介護の基礎知識
通所介護計画書とは?書き方や記入例 目標の例文|様式ダウンロード
- 公開日:2025年02月18日
- 更新日:2025年11月10日
通所介護計画書とは、デイサービスが利用者ごとに提供する具体的なサービス内容を記載した計画書です。管理者が中心となり、ケアプランを参考にしながら、利用者の心身の状態や家族の希望・要望を踏まえて作成します。
本記事では、通所介護計画書の書き方や記入例を解説いたします。様式のダウンロードURLも記載しておりますので、ぜひご活用ください。
通所介護計画書とは
通所介護計画書とは、通所介護サービスを利用する各利用者に対し、具体的にどのようなサービスを提供するのかを記載した計画書です。この計画書は、サービス提供の基本的な方向性を示すケアプランに基づいて作成され、通所介護サービスにおける個別支援計画としての役割を果たします。
また、通所介護計画書は、事業所の職員間で情報を共有するツールとしても活用されます。事業所では、常に同じ職員が同じ利用者に対応するとは限らないため、職員同士で利用者の情報を共有することが重要です。これにより、利用者に適切なサービスを提供できるだけでなく、サービスの品質を均一に保つことにもつながります。
通所介護計画書を作成する目的
通所介護計画書を作成する目的は以下の通りです。
目的①基本報酬の算定のため
デイサービスの基本報酬は、小規模・通常規模・大規模といった事業規模によって異なります。この基本報酬を算定するためには、人員基準を満たすだけでなく、通所介護計画書の作成が必須です。
また、通所介護の運営基準においても、利用者の心身の状況や希望、生活環境を考慮し、機能訓練などの目標やその達成に向けた具体的なサービス内容を記載した通所介護計画書を作成することが求められています。
目的②利用者・家族に安心感を与えるため
通所介護計画書をもとに、サービス提供後の変化を利用者本人や家族に説明することで、どのようなケア・サービスが行われているのかを明確に伝えることができます。デイサービスの運営側には、利用者とその家族に対する説明責任があり、計画書を通じてこの責任を果たすことで、より安心してサービスを利用してもらうことができます。
目的③ケアマネジャーからの信頼を得るため
通所介護計画書は、担当のケアマネジャーとの情報共有ツールとしても機能します。ケアマネジャーが作成するケアプランには、利用者や家族の希望が具体的に反映されています。そのケアプランに沿った適切な通所介護計画書を作成することで、デイサービスの対応力が評価され、ケアマネジャーからの信頼を得ることにつながります。
目的④スタッフのケア・サービスの質を向上させるため
通所介護計画書は、利用者一人ひとりの希望や要望に沿ったプランを立案するための指針となります。デイサービスのスタッフ全員がこの計画を共有することで、提供すべきサービスが明確になり、スタッフ間での対応のズレを防ぐことができます。その結果、「言うことや対応が職員によって異なる」といったクレームを減らし、利用者が希望に沿ったサービスを安心して受けられる環境を整えることができます。
通所介護計画書の様式
通所介護計画書の様式は以下の通りです。
通所介護計画書は特定の決まった書式はありませんが、厚生労働省から書式の雛形が提示されています。以下から雛形をダウンロードすることが可能です。
通所介護計画書作成の流れ
通所介護計画書作成の手順は以下の通りです。
①フェイスシートやケアプランから情報を収集する
最初に、ケアマネジャーが作成した利用者のフェイスシートやケアプランから必要な情報を集めます。フェイスシートには利用者の基本情報(氏名、住所、家族構成など)が記載され、ケアプランにはニーズや目標、希望する介護サービスが明記されています。これらの情報をもとに、利用者の生活背景やケアニーズ、介護目標を把握します。この情報が通所介護計画書を作成するための基盤となります。
②利用者・ご家族へのアセスメントを実施する
次に、利用者本人やその家族に対してアセスメントを行い、生活環境や身体機能、精神的・社会的状況、希望や課題などを詳細に把握します。アセスメントを通じて、どのような介護サービスが必要か、どの支援が効果的かを検討します。これは実際の状況に即したケアを提供するために重要なプロセスです。
③援助の目標を設定する
アセスメントの結果を踏まえて、利用者が達成したい目標を設定します。この目標は利用者本人の希望や生活の改善をもとに、短期的・長期的なものに分けて設定されます。例として、「歩行の安定性向上」や「食事の自立度向上」など、身体機能や生活能力を維持・向上させる具体的な目標を定めます。
④通所介護計画書を作成する
目標が決まったら、それに基づいて通所介護計画書を作成します。計画書には、サービスの内容や提供頻度、具体的な支援方法が記載され、どのように支援が行われるかが明確に示されます。また、提供されるサービスが利用者の目標達成にどのように貢献するかも示す必要があり、支援内容は具体的で分かりやすいものであることが求められます。
⑤利用者・ご家族に説明し、同意を得る
作成した通所介護計画書は、利用者およびその家族に丁寧に説明し、内容に対する同意を得ます。計画書の内容を理解してもらうため、分かりやすく説明し、質問や意見を受け入れることが重要です。説明後、計画書に署名をいただくことが一般的です。
⑥再アセスメントと計画書の見直し
サービス提供後は、定期的に再アセスメントを行い、利用者の状況が変化した場合には計画書を見直します。再アセスメントでは、目標が達成されているか、サービスが適切かを確認し、必要に応じて目標やサービス内容を調整します。これにより、利用者に最適なサービスを引き続き提供できるようにします。
通所介護計画書の書き方
基本情報
- 作成日・前回作成日・初回作成日
- 通所介護計画書の作成日を記入します。すでに作成済みで更新・変更を行う場合は、前回の作成日や初回の作成日も記載します。
- 利用者氏名、性別、生年月日、要介護度
- 利用者の氏名(ふりがな含む)、性別、生年月日、年齢、要介護度を記入します。
- 計画作成者
- 通所介護計画書を作成した担当者の氏名と職種を記入します。
- 障害高齢者の日常生活自立度
- 該当する障害高齢者の日常生活自立度に丸を付けます。障害高齢者の日常生活自立度の判定は以下の表の通りです。
- 認知症高齢者の日常生活自立度
- 該当する認知症高齢者の日常生活自立度に丸を付けます。認知症高齢者の日常生活自立度の判定は以下の表の通りです。
Ⅰ利用者の基本情報
- 通所介護利用までの経緯
- ケアプランや事前情報をもとに、通所介護サービスの利用に至った経緯や目的、期待される効果などを記入します。また、担当者会議で話し合われた内容も反映させます。
- 利用者本人および家族の希望
- 利用開始前の契約時や、面談・見学の際にヒアリングした利用者および家族の希望を記載します。
- 社会参加の状況
- 利用者の社会参加状況を記入します。自治会や町内会、地域行事、ボランティア活動、趣味活動などの過去・現在の参加状況について聞き取っておくとよいでしょう。
- 居宅環境
- 訪問や面談を通じて把握した利用者の生活空間や、使用している福祉用具の設置状況などを記入します。
- 健康状態
- 主治医意見書やケアプラン、事前情報をもとに、利用者の病名や健康状態、合併症の有無、服薬状況などを記載します。特に服薬に関する情報は、薬の持参忘れや服薬管理を適切に行うために重要です。常に最新かつ正確な情報を把握することが求められます。
- 医学的リスク
- 主治医意見書などを参考に、通所介護サービスを提供する上での医学的リスクや注意すべき点を記入します。
Ⅱサービス利用目標・提供内容の設定
- 長期目標
- ケアプランの長期目標を参考にしながら、6ヵ月~1年程度の期間で達成可能な目標を具体的に設定します。利用者の生活の希望に沿った、わかりやすい目標を記入しましょう。
- 短期目標
- 長期目標を達成するために、1ヵ月~3ヵ月の期間で取り組む短期目標を設定します。利用者の意欲を損なわないよう、事業所が一方的に高すぎる目標を設定するのではなく、利用者や家族と相談しながら、現実的で前向きに取り組める目標を記載します。
- 設定日・達成予定日
- 長期目標と短期目標の設定日と、それぞれの達成予定日を記入します。長期目標は6ヵ月~1年後、短期目標は1ヵ月~3ヵ月後を目安とします。
- 目標達成度
- 設定した期間が終了する前に評価を行い、「達成」「一部達成」「未達成」のいずれかを記載します。
- サービスの提供内容
- 通所介護サービスの目的・ケアの提供方針・具体的な内容・送迎の有無・プログラムなどを詳しく記載します。提供内容には、実施時の留意点も記入し、あいまいな表現を避けることで、サービスの統一性を保ち、評価しやすくします。また、達成予定日前に行った評価では、提供内容ごとに実施状況や効果、満足度を記録します。
その他
- 特記事項
- 利用者の意向やサービス提供時の注意点など、通所介護を実施する上での重要事項を記載します。
- 実施後の変化(総括)・再評価日
- サービス提供後の変化や評価を行った日付を記入します。介護サービスでは、計画・実施・評価・改善のPDCAサイクルを回しながら、より良いサービスを提供することが求められます。評価結果を記録し、次回の計画作成に活かしましょう。
- 計画の説明者および同意日
- 通所介護計画書を作成・更新した際には、利用者および家族に内容を説明し、同意を得ることが必要です。説明者の氏名と説明・同意日を記入します。また、電子データで交付した場合は履歴を保存し、書面で交付した場合は事業所の控えに利用者・家族の署名または捺印をもらうようにします。
- 事業所の基本情報
- 事業所名、郵便番号、住所、管理者氏名、事業所番号、電話番号、FAX番号などの基本情報を記載します。
通所介護計画書の記載例
サービス利用の目的・提供内容の設定
- 長期目標
- ・自宅内を安全に歩行し、転倒を防ぐ。
・生活への意欲を高め、日常を楽しむ。 - 短期目標
- ・定期的に身体を動かし、転倒に注意しながら歩行する。
・他の利用者と交流を楽しみながら過ごす。
目的とケアの提供方針・内容
- 諸活動
- ・他の利用者との交流を楽しみながら会話をする。
・各種レクリエーション活動に積極的に参加する。 - 個別機能訓練(詳細は個別機能訓練計画書を参照)
- ・スクワット 10回×○セット
・足踏み運動 20回×○セット
・館内歩行 15m 往復○セット - 昼食
- ・自力で食事を摂取(食事介助なし)
・箸を使用して食事 - 口腔ケア
- ・歯ブラシ等を準備し、自ら洗面所へ移動
・口腔内や入れ歯の洗浄を行う - 入浴
- ・職員の介助を受けながら浴室内を移動
・洗髪・洗身は自力で実施
・浴槽のまたぎ動作は職員の見守りのもと、手すりを使用して自力で行う
効果・満足度の評価
- 諸活動(実施〇/達成〇)
- ・他の利用者との会話を楽しみ、活発に交流ができている。
・各種レクリエーションにも継続して参加できている。 - 個別機能訓練(実施〇/達成〇)
- ・スクワットや足踏み運動、館内歩行を意欲的に取り組んでいる。
・開始時よりも動作がスムーズになり、予定回数を容易にこなせるようになっている。 - 昼食(実施〇/達成〇)
- ・変わりなく自力で食事ができている。
・声かけにより、食後の服薬も問題なく行えている。 - 口腔ケア(実施〇/達成〇)
- ・以前と変わらず、自力で口腔ケアを行えている。
- 入浴(実施〇/達成〇)
- ・浴室内の移動や洗髪・洗身を問題なく行えている。
・浴槽のまたぎ動作には時間がかかるものの、手すりを使用して自力で行うことができている。
プログラム
プログラムには、利用者の一日の流れを記載します。基本的なスケジュールは、事業所が定めたプログラムに基づいて記入しますが、各利用者の状態や個別の実施内容に応じて、適宜調整しながら記載することが大切です。
通所介護計画書作成のポイント
1. 利用者のニーズを明確にする
通所介護計画書は利用者一人ひとりに合わせたものにする必要があります。利用者の状態やニーズをしっかり把握し、何を必要としているのかを明確にして、そのニーズに応じたケアを計画します。これにより、実際にサービスを提供する際に最も効果的な支援が行えるようになります。
2.支援方法を明確にする
計画書には、どのような支援方法を採用するかも詳しく書く必要があります。支援方法は、利用者の状態やニーズに合わせて柔軟に設定するべきです。例えば、歩行訓練の場合、歩行補助具の使用や、家族のサポート方法を明記することが大切です。
3.利用者・家族との合意を得る
計画書を作成した後、利用者本人とその家族にしっかりと説明をし、理解と同意を得ることが重要です。説明内容は分かりやすく、疑問点や不安点があればその場で解決できるようにしましょう。利用者と家族の意見を反映させることも、信頼関係を築く上で大切です。
4.定期的な見直しと更新
通所介護計画書は、サービス提供の中で利用者の状況が変化することを考慮して、定期的に見直しと更新を行う必要があります。目標が達成されているか、サービス内容が適切かどうかをチェックし、必要に応じて修正を加えていきます。
通所介護計画書についてのよくある質問
通所介護計画書を更新するタイミングはいつ?
通所介護計画書は、利用者の状態が著しく変化した場合や、介護保険の内容に変更があった場合に更新されます。さらに、ケアマネジャーとの定期的な連携や利用者の状態確認のため、3ヶ月ごとに計画書を更新する事業所も多いです。特に、個別機能訓練加算を算定する場合には、3ヶ月ごとの更新が必要です。
説明後の日付と利用者のサインは必要?
厚生労働省が規定する通所介護計画書の様式には、サイン欄は設けられていませんが、計画書を利用者やその家族に説明した後に同意を得ることが求められます。これを証明するために、同意を得た日付を記載し、サインをもらうことが望ましいです。「説明日・同意日」として、計画書の説明を行った日付と同意を得た日を記入します。
通所介護計画書は誰が作るの?
通所介護計画書の作成は、事業所の管理者が行うことが法律で定められています。省令第37号第99条では、管理者が利用者の心身の状態や希望を踏まえて計画書を作成する責任があるとされています。しかし、実際には生活相談員が計画書を作成することが多いです。生活相談員は、利用者やその家族と日常的に密接に関わり、利用者のニーズや生活状況をよく理解しているためです。また、介護支援専門員がいる場合は、その者が計画書作成を担当するのが望ましいとされています。最終的な責任は管理者にあり、管理者が全体を把握しつつ、生活相談員や介護支援専門員が協力して計画書を作成することが理想的です。
介護ソフトなら通所介護計画書の作成・管理の効率化が行えます
介護ソフトトリケアトプスの計画書作成・管理機能なら、帳票のイメージで簡単に計画書を作成でき、文例登録や音声入力機能で作成時間を削減できます。
通所介護計画書では、独自様式・厚労省・東京都・大阪府の様式を参考に全10パターンからお好みの様式をお選びいただけます。
作成した通所介護計画書はモニタリング表と連携することができ、通所介護計画書の内容をモニタリング表に出力できるため、転記の手間が不要です。
まとめ
通所介護計画書は、デイサービスが利用者ごとに提供する具体的なサービス内容を記載した計画書です。通所介護計画書を作成する目的には、基本報酬の算定や利用者・家族への安心感の提供、ケアマネジャーとの信頼関係の構築、スタッフ間でのサービスの質の向上などがあります。計画書には、利用者の基本情報、サービス利用の経緯、希望や健康状態、目標設定などを記載します。目標は、長期的なものと短期的なものを分けて設定し、具体的なサービス内容やプログラムの提供方法を詳細に記載します。実施後には、サービスの効果や満足度、目標達成度を評価し、次回の計画作成に活かします。
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