から議論するよう求めています。
そのうえで焦点となったのが、住宅型有料老人ホームの扱いです。決議では、住宅型有料老人ホームは高齢者の「住まい」であることに変わりはないとしながらも、自宅などの一般的な住宅とは異なる側面を持つと指摘。制度改定により、その位置づけがより明確化される可能性にも言及しています。
特に強調されたのは、住宅型有料老人ホームではケアマネジメントと生活相談が一体的に求められる実態があるという点です。こうした状況を踏まえ、自宅等におけるケアマネジメントは現行の10割給付を堅持することを前提としつつ、住宅型有料老人ホームの入居者に対しては利用者負担を求めることについて「丁寧に検討すること」としています。
居宅介護支援の利用者負担については、厚生労働省が先月の審議会で、制度導入を想定した具体案の「たたき台」を示しています。提示されたのは、次の3つの方向性です。
①所得に応じて幅広く利用者から徴収
②住宅型有料老人ホームの入居者に限定して徴収
③給付管理業務の実費相当分のみを徴収
今回の自民党議連の決議は、このうち②の案に理解を示す内容となっています。厚労省が②を提示した背景には、住宅型有料老人ホームの運営実態が、ケアマネジメント機能を内包する介護施設や介護付きホームに近づいている点があると説明されています。
一方で、審議会では「同じ在宅サービス利用者であるにもかかわらず、住まいの違いによって負担が変わるのは不公平ではないか」といった反対意見も出ています。こうした賛否が分かれるなか、自民党議連が住宅型有料老人ホームを対象とする方向性に言及したことは、今後の議論に少なからず影響を与える可能性があります。
最終的な制度設計は政府の判断に委ねられます。現場の実態や関係者の意見を十分に踏まえることも明記されており、具体的な負担割合や導入時期は今後の議論次第です。
ケアプラン有料化の背景
ケアプラン有料化の議論が繰り返し浮上する背景には、大きく分けて「財政」「公平性」「制度設計上のゆがみ」という3つの要素があります。
1.社会保障費の増大と財政の持続可能性
少子高齢化により、介護給付費は年々増加し、現役世代の負担が増加しています。介護保険制度を将来にわたって維持していくためには、給付と負担のバランスをどう取るかが避けて通れない課題です。
内閣府が公表した「令和6年版 高齢社会白書」の「高齢化の推移と将来推計」によると、2023年10月1日時点の日本の総人口は1億2,435万人であり、そのうち65歳以上の人口は3,623万人に達しています。2030年には高齢者割合が30.8%に達し、日本の人口の約3割が高齢者になると言えます。
その中で、居宅介護支援費だけが利用者負担ゼロであることが、見直しの対象として取り上げられてきました。訪問介護や通所介護などの在宅サービスは原則1割〜3割負担であるのに対し、ケアマネジメント費は全額保険給付のため、ケアプランの有料化が介護給付費抑制の1つの手段として考えられています。
2.「給付の公平性」をどう考えるか
厚生労働省の審議会でもたびたび議論されているのが、給付の公平性です。
特に問題視されているのが、住宅型有料老人ホームなどの居住者の扱いです。制度上は「居宅サービス利用者」ですが、「施設内でケアマネジメントや生活相談が一体的に提供されている」「同一法人内でサービスが完結している」など、実態としては施設に近い運営形態をとるケースも少なくありません。
こうした状況を踏まえ、「一般在宅と同じく全額給付でよいのか」という問題提起がなされています。
3.ケアマネジメントの独立性と中立性
もう一つの背景が、ケアマネジメントの質や中立性の確保です。
利用者負担がない現行制度は、利用者が相談しやすいというメリットがある一方で、サービスの選択や利用量の適正化という観点からは議論の余地があるとされています。
住宅型ホームの入居者に対するサービスを健全化し、いわゆる「囲い込み」や「使い切り」を是正するためにケアマネジメント費の有料化は有効だと考えられています。
ケアプラン有料化の課題点
ケアプラン有料化については、さまざまな立場から慎重な意見が出ています。ここでは、審議会などで指摘されている主な課題を整理します。
利用者がサービス利用を控える可能性
まず大きな懸念として挙げられるのが、自己負担の発生による利用控えです。日本介護支援専門員協会の副会長は、「負担増で介護サービスの利用控えにつながり、介護状態が重度化するリスクがある」と指摘しています。
仮に数百円〜千円程度の負担であっても、特に経済的に余裕のない高齢者にとっては心理的なハードルになりかねません。必要な支援につながらず、結果として状態の重度化を招く可能性があります。
ケアマネジメントの公正中立性への影響
これまでケアマネジャーは、利用者の状態やニーズに基づいて公正中立の立場からケアプランを作成してきました。しかし、自己負担が導入されることで、利用者が「サービスの対価を支払う存在」となり、専門的な判断よりも利用者の要望が優先されやすくなる懸念があります。例えば、利用者や家族の意向がより強く反映されるようになり、本来必要なサービスよりも「希望が優先される」ケースが増え、公正中立の立場からのケアプラン作成が難しくなる可能性があります。
利用者選別に繋がる懸念
有料化により、事業所側の経営判断にも変化が生じる可能性があります。例えば、サービス利用の同意がなかなか得られない方や遠方に住む方、家族対応に時間が必要な方など、対応に時間や手間がかかるケースについて、「報酬に見合わない」と判断され、対応が見送られてしまうリスクです。
その結果、比較的対応しやすい利用者が優先され、支援の必要性が高い方ほど後回しになるといった状況も懸念されています。いわゆる“コストパフォーマンス重視”の視点が強まることで、支援の公平性が損なわれる可能性があります。
ケアマネジメントを経ない利用の増加
ケアプラン有料化により、費用負担を避けるために、ケアマネジメントを経ずにサービスを利用する動きが広がる可能性があります。
具体的には、
- 直接事業所と契約する
- 利用者や家族がセルフプランを作成する
といったケースの増加が想定されます。
しかし、適切なアセスメントを経ないままサービスを利用すると、必要以上のサービス利用やミスマッチが生じ、利用者本人だけでなく、介護保険財政にとってもマイナスとなる恐れがあります。
また、現在でもセルフプランの作成は制度上可能とされていますが、利用者の状態を的確に把握し、必要なサービスを過不足なく組み合わせることは、専門職であるケアマネジャーであっても容易ではありません。こうした中で、十分な知識や経験を持たない利用者や家族がプランを作成した場合、実態に合わない不適切な内容となってしまうリスクが高まることが懸念されます。
ケアプラン有料化がケアマネに与える影響は?
ケアプランが有料化された場合、最も大きな影響を受けるのがケアマネジャーです。業務内容だけでなく、利用者との関係性や働き方そのものにも変化が生じる可能性があります。
利用者との関係性の変化
これまでケアマネジャーは、専門職として利用者を支援する立場で関わり、信頼関係を築いてきました。しかし有料化により、「サービスに対価を支払う」という意識が強まることで、利用者の立ち位置にも変化が生まれる可能性があります。
その結果、「費用を払っているのだから希望を反映してほしい」といった要望が増えることも想定されます。利用者の意向を尊重しながらも、専門的な判断とのバランスを取る難しさが、これまで以上に求められる場面が増える可能性があります。
精神的な負担の増加
有料化が進むと、サービス内容や頻度について、より丁寧な説明が必要になります。費用負担が発生することで、「本当に必要なサービスなのか」「もっと負担を軽くできないか」といった相談や意見が増える可能性もあります。こうした声に一つひとつ対応していくことは、ケアマネジャーにとって少なからず心理的な負担となります。
もともと業務量の多いケアマネジャーにとって、さらなる負担増につながることも懸念されます。
ケアプラン有料化に向けてケアマネ事業所が取るべき対応策
ケアプランの有料化が実施された場合、ケアマネ事業所はこれまで以上に迅速かつ丁寧な対応が求められます。現場の混乱を防ぐためにも、あらかじめ準備を進めておくことが重要です。ここでは、ケアマネ事業所として押さえておきたい主な対応策を紹介します。
利用者・家族への分かりやすい説明体制の整備
まず重要になるのが、利用者や家族への説明です。制度の変更内容や自己負担額、支払い方法などについて、誰が聞いても理解できるように整理された資料を用意しておくと、現場での対応がスムーズになります。
また、「なぜ費用が発生するのか」「具体的にどれくらいの負担になるのか」「支払いが難しい場合はどうなるのか」といった疑問は、あらかじめ想定しておくことが大切です。よくある質問に対する回答を準備しておくことで、説明のばらつきを防ぎ、利用者の不安軽減にもつながります。
さらに、個別に相談できる時間を確保することも欠かせません。経済的な事情に不安を抱える方には、状況を丁寧に聞き取りながら、必要に応じて他制度の案内を行うなど、柔軟な対応が求められます。
ケアマネジャーを支える体制づくり
制度変更に伴い、ケアマネジャーの対応負担は大きくなることが想定されます。そのため、事業所としてしっかりと支える体制を整えることが重要です。
まずは、制度の背景や具体的な内容を正しく理解するための研修を実施しましょう。あわせて、実際の説明場面を想定したロールプレイングを取り入れることで、現場での対応力向上につながります。
加えて、精神的な負担への配慮も必要です。問い合わせや意見対応が増える中で、ケアマネジャーが一人で抱え込まないよう、管理者が積極的にフォローできる仕組みを整えましょう。定期的な面談やケース共有の場を設けることで、不安や悩みをチームで共有できる環境づくりが大切です。
また、対応が難しいケースについては、管理者が同席するなど、状況に応じたサポートができる体制を整えておくと安心です。
地域・他職種との連携強化
有料化によってサービス利用を控える動きが出た場合、地域全体で支える視点がこれまで以上に重要になります。そのため、地域包括支援センターとの連携を強化し、情報共有の機会を増やしておくことが求められます。
あわせて、医療機関や他の介護サービス事業所との連携も欠かせません。例えば、退院時のカンファレンスなどで早期から関わることで、在宅生活への移行を円滑に進めることができます。
さらに、事業所同士での情報交換や合同研修を通じて、ケアマネジメントの重要性を地域全体で共有していくことも有効です。こうした取り組みを積み重ねることで、利用者にとって安心できる支援体制の構築につながります。
ケアプラン有料化の今後の動向と注目ポイント
今後の審議では、具体的な制度設計が焦点となります。例えば、利用者の自己負担がどの程度になるのか、対象となる範囲はどこまでかといった点は、多くの事業所に影響する重要なポイントです。
また、急激な負担増を避けるための措置として、段階的な導入や経過措置の有無も議論される可能性があります。たとえば、当初は負担額を抑えつつ、数年かけて見直していく方法や、既存利用者に一定の猶予期間を設けるといった対応が検討されることも考えられます。
こうした動きを踏まえ、事業所としては審議会の情報や行政の発表を継続的に確認し、早めに情報をキャッチしておくことが重要です。
まとめ|ケアプラン有料化に備えた体制づくりを
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ケアプラン有料化の議論が進む中で、ケアマネジメントにはこれまで以上に「質」と「説明責任」が求められるようになり、ケアマネジャーの業務負担が増えることも想定されます。
こうした変化に対応していくためには、日々の業務を効率化し、ケアの質向上に時間を充てられる環境づくりが欠かせません。その具体的な手段の一つが、介護ソフトの導入です。介護ソフトを活用することで、情報の一元管理や入力業務の効率化が進み、必要な情報へすぐにアクセスできる環境を整えることができます。結果として、事務作業にかかる時間を削減し、利用者一人ひとりと向き合う時間を確保することにもつながります。
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