介護の基礎知識
通所介護の人員基準とは?計算式や常勤換算の方法を解説
- 公開日:2025年12月19日
- 更新日:2025年12月19日
通所介護事業を運営するうえで欠かせないのが、人員基準の正しい理解です。
人員基準は、指定基準や報酬算定に直結する重要な要素であり、満たしていない場合には減算や行政指導の対象となる可能性もあります。
特に、パート・アルバイト職員を多く採用している事業所では、「常勤換算の考え方」や「どのように計算すればよいのか」が分かりにくいと感じることも少なくありません。
本記事では、通所介護における人員基準の基本的な考え方から、計算式、常勤換算の方法、実務上の注意点までを分かりやすく解説します。日々の運営や実地指導への備えとして、ぜひ参考にしてください。
通所介護の人員基準とは
通所介護における人員基準とは、利用者が安全かつ安心してサービスを受けられるよう、配置すべき職種や人数を国が定めたルールです。指定事業所は厚生労働省令で定められた人員基準を満たすことが義務付けられています。生活相談員や介護職員、看護職員、機能訓練指導員など、それぞれに必要な配置基準があり、適切な人員体制を確保することは事業所を運営する上で必須の条件となります。
もしも人員基準を守らないまま運営を続けると、職員一人あたりの負担が大きくなり、利用者一人ひとりへのケアが行き届かなくなる恐れがあります。さらに、人員基準を満たしていない場合には、基本報酬が3割減算される「人員基準欠如減算」が適用され、経営面にも大きな影響を及ぼします。加えて、実際の配置状況と異なる虚偽の人員報告を行った場合は、行政処分の対象となります。状況によっては、新規利用者の受け入れ停止や指定取り消しといった厳しい措置が取られ、事業所の継続そのものが困難になるケースもあります。
通所介護事業所を安定して運営していくためには、人員基準を正しく理解し、日々の配置状況を適切に管理・記録することが重要です。
通所介護の職種別の人員基準
通所介護では管理者、機能訓練指導員、生活相談員、看護職員をそれぞれ配置する必要があります。それぞれの職種別の人員基準は以下の通りです。
管理者の人員基準
管理者は、事業所運営全体を統括し、円滑なサービス提供を支える責任者です。人員基準では、管理者を1名以上配置することが義務付けられており、原則として常勤専従であることが求められます。ただし、事業所の管理に支障がないと判断される場合には、他の職務を兼務することも認められています。
| 職種 | 人員基準 | 資格要件 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 管理者 | 常勤専従1名以上 | なし | 管理業務に支障がない場合、兼務可 |
機能訓練指導員の人員基準
機能訓練指導員は、機能訓練の指導や実施、個別機能訓練計画の作成と定期的な見直し、利用者の生活環境や身体機能の評価などを行う職種で、常時1名以上の配置が義務付けられています。
| 職種 | 人員基準 | 資格要件 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 機能訓練指導員 | 常時1名以上 | 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護職員、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧、はり師・きゅう師 | 兼務可 |
※はり師・きゅう師は一定の実務経験を有する者である必要があります。
デイサービスの機能訓練指導員について詳しく知りたい方は以下のブログをご覧ください。
生活相談員の人員基準
生活相談員は利用者・家族・ケアマネジャー・事業所職員をつなぐ調整役を担う職種です。利用相談や契約、関係機関との連携、苦情対応などを通じて、適切なサービス提供が行われるよう支援します。サービス提供時間に応じて、専従で1名以上の配置が求められ、最低1名は常勤である必要があります。
| 職種 | 人員基準 | 資格要件 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 生活相談員 | サービス提供時間に応じて専従1名以上 | 社会福祉士・精神保健福祉士・社会福祉主事 | 介護職員と合わせて最低1名は常勤 |
デイサービスの生活相談員について詳しく知りたい方は以下のブログをご覧ください。
看護職員の人員基準
看護職員は、サービス提供時間に応じて常時1名以上の配置が義務付けられています。
単位ごとに専従で1人以上 の配置が求められますが、デイサービスの提供時間帯を通じて専従する必要はなく、訪問看護ステーション等との連携も可能です。
| 職種 | 人員基準 | 資格要件 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 看護職員 | 単位数・サービス提供時間に応じて専従で1名以上(外部医療機関との連携が可能) | 看護師・准看護師 | 詳細な基準は、法令・ガイドラインを参照 |
デイサービスの看護職員について詳しく知りたい方は以下のブログをご覧ください。
介護職員の人員基準
介護職員は利用者の数が15人までは1人以上、15人を超えた場合は利用者数によって異なります。
また、介護職員または生活相談員のうち、最低1名は常勤でなければなりません。
利用者人数が15人を超えた場合の介護職員の人員基準の計算式
15人を超えた場合の人員基準は以下の計算式で算出できます。
1名 + (利用者数 – 15) ÷ 5(端数切り上げ)
例えば利用者数が27名の場合、1 + (27 – 15) ÷ 5 = 2.4
1 + 2.4 = 3.4人
サービス提供時間帯に3.4人以上の介護職員が必要となります。
| 職種 | 人員基準 | 資格要件 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 介護職員 | 利用者の数が15人までなら1人以上。15人を超える場合は(利用者数−15)÷ 5+1人 | 介護職員初任者研修修了者以上が望ましい | 詳細な基準は、法令・ガイドラインを参照、生活相談員と合わせて最低1名は常勤 |
※「専従」とは、当該事業所の業務に常時従事していることを意味し、原則として他の事業所との兼務はできません。
※定員10名以下の地域密着型通所介護事業所の場合は看護職員又は介護職員のいずれか1名の配置で問題ありません。
常勤換算の計算方法
通所介護の人員基準は、「常勤換算職員数」をもとに算出されます。
常勤換算とは、フルタイムで勤務する常勤職員を基準とし、パート・アルバイトなどの非常勤職員の勤務時間を、常勤職員の勤務時間に換算して人数を算出する考え方です。
勤務形態が異なる職員を同一の基準で評価することで、事業所が人員配置基準を満たしているかを適切に判断できるようになります。
事業所の所定勤務時間をすべて勤務する常勤職員を「1」とし、非常勤職員については、その勤務時間を所定勤務時間で割った割合をもとに換算します。
具体的な計算方法は、以下のとおりです。
常勤職員
施設の所定労働時間(例:週40時間)を勤務する職員です。常勤換算ではこちらが基準になるため、「1.0」となります。
非常勤職員
パート・アルバイトなど、所定労働時間未満で勤務する職員の場合は、勤務時間に応じて常勤換算します。
計算の例:所定労働時間が平日出勤+1日8時間勤務の介護事業所の場合、週20時間勤務のパート職員は、20÷40=0.5のため、常勤換算すると「0.5」となります。
常勤換算を行う際の注意点
常勤換算を行う際には、以下の点に注意する必要があります。
所定労働時間の明確化
事業所の所定労働時間を明確に定め、その時間を常勤換算の基準とする必要があります。
勤務時間の正確な把握
パート・アルバイト職員の勤務時間を正確に把握し、常勤換算を行うことが重要です。また、勤務表などを用いて適切に記録・管理する必要があります。
休暇の考慮
有給休暇やその他の休暇取得により勤務時間が減少する場合も考慮したうえで、常勤換算を行う必要があります。
時短勤務の扱い
育児休業明けや介護を理由とした時短勤務の場合には、実際の勤務時間に基づいて常勤換算を行う必要があります。
契約形態の確認
パート・アルバイト職員であっても、週40時間勤務など常勤と同等の契約内容である場合には、「常勤」とみなされるケースがあります。そのため、契約内容を正確に確認することが重要です。
人員基準を遵守するポイント
通所介護事業において人員基準を安定して遵守するためには、単に職員数を確保するだけでなく、日々の運営を見据えた工夫が重要になります。ここでは、実務上押さえておきたいポイントを解説します。
パート・アルバイト職員を有効活用する
パート・アルバイト職員は、人材確保やシフト調整の面で大きな役割を果たします。常勤換算の考え方を正しく理解したうえで、勤務時間や役割を明確にし、事業所全体の人員体制に組み込むことが重要です。特定の時間帯や業務に配置することで、無理のない人員確保につながります。
また、パート・アルバイト職員の採用にあたり、研修や教育を行うことでサービスの質を維持することも重要です。そうすることで常勤職員と同様に高い質のサービスを提供できる体制を構築できます。
人員配置計画を策定する
人員基準を満たし続けるためには、計画的な人員配置が欠かせません。利用者数の増減や繁忙時間帯を想定し、必要な職種・人数を事前に整理しておくことで、突発的な欠員や人手不足への対応もしやすくなります。中長期的な視点での配置計画が、安定した運営を支えます。
計画を策定する過程で人員基準を下回るリスクが発見された際は、パート・アルバイトの活用や外部委託を検討しましょう。
働きやすい環境づくりに取り組む
職員の定着率を高めることも、人員基準を守るうえで重要なポイントです。休暇が取りやすい体制や、相談しやすい職場環境を整えることで、離職の防止につながります。結果として、採用や教育にかかる負担を軽減し、安定した人員体制を維持しやすくなります。
業務の効率化を進める
記録業務や事務作業の効率化を進めることで、限られた人員でも無理なく運営できる体制を整えることができます。ICTや介護ソフトを活用することで、職員一人ひとりの業務負担が軽減され、利用者対応に集中できる時間の確保にもつながります。
まとめ
通所介護の人員基準は、事業所運営の土台となる重要なルールです。特に常勤換算の考え方を正しく理解し、所定労働時間や勤務実態に基づいて適切に算出することが求められます。
パート・アルバイト職員を含めた人員配置では、単に人数をそろえるだけでなく、勤務時間や役割、配置バランスを意識することが重要です。また、勤務時間の記録管理や契約内容の確認など、日頃からの積み重ねが人員基準の遵守につながります。
人員配置計画の策定や業務の効率化、働きやすい職場環境づくりに取り組むことで、無理のない体制で人員基準を満たすことが可能になります。正しい知識を身につけ、安定した通所介護事業の運営に役立てていきましょう。
人員基準遵守のための効率化は介護ソフトの導入がおすすめ
人員基準を遵守する上で、職員が働きやすい、魅力的な職場環境作りは重要な要素です。介護ソフトなどを活用し、業務効率化を行うことで、従業員の働きやすさに繋がり、離職防止に役立ちます。また、効率化を行うことで限られた人数で事業所運営を行えるといった点でも重要です。また、効率化に力を入れている事業所として、新規採用の面でも有利に働きます。
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