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介護の基礎知識

ケアプランと介護計画書の違いとは?作成の目的や作成者を解説

  • 公開日:2024年12月12日
  • 更新日:2025年06月13日

介護サービスを利用する方の充実した生活を支えるうえで、「ケアプラン」と「介護計画書」は欠かせない存在です。しかし、この二つにはそれぞれ異なる役割があることをご存じでしょうか?本記事では、ケアプランと介護計画書の違いについて、詳しく解説していきます。

ケアプランと介護計画書の違い

介護計画書とケアプランは混同されがちですが異なる書類です。それぞれの違いについて以下にて解説します。

ケアプラン(居宅サービス計画書)とは

ケアプランは、要介護者が介護保険サービスを受ける際に必要な書類で、正式名称は「居宅サービス計画書」です。主にケアマネージャーが作成しますが、利用者や家族が自分たちでケアプランを作成することも可能です。これを「セルフケアプラン」と呼びます。

ケアプランの作成の際は、利用者の希望や課題をもとに適切な介護サービスを計画します。利用者の生活全体を見据えながら、どのようなサービスを組み合わせるべきかを決め、目標を設定するのが主な役割です。ケアプランは、介護保険制度に基づき、要介護認定を受けた利用者に対して作成が義務付けられています。

ケアプラン(居宅サービス計画書)の様式

居宅サービス計画書は、は、第1表~第7表の7枚で構成されています。このうち第4表と第5表を除く5枚を一般的に「ケアプラン」と言います。

第1表〜第3表はアセスメントが根拠となる書類となり、第4表〜第5表は支援のために必要な情報を整理する書類となります。第6表〜第7表は介護保険の給付に必要な書類です。

名称 記載内容
第1表 居宅サービス計画書(1) 利用者の基本情報、支援計画の全体方針
第2表 居宅サービス計画書(2) 利用者のニーズ、目標、具体的な援助内容
第3表 週間サービス計画表 週単位の介護サービスと利用者の活動
第4表 サービス担当者会議の要点 サービス担当者会議での検討内容や結論などの要点
第5表 居宅介護支援経過 利用者からの相談内容、事業者との連絡内容や調整事項、モニタリングの結果
第6表 サービス利用票 提供される介護サービスの月間スケジュール
第7表 サービス利用票別表 事業所ごとのサービス内容・利用者負担額

介護計画書(個別サービス計画書)とは

介護計画書は、介護サービスに特化した計画書で、正式名称を「個別サービス計画書」といいます。ケアマネジャーが作成したケアプランの内容に基づき、事業所がアセスメントを行った上で作成されます。この計画書には、具体的なサービス内容や実施方法が詳細に記載されており、現場でのサービス提供を円滑に進めるための重要な役割を果たします。

簡単に言えば、ケアプランは「全体の方針を決める計画書」、介護計画書は「実際の介護サービスの内容や提供方法を具体的に決める計画書」と言えます。ケアプランに基づいて各事業所が介護計画書を作成し、適切なケアを提供することで、利用者の充実した生活を支えていく仕組みになっています。それぞれの違いは以下の表の通りです。

ケアプラン(居宅サービス計画書) 介護計画書(個別サービス計画書)
目的 利用者の希望や課題に基づき、適切な介護サービスを計画する 具体的な介護の提供方法を明確にし、適切なケアを実施する
作成者 介護支援専門員(ケアマネジャー) 各介護サービス事業所(訪問介護、通所介護など)の担当者
内容 介護サービスの全体的な方針、利用者の希望、目標設定など 事業所が提供する具体的な支援内容や実施方法

ケアプランと介護計画書は主に「目的」「作成者」「内容」が異なります。ケアプランは利用者の希望や課題に基づき、適切な介護サービスを計画するために作成しますが、介護計画書は具体的な介護の提供方法を明確にし、適切なケアを実施するために作成します。作成者もケアマネージャーと介護サービス事業所という点で異なります。内容は、ケアプランは介護サービスの全体的な方針、利用者の希望、目標設定を記載しますが、介護計画書では具体的な支援内容や実施方法を記載します。

ケアプランと介護計画書は両方必要?

ケアマネジャーがケアプランを作成した際には、介護事業所は介護計画書の作成が必要となります。ケアプランを作成したケアマネジャーは、事業所から提出された介護計画書の内容を確認し、ケアプランとの連動性や整合性を確保する必要があります。これは、利用者に提供するサービス内容の一貫性を高めるだけでなく、ケアマネジャーと事業所が目的や方向性を共有するためにも重要です。

ケアマネジャーはケアプランを作成したら、事業所から介護計画書の提出を受け、内容をしっかりと確認するようにし、事業所はケアマネジャーからケアプランを受け取ったら介護計画書を必ず作成するようにしましょう。

介護計画書(個別サービス計画書)の種類

介護計画書には、利用者が受ける介護サービスの種類に応じて、以下の通りいくつかのタイプがあります。

計画書名 サービス種別 作成する職種
訪問介護計画書 訪問介護 サービス提供責任者
通所介護計画書 通所介護 生活相談員など
施設サービス計画書 特別養護老人ホームなど施設系 介護支援専門員(施設ケアマネ)
小規模多機能型居宅介護計画書 小規模多機能型居宅介護 計画作成担当者(介護支援専門員)

要支援の場合は支援計画書を作成する

支援計画書は、比較的軽度な介護が必要な方を対象とした計画書で、主に要支援1・2の方が対象です。自立支援を目的とし、生活習慣の改善や身体機能の維持をサポートする内容が盛り込まれます。対象となるサービスは、予防給付や総合事業の介護予防サービスであり、主に地域包括支援センターのケアマネジャーや保健師が作成します。

ケアプラン・介護計画書作成の流れ

ケアプランと介護計画書は異なる書類であるため、作成の流れも異なります。以下ではそれぞれの作成の流れを解説します。

ケアプラン(居宅サービス計画書)作成の流れ

①アセスメントにて利用者の情報収集する
ケアプランを作成するためには、利用者や家族の状況、家屋環境を把握することが重要です。そのためにアセスメントを実施します。自宅への訪問や面談を通じて、利用者の希望や悩みなど、必要な情報を収集します。
②ケアプランの原案作成
アセスメントで収集した情報を基に、ケアプランの原案を作成します。この段階では、利用者や家族の状況に合った内容が反映されているかを確認します。
③サービス担当者会議
ケアプランを作成した後、利用者や家族、主治医、介護サービス事業所などが集まり、サービス担当者会議を開催します。この会議で、利用者の状況や課題について情報を共有し、ケアプランの内容が適切かどうかを確認します。
④ケアプランの完成・交付
サービス担当者会議の結果、ケアプランに変更が必要な場合は、内容を再検討して完成を目指します。最終的に利用者と家族の同意を得た後、契約を締結し、ケアプランを交付します。その後、事業所にも交付され、介護サービスが開始されます。
⑤ケアプラン作成後の流れと再作成
ケアプラン作成後は、事業所との契約が成立し、サービスの提供が開始されます。また、契約内容や医療機関との調整はケアマネジャーが行います。
ケアプランの再作成時には、変更がない部分もあります。その場合、変更なしの根拠を説明し、プランに「変更なし」と記載することが重要です。

介護計画書(個別サービス計画書)作成の流れ

①ご利用者の基本情報を記載
介護サービスを利用する方の基本情報を記載します。
②援助目標の設定
ご利用者の課題や目標を具体的に記載します。以下の内容を含めて整理しましょう。
・解決すべき課題
・長期および短期目標
・ご本人やご家族の希望
・サービス提供時の留意点

これらはケアプランを基にして、介護サービスにおける課題や目標を明確に示します。
③週間計画表の作成
1週間の介護サービス提供予定を具体的に記載します。
④援助内容の詳細記載
週間計画表に基づき、各サービスの具体的な内容を明記します。
⑤説明と同意の記録
介護計画書の内容を、ご利用者やご家族に丁寧に説明します。その際の説明日、担当者名を記録し、説明後にご利用者やご家族から同意の署名をいただきます。

まとめ

ケアプラン(居宅サービス計画書)と介護計画書(個別サービス計画書)は、どちらも介護サービスの提供に欠かせない重要な書類ですが、作成者や目的、内容が異なります。

ケアプランは、ケアマネジャーが作成し、利用者全体の支援方針を示す「介護の設計図」なのに対して、介護計画書は、各サービス事業所が作成し、実際のサービス提供の内容や手順を記した「実施の計画書」です。

両者の役割を正しく理解することで、よりスムーズな連携やサービスの質の向上にもつながります。介護に関わるすべての人がそれぞれの計画書の意味を理解できるように努めましょう。

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