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介護の基礎知識

人気のデイサービスの特徴とは?利用者やケアマネに人気の施設

  • 公開日:2025年02月28日
  • 更新日:2025年03月03日

介護サービスを利用するご家族にとって、良いデイサービス選びは非常に重要な課題です。利用者ご本人が楽しんで通えるデイサービスでなければ、ご家族の負担が増え、仕事や家事、さらには生活全体に大きな影響を及ぼします。デイサービスを運営する側にとっても、利用者に選ばれ、人気のある施設にすることは経営の安定に直結します。利用者の確保や稼働率の向上は、大きな課題の一つです。

また、デイサービスを利用する際、多くの利用者はまずケアマネジャーから紹介を受けることが一般的です。そのため、利用者だけでなくケアマネジャーからの信頼や独自の強みも選ばれるデイサービスには必要な要素です。

しかし、実際のところ、多くのデイサービスで提供されるプログラムは似通っており、書道・生け花・切り絵など、どこでも見かけるものばかりです。では、デイサービスの人気を高めるためには、何が必要で、利用者はどんな施設を「あったらいいな」と感じているのでしょうか?本記事では人気のあるデイサービスに共通する特徴や、人気のデイサービスを実例を交えてご紹介します。

人気のデイサービスの特徴①参加型

デイサービスの活動が一方的に提供されるものではなく、利用者が主体的に関わるものだと、「誰かの役に立っている」と実感できます。自分の役割があることで、生きがいを感じ、利用者の満足度向上に繋がります。

社会参加型

自分が社会の一員として役立っていると実感できることは、大きな生きがいにつながります。社会参加型のデイサービスでは、地域やコミュニティに貢献する活動に参加することができます。

<具体的な活動例>

  • 洗車や庭木の剪定などの軽作業
  • チラシのポスティングや簡単な手作業のお手伝い
  • 地域のイベント準備や清掃活動

利用者は自分に合った活動を選び、無理のない範囲で取り組むことができます。デイサービスの役割は、地域で求められる仕事と利用者をマッチングし、活動時のサポートを行うことです。

特に男性の利用者にとって、「役割があること」は自尊心を保つ大切な要素です。仕事を引退した後、社会とのつながりを失ってしまうと、引きこもりがちになり、認知症のリスクも高まります。しかし、このようなデイサービスなら「まだ社会の役に立てる」という実感が得られ、充実感を味わうことができます。同じ目的を持った仲間と出会えることも、大きな魅力です。

ゲーム参加型

ゲームを通じて自然と交流が生まれ、楽しい時間を共有できるデイサービスも人気です。

<人気のゲーム例>

  • 麻雀、囲碁、将棋、トランプなどの対戦ゲーム
  • ルーレットやカジノ形式のゲーム(施設内専用通貨を使用)
  • 卓球やボッチャなどの軽スポーツ

特に、カジノ風の遊びが取り入れられたデイサービスでは、施設内で使える専用通貨を発行し、ルーレットやカードゲームで使用するなど、工夫がされています。高齢者でなくても楽しめそうな娯楽要素の強いゲームがあると、「また参加したい!」という気持ちが湧いてきます。ゲームは単なる遊びではなく、脳の活性化にもつながります。「勝った・負けた」といったドキドキ感や、対戦を通じた会話は、刺激的で楽しい時間を生み出します。

スクール参加型

高齢になり、「やっと自分の時間が持てるようになった」という方も多いです。そのため、「新しいことを学びたい」「昔から興味があったことをやってみたい」と考える方に向けたスクール型のデイサービスも人気があります。

<人気のスクール例>

  • 昔習った学校の教科を学び直すクラス
  • 音楽や美術などの文化的な学習
  • パソコンやスマホの使い方を学ぶ講座

特に、スマホやパソコン教室は実用的で、多くの高齢者に喜ばれています。「家族に聞くと怒られそう」「何度も同じことを聞けない」と悩んでいる方にとって、気軽に学べる環境はありがたいものです。

「学び」は、年齢に関係なく生きがいになります。新しいことを知る楽しさを通じて、充実した時間を過ごせるのがスクール参加型の魅力です。

外出参加型

デイサービスの外出といえば旅行をイメージするかもしれませんが、実は「ちょっとしたお出かけ」こそ、多くの高齢者にとって嬉しいものです。

<人気の外出プログラム>

  • ショッピングモールでの買い物
  • レストランやカフェでの外食
  • お花見や季節のイベントへのお出かけ

足腰が弱くなったり、交通機関の利用が難しくなったりすると、一人での外出は不安が伴います。「行きたいところがあるのに行けない」という気持ちは、閉じこもりの原因にもなりかねません。

しかし、デイサービスの外出支援があれば、安心して出かけることができます。「久しぶりに外で好きなものを食べた」「新しくできたお店に行けた」そんな体験が日常に彩りを与えます。

人気のデイサービスの特徴②フィードバック型

ここでいう「フィードバック」とは、デイサービスでの活動の成果が利用者自身に見える形で実感できることを指します。

成果が目に見えることで、「やってよかった」「続けていきたい」という気持ちが生まれ、意欲の向上につながります。このように、達成感や成果が感じられる「フィードバック型」のデイサービスは、継続する強い動機となるのです。

リハビリ特化型

リハビリ特化型のデイサービスは、フィードバックが明確に見える代表的なスタイルです。利用者の多くは、自立した生活を続けるために体力維持や回復を目的としてリハビリに取り組んでいます。

<成果が見えるリハビリの例>

  • 歩行速度や筋力の変化を数値化して定期的に測定
  • 歩ける距離が伸びた、階段の昇り降りが楽になったなど、生活の中での実感

このように、努力の結果が数字や体感で分かると、さらなる意欲につながり、継続へのモチベーションが高まります。

農作業型

農作業を取り入れたデイサービスでは、植物を育てる過程を通じて成果を実感できることが大きな魅力です。

<農作業のメリット>

  • 育てた作物が成長していく喜び
  • 自然に触れ、季節の移り変わりを感じられる
  • 動物の飼育ほど手間がかからず、初心者でも挑戦しやすい

例えば、さつまいもや葉物野菜の栽培は比較的簡単で、収穫の喜びを味わいやすいです。さらに、育てた野菜を使って料理イベントを開催するなど、活動の幅を広げることで楽しみが増し、意欲向上にもつながります。

料理型

料理は、手を動かすことで「作る楽しさ」と「完成した達成感」が得られる活動です。

<料理の魅力>

  • 段取りを考えながら作業するため、認知機能の維持に役立つ
  • できた料理をみんなで食べることで、食事の楽しみが増える
  • 一人暮らしの高齢者にとっては栄養面や経済面のメリットも

また、料理はその場ですぐに成果が分かるため、フィードバックが得られやすく、「また作りたい」「次は違うメニューに挑戦したい」という意欲につながります。

人気のデイサービスの特徴③自己決定型

「高齢者とは何歳からなのか?」— これは明確な答えのない問いですが、ある調査では70歳の方にアンケートを取ったところ、「高齢者は80歳以上」と回答したという興味深いデータがあります。

この結果からもわかるように、多くの人は自分自身を高齢者だと認めたくないものです。そのため、家族から「デイサービスに通ってみては?」と勧められても、素直に受け入れる人は少ないでしょう。

特に男性の利用者には、デイサービスに対する固定観念が根強くあります。「やりたくもないお遊戯や音楽を、他人に合わせてやらされる場所」というイメージを持っている方も多く、デイサービスへの参加を説得すること自体が大きな課題となることもあります。

デイサービスには「自由」がない?

多くの高齢者がデイサービスに対して抱く不満の一つが、「自分の意思で決められない」という点です。

  • プログラムが決まっていて、自分の好きな活動を選べない
  • 食事の時間が決まっていて、好きな時に食べられない
  • スケジュールが決まっていて、自由に過ごせない

このような「自由のなさ」に対して抵抗を感じる方が多く、デイサービスに対して消極的な印象を持つ要因となっています。

選択の自由を取り入れることで、デイサービスのイメージが変わる

しかし、人気のあるデイサービスでは、この固定観念を覆すように利用者自身が「選択できる」仕組みを取り入れています。もちろん、すべてを自由にできるわけではありませんが、例えば以下のような「選択の機会」を提供することで、利用者の満足度を高めています。

  • ランチのメニューを2種類から選べる
  • アクティビティやレクリエーションを自由に選択できる
  • リハビリを受ける時間を自分で決められる
  • アクティビティやリハビリに参加するともらえる疑似通貨で施設内のカフェや売店でおやつや雑貨を購入できる

このような小さな「選択の自由」があるだけでも、利用者は「自分で決められる」という喜びを感じることができます。「自己決定型」のデイサービスでは、単に自由を与えるだけでなく、利用者自身が選択することで「自分が尊重されている」と感じられることが重要なポイントです。年齢を重ねるにつれ、「自分で決める」機会が減り、周囲に管理される場面が増えていくことは避けられません。しかし、デイサービスにおいて少しでも「選べる自由」があれば、それは利用者にとって大きな意味を持ちます。自分のことは自分で決める、そんな当たり前のことが叶うデイサービスこそが、利用者にとって魅力的な存在となるのではないでしょうか。

人気のデイサービスの特徴④設備が充実している

デイサービスの設備というと、豪華なエントランスや華美なインテリアを想像するかもしれません。しかし、利用者にとって重要なのは、見た目の豪華さではなく快適に過ごせる環境が整っていることです。特に、高齢者に人気の設備として挙げられるのが、広々としたお風呂とマッサージチェアです。

高齢者にとっての大きなお風呂の魅力

自宅にお風呂があったとしても、高齢者にとってお湯を張る、浴槽を掃除する、湯冷めしないように気をつけるといった一連の作業は負担になりがちです。そのため、ついシャワーで済ませたり、入浴の回数が減ってしまうことも少なくありません。しかし、広々としたお風呂でゆっくりとお湯に浸かることは、心身のリフレッシュにつながります。特に、デイサービスに天然温泉があれば、それだけで大きな魅力となり、通いたいという気持ちが高まるでしょう。

マッサージチェアで癒しの時間を

温浴施設などでよく見かけるマッサージチェアも、高齢者にとって人気の設備の一つです。

本格的なマッサージチェアは価格が高く、自宅に置くのは難しい場合が多いため、デイサービスで気軽に利用できることが大きなメリットになります。特に、デイサービスに通う楽しみの一つとしてマッサージチェアを利用する方も多く、せっかくだから使っていこうと思える動機付けにもなります。

設備の充実というと、つい豪華な装飾をイメージしがちですが、本当に求められているのは、高齢者が気軽に楽しめて、心地よく過ごせる環境づくりです。広いお風呂で温まり、マッサージチェアでリラックスする。そんなちょっとした贅沢な時間を提供できるデイサービスは、多くの利用者にとって魅力的な存在となるでしょう。

人気のデイサービスの特徴⑤発信力がある

ここまでサービス面について触れてきましたが、どれだけ良いサービスを提供していても、利用者やケアマネジャーに知られていなければ施設を利用してもらうことはできません。デイサービスの様子やサービス内容など、積極的に情報発信を行うことが重要です。

施設情報の発信方法の例は以下の通りです。

ホームページを作成する

現代では、自社ホームページを持たない企業は珍しくなっていますが、介護業界ではまだホームページを持たない事業所も少なくありません。しかし、ホームページは利用者の家族やケアマネがデイサービスを選ぶ際に必ずと言っていいほど確認する重要なツールです。「まずはWebで情報を調べる」というのが一般的なため、ホームページがあるかどうかで大きな差が生じます。

幸いなことに、現在ではペライチやWixなどのサービスを利用すれば、無料で簡単にホームページを作成することが可能です。たとえ簡易的なものであっても、「どのような企業が運営しているのか」「どのようなデイサービスなのか」「どのような特徴があるのか」といった最低限の情報を掲載することは重要です。このように情報を開示しておくことが、利用者やそのご家族から信頼を得るための第一歩となります。

ブログやSNSで発信する

ブログは情報発信のうえで非常に重要なツールです。ブログを単独で運営する方法もありますが、多くの場合、ホームページの機能として組み込まれているため、ホームページ兼ブログとして運用する方が管理が簡単で効率的です。この記事のように、検索からブログ記事を発見し、自社のことを知ってもらえる機会になります。

デイサービスでのサービス内容やイベントの様子をブログで発信することで、提供しているサービスについての具体的な情報を利用者の家族やケアマネジャーに届けることができます。このような情報発信は、利用者側に安心感を与えるだけでなく、信頼関係の構築にもつながります。ぜひ積極的に取り組んでみてください。さらに、FacebookやX、InstagramなどのSNSを活用して情報を発信すれば、ブログとの相乗効果が期待できます。複数のプラットフォームを活用して情報を広く届けることが、より多くの人々にアプローチするための効果的な方法です。

オフラインでも定期的にケアマネジャーに情報発信を行う

これまでWebを活用した情報発信についてお伝えしてきましたが、介護業界ではまだこの分野が発展途上であるのが現状です。そのため、オンラインだけでなく、居宅介護支援事業所に実際に足を運んで情報発信を行うことも欠かせません。

その際、パンフレットを活用することが効果的です。パンフレットには、自社のホームページやブログについての情報も掲載し、オフラインでも積極的に情報を発信できるように工夫しましょう。これにより、訪問先に直接情報を届けると同時に、オンラインでのアクセスを促進するきっかけにもなります。

また、デイサービスの業務終了後に、ケアマネジャー向けの勉強会を企画・開催することで、自施設の特徴や運営方針を知ってもらうことができます。これにより、施設での研修がしっかりと行われているという印象を与えることができ、ケアマネジャーとの顔が見える関係を築くことが可能になります。

人気のデイサービスの取り組み

「参加型」「フィードバック型」「自己決定型」「設備が充実している」「発信力がある」など、人気のデイサービスの特徴を見てきました。デイサービスのロールモデルとなる事業所が選出された「2024デイサービス5選」に選ばれた事業所を見ても、それらの特徴をバランス良く抑えており、利用者が自らの意思を尊重して楽しんで過ごせる活動が充実しています。以下にて「2024デイサービス5選」に選ばれた事業所の具体的な取り組みをご紹介しますので、ここまでご紹介した特徴を踏まえてぜひご参考にしてみてください。

埼玉県 デイサービス隣家

「お仕事あっせん型」のデイサービスで生活動作の向上を目指す
「デイサービス隣家」は、地域に密着した定員10名の小規模なデイサービスで、利用者が自分の役割を持ちながら日常生活動作を維持・向上させることを目指しています。施設名の「隣家」は、「隣の家に遊びに行くような感覚でお茶を飲みに来てください」という意味が込められています。

このデイサービスでは、日曜大工や手芸などの手作業、食事作り、家庭菜園など、日常的に行われる「お隣さん(利用者)それぞれの当たり前」の活動を大切にし、生活意欲を引き出すサポートをしています。目標は、利用者が日常生活で意識的に動き、生活動作の維持と向上を図ることです。

「役割を持って活動する」ことがリハビリに
「1日の中でひとつでも役割を持ってもらう」「その役割を通じた活動をリハビリと捉える」「役割を通じて生活意欲の向上を図る」の3つを基本方針として、機械を使った運動やレクリエーションを行わず、自然な形でリハビリを取り入れています。たとえば、食事作りでは、毎日メニューを決めるのではなく、利用者が集まって「今日は何を食べようか」と相談し、作りたい料理や冷蔵庫にある食材でできる料理を考えます。足りない食材があれば、皆で買い物に出かけ、その後、料理、配膳、洗い物までを利用者が行います。おやつ作りも同様の流れで進められます。

木工作業も生活の一部に
また、木工作業は外部からの受注生産を行っており、設計から資材の購入、製作、納品までをすべて利用者で手がけます。木工作業では、考える力を使い、見て触れることで刺激を受け、のこぎりを使う作業など全身運動が伴います。食事作りや木工作業では、脳の活性化、歩行訓練、全身運動などを自然に取り入れた形でリハビリが行われています。

認知症の進行を遅らせる
利用者の約9割が認知症診断を受けており、記憶障害や認知症の症状が見られますが、役割意識を持って参加していることで、認知症の進行を現状維持や緩やかな上昇に留めています。役割を持つことで、自信を持ち、活動に積極的に参加することが、認知症の進行を遅らせる効果があると言えます。

デイサービス隣家

北海道 百年の森函館

子供から高齢者までが共存する新しいコンセプトの複合施設
「百年の森函館」は、単なる身体機能の回復だけでなく、利用者が生きがいを感じられるサービスを提供する機能訓練型の短時間デイサービスです。この施設は、1つの敷地内に「高齢者のデイサービス」「居宅介護支援」「障がい児童のデイサービス」「障がい者の就労継続支援B型」などの4つの事業に加え、カフェや商店、高齢者や障がい者が働く場所も併設されている、多世代型の複合施設です。

施設には子供から高齢者までが集まり、子供たちは孤独を感じにくくなり、社会性を養うことができ、高齢者は社会参加や認知症の予防、生きがいを感じることができています。この多世代が集まることで、互いに助け合い、学び合う環境が生まれています。

生きがいを感じられるサービスの一例
「百年の森函館」では、現地の農家から玄米を仕入れ、精米してから作業分析を行い、製品化しています。精米の際に出る大量の米ぬかは、これまでは廃棄されていましたが、地球環境を考慮して再利用されています。米ぬかは石けんやふりかけなどの商品に加工され、リハビリと組み合わせたワーキングプログラムの一環として利用者が参加しています。こうした取り組みにより、利用者には収益が還元され、さらに生きがいを感じることができます。

障がい者と高齢者の交流
また、就労継続支援B型の障がい者たちは自家焙煎を行い、そのコーヒーを高齢者に提供しています。高齢者は焙煎後に出るコーヒーかすを使って石けんを作り、この過程で障がい者と高齢者の間に自然な交流が生まれています。これらの商品は店内やECサイトで販売され、その利益は利用者に還元されるため、いっそう生きがいのある活動につながっています。

「百年の森函館」は、異なる世代や障がいを持つ方々が共に活動し、助け合うことで、社会的なつながりと生きがいを生み出す新しい形の施設となっています。

北海道 百年の森函館

石川県 ポラリストレーニングセンター三馬

日本で唯一の卒業デイサービス
「ポラリストレーニングセンター三馬」は、自立支援介護を通じて、利用者が“介護卒業”を目指す特化型のデイサービスです。主に「歩行」「身体機能」「意欲」の維持・向上を目標に、利用者の自立性の回復をサポートしています。この施設は、「自分の足でしっかりと歩けるように」をコンセプトに、住み慣れた自宅でいつまでも元気に過ごせるよう、さまざまなリハビリプログラムを提供しています。

ポラリストレーニングセンター三馬の特徴は、以下の6つのポイントに集約されます

  • 自立支援介護への徹底した取り組み
  • パワーリハビリテーションの導入
  • 歩行プログラムの提供
  • プロの介護職による専門的ケア
  • 医療法人グループとしての強力な体制
  • 学術的根拠に基づいたケアの実践

さらに、利用者一人ひとりの「やりたいこと」や「行きたい場所」といった目標を最優先にし、その実現のために必要なプログラムを実施します。例えば、「歌を歌う」「折り紙を折る」といった一般的なレクリエーションは行わず、個別のニーズに基づいた具体的な支援を行っています。家族やケアマネージャーとも連携し、利用者の自宅での生活改善をサポートすることを通じて、介護度の改善と介護負担の軽減を目指します。

自立支援介護では、利用者の自主性を回復し、人間らしい自由な生活を取り戻すことを目指しています。在宅生活を支えるための自立は「身体的自立」「精神的自立」「社会的自立」の3つの要素で成り立ち、これらは互いに深く関連しています。高齢者の多くは、加齢や病気により身体的な自立を失い、その結果介護が必要となりますが、ポラリストレーニングセンター三馬では、これを改善し、元の生活に戻すためのアプローチを行っています。

提供されるコースには、歩行と生活動作の改善を目指す3時間15分の短時間プログラム(午前・午後)と、食事・入浴など日常生活動作の改善を目指す6時間コースがあります。利用者は、個別のニーズに合わせて最適なコースを選ぶことができます。

過去10年間で、施設を3ヵ月以上利用した利用者のうち、3276名のうち780名が介護保険から卒業しました(2023年11月28日現在)。特に、過去5年間で32名が卒業し、2023年には12名が卒業。卒業率は36.3%に達しました。この卒業の基準は、「自分の住み慣れた家で、全く介護保険を使わずに生活できること」となっており、利用者の自立を支援する成功例が増えています。

石川県 ポラリストレーニングセンター三馬

神奈川県 R-studio PLUS+

生きがい・やりがい・役割を見いだせる「R-studio PLUS+」
「R-studio PLUS+」は、リハビリ特化型の半日デイサービスで、「できるを明日へ」を理念に、運動プログラムに加えて、生きがいややりがい、役割を見いだせる環境を提供しています。施設のテーマは「ファンになる1日」であり、運動、入浴、食事、R-LIFEの4つの柱で、利用者の多様なニーズに応えています。

運動プログラムでは、運動をエンターテイメントのように楽しめるように工夫されており、自然に体を動かしたくなるプログラムが中心です。理学療法士が常駐し、定期的に体の機能や生活状況の評価を行っています。その結果をもとに、目標を設定し、ヨガやストレッチ、筋力トレーニング、体幹トレーニングなど、200種類のメニューから最適な運動を提案するため、「運動が楽しい!」という実感を持ってもらい、満足度は100%を誇ります。

食事サービスでは、毎日おしゃれなカフェで外食気分を楽しむことができます。毎朝AランチとBランチから選べるほか、月に1回は各地のご当地メニューを提供し、イベント食も実施しています。食事制限に対応したメニューも提供しており、利用者一人ひとりのニーズに合わせた食事が楽しめます。

入浴サービスは、檜風呂を使用し、介護士とリハビリの専門家が連携して入浴リハビリプログラムを組み立てています。自宅での入浴環境や動作評価を行い、家族やケアマネージャーと情報共有しながら、機能訓練を進めます。「普段お風呂に入れない」「自宅で安全にお風呂に入りたい」「一人でお風呂に入りたい」といった希望を実現できるようサポートしています。

R-LIFEでは、生きがいややりがい、役割を大切にし、利用者の「やってみたい」という気持ちを反映したコンテンツを作成しています。利用者の声は地域に届き、現在では地域の方々が施設に訪れてさまざまなイベントを開催しています。地域の行政や企業もSNSを通じて活動に賛同し、イベント開催地の提供など、地域との交流の場となっています。

「R-studio PLUS+」は、単なるリハビリの場を超えて、利用者が自分らしい生きがいを見つけ、役割を持ちながら楽しみを感じることのできるデイサービスです。

神奈川県 R-studio PLUS+

山形県 デイフィットたび空

「つるかめメソッド」で障がい者の復職を支援
「デイフィットたび空」は、高齢者の自立支援と日常生活の継続を目的とする「つるかめグループ」の一環として運営されています。このデイサービスは、さまざまな介護度を持つ利用者に対応し、個々の生活課題に合わせた支援を行っています。介護度によって改善すべき課題は異なり、例えば身体的な問題(痛みやフラフラ感)に直面している利用者と、着替えや入浴、トイレの介助が必要な利用者では異なる対応が求められます。

同社では、利用者の身体機能や生活課題を明確にするために、独自の「つるかめメソッド」を採用し、開眼閉脚立位や握力の測定を行い、必要なプログラムを抽出しています。これに基づき、身体的な課題が強い利用者には運動量を増加させるメニューを、生活課題に焦点を当てる利用者には、日常動作を改善するための運動・動作練習を提案しています。リハビリ専門職が考案した約500種類のプログラムから最適なものを提供し、運動の質が向上した段階で介護士が機能訓練を行うことで、身体機能や生活動作、介護度の改善を実現しています。

また、同施設は障がい者の復職支援にも取り組んでいます。特に脳卒中などで介護保険対象外の若年層(18~39歳)に対し、復職を希望するが支援が不足しているという課題に取り組んでいます。同社は、復職に必要な要素として「できる仕事がある」「8時間働ける体力がある」「通勤できる」「障害受容が進んでいる」の4つを重視し、それぞれのニーズに応じた支援を行っています。

例えば、30代男性の事例では、脳卒中による右半身麻痺と運動性失語、てんかん発作を抱えた状態で、教員への復職を目指していました。退院後は引きこもりがちで、復職への不安を抱えていましたが、「つるかめメソッド」を用いた生活改善プログラムにより、左手での板書や授業練習を実施。さらに、体力向上のための筋力トレーニングや柔軟性改善にも取り組みました。これにより、身体機能が向上し、復職への自信が深まりました。

障害受容が進んだ段階で、相談支援専門員と連携し、勤務先の校長先生との面談を経て、週1回のリハビリ出勤を開始。段階的に出勤回数を増やすことができ、最終的にはデイサービスを卒業することができました。この成功は、若年層の利用者だけでなく、高齢者にも良い影響を与え、トレーニングに励む高齢者が増えるなど、スタッフと利用者の間に良い刺激を与えました。

山形県 デイフィットたび空

まとめ

いかがでしたでしょうか。人気のデイサービスの特徴を踏まえることで、利用者が充実した時間を過ごし、生きがいを持って生活できるデイサービスとなり、利用者さんの「あったらいいな」を叶えるデイサービスを実現できます。結果、家族やケアマネジャーからも高く評価され、施設の人気に繋がります。

また、そのような取り組みは高齢者が地域や社会と繋がることになり、よりよい社会作りにも貢献します。

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