介護の基礎知識
介護計画書とケアプランの違いとは?作成の目的や作成者を解説
- 公開日:2024年12月12日
- 更新日:2025年03月18日

介護サービスを利用する方の充実した生活を支えるうえで、「ケアプラン」と「介護計画書」は欠かせない存在です。しかし、この二つにはそれぞれ異なる役割があることをご存じでしょうか?本記事では、ケアプランと介護計画書の違いについて、詳しく解説していきます。
介護計画書とケアプランの違い

介護計画書とケアプランは混同されがちですが異なる書類です。それぞれの違いについて以下にて解説します。
ケアプランとは
ケアプランは、要介護者が介護保険サービスを受ける際に必要な書類で、主にケアマネージャーが作成します。利用者の希望や課題をもとに適切な介護サービスを計画します。利用者の生活全体を見据えながら、どのようなサービスを組み合わせるべきかを決め、目標を設定するのが主な役割です。ケアプランは、介護保険制度に基づき、要介護認定を受けた利用者に対して作成が義務付けられています。
介護計画書とは
介護計画書は、介護サービスに特化した計画書です。ケアマネジャーが作成したケアプランの内容に基づき、事業所がアセスメントを行った上で作成されます。この計画書には、具体的なサービス内容や実施方法が詳細に記載されており、現場でのサービス提供を円滑に進めるための重要な役割を果たします。
簡単に言えば、ケアプランは「全体の方針を決める計画書」、介護計画書は「実際の介護サービスの内容や提供方法を具体的に決める計画書」と言えます。ケアプランに基づいて各事業所が介護計画書を作成し、適切なケアを提供することで、利用者の充実した生活を支えていく仕組みになっています。それぞれの違いは以下の表の通りです。

ケアプランと介護計画書は主に「目的」「作成者」「内容」が異なります。ケアプランは利用者の希望や課題に基づき、適切な介護サービスを計画するために作成しますが、介護計画書は具体的な介護の提供方法を明確にし、適切なケアを実施するために作成します。作成者もケアマネージャーと介護サービス事業所という点で異なります。内容は、ケアプランは介護サービスの全体的な方針、利用者の希望、目標設定を記載しますが、介護計画書では具体的な支援内容や実施方法を記載します。
介護計画書とケアプランは両方必要?
ケアマネジャーがケアプランを作成した際には、介護事業所は介護計画書の作成が必要となります。ケアプランを作成したケアマネジャーは、事業所から提出された介護計画書の内容を確認し、ケアプランとの連動性や整合性を確保する必要があります。これは、利用者に提供するサービス内容の一貫性を高めるだけでなく、ケアマネジャーと事業所が目的や方向性を共有するためにも重要です。
介護計画書の種類

介護計画書には、利用者が受ける介護サービスの種類に応じて、いくつかのタイプがあります。
居宅サービス計画書
居宅サービス計画書は、自宅で介護を受ける方のために作成される計画書です。訪問介護やデイサービス、リハビリテーションなど、在宅で提供される介護サービスの内容が記載され、ケアマネジャーが利用者とその家族から情報を収集し、アセスメントを行った後に作成されます。
通所介護計画書
通所介護計画書は、通所サービスを利用する方のために作成される計画書です。日帰りで受ける介護サービスのスケジュールや具体的な内容が記載され、日常生活の支援や機能訓練に関する内容が含まれます。ケアマネジャーが中心となって作成し、利用者や家族の同意を得ることが必要です。
支援計画書
支援計画書は、比較的軽度な介護が必要な方を対象とした計画書で、主に要支援1・2の方が対象です。自立支援を目的とし、生活習慣の改善や身体機能の維持をサポートする内容が盛り込まれます。対象となるサービスは、予防給付や総合事業の介護予防サービスであり、主に地域包括支援センターのケアマネジャーや保健師が作成します。
介護計画書の書き方・流れ

- ①ご利用者の基本情報を記載
- 介護サービスを利用する方の基本情報を記載します。
- ②援助目標の設定
- ご利用者の課題や目標を具体的に記載します。以下の内容を含めて整理しましょう。
・解決すべき課題
・長期および短期目標
・ご本人やご家族の希望
・サービス提供時の留意点
これらはケアプランを基にして、介護サービスにおける課題や目標を明確に示します。 - ③週間計画表の作成
- 1週間の介護サービス提供予定を具体的に記載します。
- ④援助内容の詳細記載
- 週間計画表に基づき、各サービスの具体的な内容を明記します。
- ⑤説明と同意の記録
- 介護計画書の内容を、ご利用者やご家族に丁寧に説明します。その際の説明日、担当者名を記録し、説明後にご利用者やご家族から同意の署名をいただきます。
介護計画書の記入例
介護計画書は、ケアマネジャーが作成したケアプランを基に作成します。「解決すべき課題」「長期目標」「短期目標」は、ケアプランから該当する部分を転記しましょう。以下は訪問介護を例に記入例をご紹介します。
- 解決すべき課題
- ・継続して家事を自分で行いたい
・自宅でゆっくり入浴を楽しみたい
・転倒せずに安全に自宅内を移動したい - 長期目標
- ・自分で家事を継続的に行えるようになる
・自分で洗髪や洗身ができるようになる
・自宅内全体で安全に移動できるようになる - 短期目標
- ・周囲の助けを借りながら家事を行える
・手の届く範囲は自分で体を洗える
・自宅内の生活導線を安全に移動できる - 本人・家族の希望
- ■本人の希望
・自分のことはできる限り自分でやりたい
・身体を洗うのは大変だが、できる範囲は自分でやりたい
・転倒することで大けがをするのは避けたい
■家族の希望
・母が楽しみながら家事を続けてほしい
・安全にゆっくりと入浴してほしい
・怪我をすることなく安心して生活してほしい - 援助内容のサービスの具体的内容
- ・ご本人がスムーズに家事を行えるよう、必要な用具を事前に準備します。
・手が届く範囲はご本人に対応していただき、その他の箇所は訪問介護員が補助します。
・生活導線を妨げる物を取り除き、安全な環境を整備します。また、移動時は見守りを実施します。 - 援助内容における留意点
- ・ご本人が家事を行う際、使用する用具や道具を都度確認します。
・介助を行う際は、事前にご本人の意思を確認し、同意を得た上で対応します。
・ご本人と相談しながら移動しやすい環境を整えるよう心掛けます。
まとめ
介護計画書は利用者がどのような介護を希望しているのか、また具体的にどのようなサービスをどのように提供するかが記載されており、介護の方針を決定するにあたり、非常に重要な役割を果たしています。ケアプランと混同されがちですが、ケアプランは介護保険サービスに限らず、医療や福祉など幅広いサービスを含めた総合的なプランである点で違いがあります。
ケアプラン・介護計画書の違いをよく理解し、それぞれの役割に沿った内容で記入を行いましょう。
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