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介護の基礎知識

基本チェックリストの書き方解説と無料の自動集計ツールをご紹介

  • 公開日:2025年02月18日
  • 更新日:2025年11月07日

基本チェックリストは、65歳以上の高齢者が自身の生活や健康状態を振り返り、心身の機能に衰えがないかを確認するためのものです。生活機能の低下が懸念される高齢者を早期に把握し、状態の悪化を防ぐために活用されるツールで、全25項目の質問で構成されています。

本記事では、基本チェックリストの役割や詳細について分かりやすく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

基本チェックリストとは?

基本チェックリストでは、25個の質問に回答することで、以下の7つのリスクを把握できます。

  • 生活機能
  • 運動機能
  • 栄養状態
  • 口腔機能
  • 閉じこもり
  • 認知症
  • うつ

基本チェックリストでリスクが認められた場合、「基本チェックリスト事業該当者」として介護予防ケアマネジメントを経たうえで、介護予防・日常生活支援総合事業の利用につながります。

基本チェックリストの目的

総合事業のサービスを利用する際、まずは地域包括支援センターや区役所地域福祉課に相談します。その際、心身の状態を調べる方法として基本チェックリストが使用されます。

出典:介護予防・日常生活支援総合事業のサービス利用の流れ | 厚生労働省

基本チェックリストの対象者

市町村の窓口では、65歳以上の高齢者から生活支援や介護予防、介護に関する相談を受ける際に、担当者が基本チェックリストや要介護認定の申請について説明を行います。ただし、明らかに介護サービスが必要と判断される場合は、基本チェックリストの説明を省略し、要介護認定の申請手続きへ進みます

そのため、基本チェックリストの対象者は以下のような方となります。

  • 事業対象者の認定を希望する方
  • 介護予防・日常生活支援総合事業のサービス利用を希望する方
  • 要支援1の認定を受けているが、介護予防訪問看護や介護予防福祉用具貸与などの介護予防給付サービスを利用していない方
  • 要支援1の認定を受けており、引き続き介護予防・日常生活支援総合事業のサービス利用を希望する方

基本チェックリストの実施者

基本チェックリストの記入は、原則として高齢者本人が行います。ただし、やむを得ない事情がある場合は代理記入も可能です。

また、記載内容の確認は、地域包括支援センターの職員が行い、必要に応じて実施者への聞き取りも行います。さらに、居宅介護支援事業所の職員が地域包括支援センターから委託を受けて実施することもあります。

基本チェックリスト実施時の注意点

基本チェックリストを実施する際には、以下の点に注意が必要です。

1.質問の内容を正しく理解し、的確に回答しているか
チェックリストの回答は「はい・いいえ」の二択です。質問の意図を誤解すると、逆の回答が選ばれる可能性があります。

2.普段の状態を正しく記入しているか
高齢者の心身の状態は日々変化するため、「記入した日」の状態ではなく、「普段の状態」を基準に回答することが重要です。

これらのポイントを踏まえ、正確な評価ができるよう配慮しながら実施しましょう。

基本チェックリストの7分類の項目と判断のポイント

基本チェックリストはチェック項目がリスクに応じて7つに分類されています。合計25項目の質問が設定されており、「はい」か「いいえ」で回答します。ここでは各項目と判断のポイントを解説しています。

①複数の項目に支障

生活機能全般に関する質問は、1番~5番の項目です。「複数の項目に支障」「運動器の機能向上」「栄養改善」「口腔機能の向上」「閉じこもり予防」「認知症予防」の6つのカテゴリに含まれる1番~20番の質問のうち10項目以上に該当する方は生活機能全般にリスクがあると判定されます。

1.バスや電車で1人で外出していますか
・電車のないところでは、それに準じた公共交通機関(タクシーも含む)に置き換えます。
・自分で自動車を運転して外出している場合も含まれます。
2.日用品の買物をしていますか
・電話等での注文のみの場合は、「いいえ」となります。
3.預貯金の出し入れをしていますか
・銀行等の窓口での手続きも含め、本人の判断により金銭管理を行っている場合は「はい」、家族等に依頼して、預貯金の出し入れをしている場合は「いいえ」となります。
4.友人の家を訪ねていますか
・電話による交流や家族・親戚宅への訪問は含みません。
5.家族や友人の相談にのっていますか
・面談せずに電話のみで相談にのっている場合も「はい」となります。

②運動器の機能向上

運動器の機能に関する質問は、6番~10番に設定されています。これらの質問は、主に筋力や持久力をチェックする項目で構成されており、基本チェックリストの6番~10番の5項目のうち、3項目以上に該当する方が運動器の機能にリスクがあると判断されます。

6.階段を手すりや壁をつたわらずに昇っていますか
・時々、手すり等を使用する程度の場合は「はい」となります。
・手すり等を使わずに昇る能力があっても、習慣的に手すり等を使っている場合は「いいえ」となります。
7.椅子に座った状態から何もつかまらずに立ち上がっていますか
・時々、掴まっている程度であれば「はい」となります。
・掴まらずに立ち上がる能力があっても、習慣的に手すり等に摑まる場合は「いいえ」となります。
8.15分位続けて歩いていますか
・屋内、屋外の場所は問いません。
・杖の使用の有無は問いません。
9.この1年間に転んだことがありますか
・頻度は問わず、転倒した事実の有無を確認しています。
10.転倒に対する不安は大きいですか
・不安が大きいと感じる場合「はい」となります。

③栄養改善

栄養改善に関する質問は、11番~12番に設定されています。基本チェックリストの11番に該当する方で、12番(BMI値)が18.5未満の方あるいは 血清アルブミン値が3.8g/dl以下の方は栄養改善が必要だと判断されます。

11.6ヵ月間で2~3kg以上の体重減少がありましたか
・6ヵ月以上かかって減少している場合は「いいえ」となります。
12.BMI(体格指数)が18.5未満ですか
・体重は1ヵ月以内の値を、身長は過去の測定値を記載して差し支えありません。

④口腔機能の向上

口腔機能に関する質問は、13番~15番に設定されています。基本チェックリストの13番~15番の3項目のうち2項目以上に該当する方あるいは 医師の視診により口腔内の衛生状態に問題があるとされた方あるいは反復唾液嚥下テスト(唾液を30秒間で何回飲み込めるかのテスト)が3回未満の方は口腔機能の向上が必要と判断されます。

13.半年前に比べて固いものが食べにくくなりましたか
・半年以上前から固いものが食べにくく、その状態に変化が生じていない場合は「いいえ」となります。
14.お茶や汁物等でむせることがありますか
・本人の主観に基づき、むせることがあるかを確認します。
15.口の渇きが気になりますか
・本人の主観に基づき、口の中の渇きが気になるかを確認します。

⑤閉じこもり予防

閉じこもり予防に関する質問は、16番~17番に設定されています。基本チェックリストの16番に該当する方 (17番にも該当する場合は特に要注意)は「閉じこもり」の予防・支援が必要と判断されます。

16.週に1回以上は外出していますか
週により外出頻度が異なる場合は、過去1ヵ月の外出回数を平均して週1回以上の場合は「はい」となります。
17.昨年と比べて外出の回数が減っていますか
本人の主観に基づき、今年の外出回数が減少傾向にある場合は「はい」となります。

⑥認知症予防

認知症予防に関する質問は、項目18番~20番に設定されています。 基本チェックリストの18番~20番のいずれかに該当する方「認知症」の予防・支援が必要と判断されます。

18.周りの人から「いつも同じ事を聞く」などの物忘れがあると言われますか
・本人がもの忘れがあると思っていても、周りの人からの指摘がなければ「いいえ」となります。
19.自分で電話番号を調べて、電話をかけることをしていますか
・誰かに電話番号を調べてもらったり、聞いたりしている場合は「いいえ」となります。
・誰かにダイヤルしてもらって会話するだけの場合は「いいえ」となります。
20.今日が何月何日かわからない時がありますか
・月と日の一方しかわからない場合があるときは「はい」となります。

⑦うつ予防

うつ予防に関する質問は、項目21番~25番に設定されています。基本チェックリストの21番~25番のうち、2項目以上該当する方は「うつ」の予防・支援が必要と判断されます。

21.(ここ2週間)毎日の生活に充実感がない
・「憂鬱だ」、「悲しい」、「何の希望もない」、「落ち込んでいる」という気持ちが続いている場合は「はい」となります。
22.(ここ2週間)これまで楽しんでやれていたことが楽しめなくなった
・「何をしても面白くない。」、「友達と会って話すのが好きだったのに、会っても楽しくなく、かえってうっとおしい。」、「テレビでスポーツやドラマを見ても面白くない。」、「音楽が好きだったのに、好きな音楽を聴いても全く感動しない。」などの場合は「はい」となります。
23.(ここ2週間)以前は楽にできていたことが今ではおっくうに感じられる
・着替えや入浴、食事といった日常的なことにさえやる気が起きず、時間がかかるようになった場合は「はい」となります。
24.(ここ2週間)自分が役に立つ人間だと思えない
・「ひとつのことをくよくよ考え込んで、何回も他の人に確認してしまう。」、「悪いことが起こると自分のせいだと感じる。」などの場合は「はい」となります。
25.(ここ2週間)わけもなく疲れたような感じがする
・疲れを感じる明確な理由がある場合(体調不良、加齢のためなど)は「いいえ」となります。

便利な無料自動集計ツール

トリケアトプスの基本チェックリストなら、ブラウザ上で簡単入力が可能です。はい・いいえを選んで「帳票出力」のボタンをクリックするだけで、集計が完了します。事業対象者に該当する・しないの判定まで自動で行うことができます。無料で使用できますので、ぜひ業務にお役立てください!

基本チェックリスト|トリケアトプス

まとめ

基本チェックリストは、65歳以上の高齢者が自身の生活や健康状態を振り返り、心身の機能に衰えがないかを確認するためのツールです。このチェックリストは、生活機能の低下が懸念される高齢者を早期に把握し、状態の悪化を防ぐために活用されます。全25項目の質問で構成されており、リスクが認められた場合には、介護予防・日常生活支援総合事業の利用へと繋がります。

基本チェックリストを活用することで、高齢者が抱える「生活機能」「運動機能」「栄養状態」「口腔機能」「閉じこもり」「認知症」「うつ」のリスクを把握することができます。これらのリスクが認められた場合、高齢者は介護予防・日常生活支援総合事業のサービスを利用することができます。

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