介護の基礎知識
介護ソフトとは?機能や選び方、種類や導入メリットをわかりやすく解説
- 公開日:2025年07月11日
- 更新日:2025年07月11日

介護事業所を立ち上げたばかりの方や、これから運営を始める方にとって、「介護ソフト」という言葉は聞いたことがあっても、実際にどんなものなのか、何ができるのか、イメージしづらいことも多いのではないでしょうか。
介護ソフトは、介護記録や請求業務、ケアプラン作成、シフト管理など、介護事業所を運営する上で欠かせない業務をサポートする重要なツールです。しかし、介護ソフトにはさまざまな種類があり、それぞれ機能や特徴が異なるため、「何を基準に選べばいいのか」「どんな機能があるのか」と迷ってしまう方も少なくありません。
このブログでは、これから介護ソフトを選ぼうとしている方や事業所を立ち上げたばかりの方にもわかりやすいように、介護ソフトとは何か、その基本的な機能や種類、選び方のポイント、そして導入することで得られるメリットまでを丁寧に解説していきます。初めて介護ソフトの導入を検討している方は、ぜひ最後まで読んで、自事業所に合ったソフト選びにお役立てください。
介護ソフトとは?
介護ソフトとは、介護事業所で日々行われるさまざまな業務や書類をパソコンやタブレット、スマートフォンを使って作成・管理できるシステムのことです。例えば、利用者への食事介助や排泄介助、入浴介助、バイタル測定などを記録する「介護記録」機能や、介護保険請求に必要なデータ作成、ケアプランの作成・管理、経営状況の分析まで、一つのソフトで幅広くカバーしてくれるものもあります。
従来、こうした業務は紙に手書きしたりExcelで管理したりと、複数の帳票やファイルを使い分ける必要がありました。そのため入力ミスや記録漏れが起こりやすく、確認作業にも時間がかかっていました。介護ソフトを導入すると、記録や情報が一元管理できるようになります。現場でスマートフォンやタブレットを使ってその場で入力できるため、記録前に記憶が曖昧になることもなく、記録漏れや転記ミスを防ぐことができます。
介護ソフトの主な機能
以下は、介護ソフトによく搭載されている機能です。
- ■利用者情報の登録・管理
- 氏名、性別、生年月日、要介護度、認定有効期間など、利用者の基本情報を登録・管理します。
- ■介護保険の請求
- 給付費請求書や明細書を発行し、国保連へインターネット請求にてデータ伝送を行います。
- ■利用者請求書の作成
- 介護サービスの利用記録や介護報酬のデータを基に、利用者ごとの月額請求金額を自動で計算し、金融機関へ提出する利用料の口座振替データを作成します。
- ■計画書類作成・管理
- ケアプランや週間計画書などを作成・管理します。計画書類の履歴管理が行え、過去の計画書をコピーして流用できたり、文例登録・呼び出し機能で作成時間を削減できる介護ソフトもあります。
- ■介護記録の作成・管理
- 実サービス提供記録を入力し、利用者ごとの記録を一元管理します。
- ■事業所情報管理
- サービス種類や事業者名、事業者番号など、他事業所の情報を登録・管理します。
介護ソフトの種類
「介護ソフト」と一括りにしても、使用する事業所の規模や、システムの構成によっていくつか種類があるためご紹介します。
介護記録・請求のみ可能なソフトと記録~請求まで一気通貫のソフト
介護ソフトは介護記録のみ・国保連請求のみが可能なソフトと、記録~請求まで一気通貫で行えるソフトがあります。ソフトの導入目的に合わせてどこまでの機能が必要か確認し、導入目的に合ったソフトを選ぶようにしましょう。
また、最大3/4の補助金負担を受けられるICT支援事業費補助金の要件に、記録から請求まで一気通貫のソフトであることが含まれるため、補助金を使用してソフトを導入する場合は補助金要件を満たすソフトかどうかも確認するようにしましょう。
ICT支援事業費補助金について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
【令和7年最新】ICT支援事業費補助金活用で介護ソフト導入費が1/4に
事業所の規模別

介護ソフトは大きく分けて、「大規模向け」「中小向け」「国保連請求向け」の3つに分けられます。以下ではそれぞれのタイプ別に介護ソフトをご紹介します。
■大規模事業所向け
- ほのぼのNEXT
- ワイズマンシステムSP
- カイポケ
- まもる君クラウド
- KANAMIC
- CARE KARTE
■中小規模事業所向け
- トリケアトプス
- ケア樹
- ナーシングネットプラスワン
- 介舟ファミリー
- Care-wing
- キャンビルネオ
- かんたん介護ソフト
- ワイズマンセカンドライン
- 楽すけ
複数の施設・事業を運営する、大規模事業所向け機能を搭載したタイプか、対応する種類や事業所施設間連携に制限があるものの、その分操作が簡単で使いやすく、安価なソフトが多い中小規模事業者向けか、事業所の規模に合わせた介護ソフトを選びましょう。
大規模事業所向けソフトは同じ利用者が複数の施設・サービスを利用する場合にもおすすめです。また、施設間の連携・情報共有によるサービスの均質化が行えるソフトもあります。
中小規模事業者向けソフトは業務に必要な国保連請求や介護記録の入力など、基本的な機能が揃っています。大規模事業所向けと比較して、対応する種類や事業所施設間連携に制限があるものの、その分シンプルで使いやすく、安価なソフトが多いのも特徴です。
インストール型・クラウド型

介護ソフトは「インストール型」と「クラウド型」の2種類に分かれており、最近では特にクラウド型の介護ソフトが人気です。以下ではそれぞれの特徴を簡単に説明します。
インストール型介護ソフトの特徴
インストール型介護ソフトはソフトを事業所のパソコンに直接入れて使う方法です。インターネットがなくても使えますが、データはそのパソコンにしか入っていないため、他の場所からは確認できません。更新や修理は自分たちで対応する必要があり、専門の業者に頼むこともあります。
クラウド型介護ソフトの特徴
クラウド型介護ソフトは、インターネットを使ってソフトを利用する方法です。どこにいても、インターネットがあれば使用でき、スマホやタブレットで外出先からでも確認できます。ソフトの更新や修理はすべて提供元が行ってくれるので、事業所側で難しい設定をする必要はありません。費用面や使い勝手からも、近年クラウド型が主流になってきており、選ぶなら断然クラウド型がおすすめです。クラウド型を選ぶメリットは以下の通りです。
どこからでもアクセス可能
インターネット環境さえあれば、オフィスだけでなく自宅や外出先からもデータを確認・編集できるため、働き方の柔軟性が向上します。また、複数のスタッフが同時に作業を進められるため、チーム全体の効率も高まります。
初期費用を抑えられる
クラウド型はサーバーなどの設備を購入する必要がなく、導入時のコスト負担が軽減されるだけでなく、月額料金制が一般的であるため予算管理がしやすくなります。
常に最新機能が利用できる
自動アップデートにより常に最新機能が利用可能です。介護保険制度の変更や新しい機能の追加があっても、事業所側が手動で更新作業を行う必要がありません。これにより、運用負担が軽減されるだけでなく、法令遵守をしやすくなります。
データの安全性確保
データの安全性が確保される点も重要です。クラウド型では専門のサーバーでデータが管理されており、定期的なバックアップやセキュリティ対策が施されているため、災害時やトラブル時のリスクを低減できます。
介護ソフトを導入するメリット

①介護記録の効率化
介護ソフトを導入することで、スマホやタブレットでその場で入力が完了。文例登録や音声入力、複数利用者の一括登録など、入力が楽になる便利な機能が搭載されていることも多いです。記録の入力で、自動で日誌や連絡帳、バイタルグラフなどを作成できます。また、実績にも連動している場合があり、転記不要・ワンクリックで1立てできて、転記ミスも防げます。
②計画書作成など書類作成も楽々
計画書はモニタリング表など各書類と連携されており、複数の書類で同じ内容を繰り返し記載しなくても、同じ内容は自動入力され、効率化につながります。記録と同様文例登録や音声入力記録が付いている場合もあります。
③過去のデータをすぐに探すことができる
介護ソフトなら過去の記録データを、ソフトですぐに検索することができます。大量の記録用紙の保管場所に困っているという声を事業所様からよく耳にしますが、介護ソフトを導入することで、記録データをソフト内に保存することができ、記録用紙の保管場所が不要になると共に、ペーパーレス化に繋がります。
また、介護ソフトを導入することで実地指導の際にもソフト上で検索をかけることで、必要なデータをすぐに取り出すことができます。実地指導の際のデータの印刷は必須ではないため、実地指導員に介護ソフト上からデータの確認をしてもらうことも可能です。
④国保連請求作業の効率化・ミス防止
介護ソフトでは実績と記録が連動しているので、介護記録の操作画面で「実績反映」をクリックするだけで実績に1立てすることができ、国保連請求作業が大幅に効率化。予実管理や確認・修正作業、実績の転記や記録の突合が不要になります。
これまで手書きで行っていたために避けられなかった請求ミスも、ソフトを導入することで事前に防ぐことが可能です。例えば、期限切れの確認や、介護度の変更に伴う修正漏れなど、入力ミスがあった場合はソフトが自動で指摘してくれるため、国保連からの返戻といったトラブルの発生を減らすことができます。
⑤常に介護保険制度の変更に対応でき、法令遵守がしやすくなる
介護ソフトはクラウド型とインストール型がありますが、クラウド型を選ぶことで自動アップデートにより常に最新機能が利用可能です。介護保険制度の変更や新しい機能の追加があっても、事業所側が手動で更新作業を行う必要がありません。これにより、運用負担が軽減されるだけでなく、法令遵守をしやすくなります。
介護ソフトの選び方

介護ソフトは、記録や請求、ケアプラン作成など事業所運営に欠かせない重要なツールです。しかし、種類やメーカーが多く、それぞれ機能や特徴も異なるため、「どれを選べばいいかわからない」と感じている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、数ある介護ソフトの中から、自事業所の規模や業務内容、現場職員の使いやすさに合ったソフトを選ぶために押さえておきたい選び方の流れを解説します。導入後に「思っていたより使いにくかった」「現場に合わなかった」と後悔しないためにも、ぜひ参考にしてください。
介護ソフトを選ぶ際の流れは以下の通りです。
①事業所の課題を洗い出す
②インターネットで情報収集
③資料請求を行って比較
④無料体験を利用
①事業所の課題を洗い出す
介護ソフトを選ぶ際に、まず最初に行うべきことは自事業所の課題を明確にすることです。ただ何となく「便利そうだから」「周りが導入しているから」という理由だけで選んでしまうと、実際に導入した後に「思ったより業務が楽にならない」「現場で使いにくい」という問題が起きやすくなります。
例えば、記録業務に時間がかかっているのか、請求業務でミスや返戻が多いのか、情報共有に課題があるのか、記録業務を簡単にしたいのか、事業所ごとに解決したいポイントは異なります。まずは、現場の職員や管理者から意見を集めましょう。
この課題の洗い出しをしておくことで、「どの機能が必要なのか」「どのソフトが自事業所に合っているのか」を選ぶ基準が明確になります。逆にこのステップを飛ばしてしまうと、機能が多いだけで使いこなせないソフトを選んでしまったり、現場のニーズと合わず導入が進まない原因になってしまいます。最初にじっくりと事業所の課題と向き合い、解決すべきポイントを明確にすることが、介護ソフト選びを成功させる第一歩です。
②インターネットで情報収集

事業所の課題を洗い出したら、次に行うべきことはインターネットでの情報収集です。「介護ソフト」や「サービス種別+介護ソフト」で検索し、各ソフトの特徴を確認しましょう。現在、介護ソフトは多くのメーカーから販売されており、公式サイトや比較サイトを活用すれば、機能や価格、導入実績などの基本情報を簡単に調べることができます。
まずは、自事業所で解決したい課題に合ったソフトがどのメーカーから提供されているかを確認しましょう。例えば、「スマホやタブレットで簡単に記録できるか」「請求ソフトと一体型か」「ケアプラン作成機能があるか」など、自分たちの優先ポイントに注目して比較していくことが大切です。
また、メーカー公式サイトには、導入事例や利用者の声が掲載されていることが多く、実際に同じ規模やサービス形態の事業所がどのように活用しているかを知る良い参考になります。口コミサイトや介護業界のニュースサイトもチェックすると、現場目線のリアルな評価や、最新のソフト事情を知ることができます。ただし、インターネット上の情報だけで判断するのではなく、最終的には資料請求やデモ体験を通じて、実際の操作感やサポート体制まで確認することが重要です。情報収集の段階では、「気になるソフトを複数ピックアップしておく」ことを意識しましょう。
■検索を行う際の注意点
検索すると、検索結果にランキングサイトが出てくる場合があります。比較サイトのランキングを参考にすることで、介護ソフト会社から発信された情報だけでなく、客観的な視点の新たな情報収集に役立ちます。ですが、中には介護ソフト会社と利害関係があり、ランキングサイトの順位や中身が偏った情報となっている場合もあるため注意が必要です。
偏った情報に惑わされず、正確な情報を得るためには、サイトの運営元を確認することが大切です。介護ソフト会社と関係のある会社ではないか、利害関係はなく、中立の立場であるか見極めることがポイントです。
運営元を判断するのは難易度が高い場合は、1つのランキングサイトだけを参考にするのではなく、いくつかのランキングサイトを比較し、情報が正しいかどうかを確認する方法で、ランキングサイトの信憑性を確認することができます。
③資料請求を行って比較

インターネットで気になる介護ソフトをピックアップしたら、次に行うべきは各メーカーに資料請求をして比較します。公式サイトには基本情報や機能概要が掲載されていますが、実際には載っていない細かい仕様やオプション、サポート内容、料金体系の詳細などは、資料を取り寄せないとわからないことが多くあります。
資料請求をすると、パンフレットや料金表、導入事例集、操作画面イメージなどが届き、より具体的にソフトの特徴や使用感をイメージできます。また、メーカーによっては資料請求後に電話やメールで連絡があり、事業所の規模や業態に合わせた活用方法や補助金情報などを教えてくれる場合もあります。
この段階で複数メーカーの資料を比較することで、
- 自事業所に必要な機能が備わっているか
- 操作画面が現場で使いやすいか
- サポート体制は十分か
- 費用感は予算内か
などを具体的に検討できます。ただし、資料を眺めるだけでなく、現場の職員や管理者と一緒に内容を確認し、「このソフトなら現場が楽になりそうか」「請求業務まで一元管理できるか」といった視点で比較することが大切です。資料請求は少し手間に感じるかもしれませんが、導入後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、選定の重要なステップといえます。
④無料体験を利用
資料請求で候補を絞り込んだら、次に行いたいのが無料体験(デモ体験)の利用です。多くの介護ソフトメーカーでは、導入前に操作感を試せるよう、無料体験版やデモ環境を用意しています。パンフレットや説明だけでは、「現場で本当に使いやすいか」「操作が複雑すぎないか」といった部分はなかなか分かりません。特に介護ソフトは、日々の記録や請求業務で毎日使うものなので、現場職員が直感的に操作できるかどうかが導入成功の鍵になります。
無料体験では、
- スマホやタブレットでの入力操作
- 記録から請求までの一連の流れ
- 画面の見やすさや項目配置
- 通信速度や反応のスムーズさ
など、実際の使用環境に近い形で確認することが重要です。また、職員全員が一度は触ってみて、操作性や印象を共有することで、導入後の混乱を防ぐことができます。さらに、無料体験時にサポート担当者へ操作方法や不安点を質問してみましょう。回答の丁寧さや対応スピードは、実際に導入した後のサポート品質を見極める大きな判断材料になります。このように、無料体験を活用して現場目線で試すことで、「机上では良さそうだけど現場では使いにくい」という失敗を防ぎ、自事業所に最適なソフトを選ぶことができます。
介護ソフトを選ぶ際のポイント

費用や特徴、中規模事業者様向け~大規模事業者様向け、機能など、介護ソフトによって様々な特徴があります。どの介護ソフトにすべきかお悩みの事業所様に向けて、選ぶ際のポイントをご紹介いたします。
- ①費用
- 介護ソフトの利用料は5,000円~30,000円ほどと、金額に幅があります。また、初期費用がかかる場合もあります。欲しい機能に対してオーバースペックな介護ソフトを導入してコストが高くなってしまった…なんてことのないように、費用と欲しい機能を照らし合わせて、コストパフォーマンスの良い介護ソフトを選ぶようにしましょう。
- ②各事業所・目的に合った介護ソフト
- 介護請求に強いソフト・介護記録に強いソフトなど、介護ソフトによって特徴が異なります。導入目的に合わせた介護ソフトを選ぶようにしましょう。また、パソコン作業に不安があるため、サポートが充実している介護ソフトを選ぶ・使用したい補助金に対応しているソフトを選ぶなど、事業所に合った介護ソフトを選ぶことも大切です。また、医療や障害に対応しているのかなど、事業所の提供するサービスに合った機能があるのかを確認する必要があります。
- ③機能
- 費用が安い分、機能に制限のある介護ソフトもあります。新LIFEや・ケアプランデータ連携など、欲しい機能が付いているか確認するようにしましょう。
また、以下の機能の付いた多機能ソフトもあります。
・勤怠管理
・シフト作成
・経営管理
・会計処理
多機能型ソフトは費用が高めの場合もあるため、業務に必要な機能の優先順位を明確にすることが重要です。 - ④外部機能との連携
- 請求機能が無い記録ソフトでも、介護ソフトと連携することで請求業務を行うことが可能になります。
現状使用している外部機能があれば、それらと連携可能な介護記録ソフトを選択することで、更なる業務効率化に繋がります。
記録ソフトには以下のようなものがあります。
・定期巡回・随時対応サービス業務支援システムの<スマケア>
・訪問介護記録アプリ<Colibri>
・デイサービス業務効率アプリ<ラクウェア>
その他、介護記録ソフトによっては、見守りシステムやナースコール、服薬管理システムと連携することも可能です。 - ⑤口コミ・評判
- 比較サイトやSNS、公式サイトの口コミページを確認して、実際に導入した事業所の声を参考にすることがおすすめです。こうしたレビューは、サービスページの情報だけでは分からない現場での使用感や具体的なメリット・デメリットを知る手がかりになります。特に、「使いやすさ」や「解決できた課題」などの具体的な評価に注目するとよいでしょう。
例えば、「操作が直感的で職員の習得がスムーズだった」「入力作業が効率化され、現場の負担が減った」「利用者とのコミュニケーション時間が増えた」などの実体験に基づくコメントは非常に参考になります。また、同業他社がどのようなシステムを選び、どのような理由で評価しているのかを把握することで、自社のニーズに合ったソフトを絞り込む際の指針になります。 - ⑥サポート体制
- 導入後の運用をスムーズにするため、サポート内容も比較しましょう。例えば以下のようなサポートがあると安心です。
・開業支援やデータ移行支援
・導入時の訪問サポート
・メール・電話での運用サポート
特に、日々のメールや電話でのサポートは、操作方法が分からなかったり、困った際にすぐに相談できる点で重要です。
サポートの繋がりやすさや、親切に回答してくれるかなどを無料体験期間に確認するようにしましょう。 - ⑦入力支援・補助機能の充実度
- 介護業務において、利用者の健康状態や介護状況を記録するケア記録の入力は、特に時間がかかる作業の一つです。アナログ記録の場合、転記作業が追加され、さらに負担が増えることになります。介護の事務作業を効率化するためには、入力作業の支援機能を活用することをおすすめします。
多くの介護支援ソフトは、ケア記録を入力すると日誌や申し送り、各種帳票に自動で反映される仕組みを採用しており、転記作業の手間を大幅に削減できます。介護ソフトを選ぶ際は、国保連請求機能だけでなく、介護記録機能の使いやすさにも注意すると良いでしょう。
介護ソフト4社の比較
以下では4社の介護ソフトを比較した表をご紹介します。
事業所で欲しい機能と照らし合わせて、比較検討にお役立てください。

比較の際は、以下の3つのポイントを確認するようにしましょう。
- 料金
- 介護ソフトによっては初期費用がかかる場合があります。また課金方式も従量制・月額制があり、価格帯も幅があります。
- サポート対応
- クラウド型は自動バージョンアップやバックアップに対応している場合が多いです。乗り換えの際に注意したいのが、基本情報のデータ移行の項目です。乗り換えの際に、利用者情報などの情報を新たに手打ちするには手間がかかりすぎるため、できれば無償でデータ移行まで行ってくれる介護ソフトを選ぶと、スムーズに乗り換えが行えます。
- 機能
- 現状ケアプランデータ連携やLIFEは義務化されていませんが、後々義務化になった際に再度介護ソフトを乗り換えるのは手間になるため、今のうちにそれらの機能を持った介護ソフトを選択しましょう。
主な介護ソフト12社
おすすめの介護ソフトを12社、ピックアップしてご紹介いたします。条件に応じて事業所に合った介護ソフトを選んでみてください。
トリケアトプス(岡谷システム株式会社)

- 料金:月額220円~(従量課金制・220円/人サービスの場合→上限5,500円)
トリケアトプスは介護・看護・障がいに対応した総合型クラウドソフトです。介護記録では日々の介護記録を入力すると実績(請求)へ連動し、自動で実施記録票などを作成します。
利用者請求機能については、利用者選択方式で指定月から実績データを一括コピーできるので、毎月の事務作業が楽々こなせます。
最低220円と従量課金制のソフトでも最安値で使用でき、金額の上限金額もあるので安心。中規模事業者様や、事業立ち上げの際にも最適なソフトです。
実績入力や国保連請求、利用者請求はもちろん、シフト作成やアプリ連携、LIFEやケアプランデータ連携など、低価格帯の介護ソフトながら、多くの機能が付いたコスパの良い介護ソフトです。
カナミック(株式会社カナミックネットワーク)

- 料金:要問い合わせ
カナミックは、記録から請求業務までの書類のやり取りをペーパーレス化できるクラウド型介護ソフトです。
タブレット対応の記録システムを活用し、統計や経営分析のためのデータ集計も可能です。
クラウド型サービスのため、いつでもどこでも記録や確認を簡単に行えます。
さらに、利用者ごとのスケジュール管理や実績に基づく国保連請求データ・利用者請求データの作成にも対応。
介護予防サービスの日割り計算もサポートしています。
介舟ファミリー(株式会社日本コンピュータコンサルタント)

- 料金:月額8,800円~(標準パックで契約した場合)
シンプルで分かりやすい画面と操作性が特徴で、パソコンが苦手な方でも簡単に使えるソフトです。
介舟ファミリーは、現在利用中の介護ソフトからのデータ移行に対応しており、スムーズな切り替えが可能な介護ソフトです。初期の操作説明や初回の請求業務も丁寧なサポートがあるため、安心して使い始められます。
ほのぼのNEXT(NDソフトウェア株式会社)

- 料金:要問い合わせ
ほのぼのNEXTは介護保険、障がい福祉、財務や給与など、機能が充実しており、小規模事業所から大規模事業所まで対応する介護ソフトです。
確実かつスムーズな請求業務を実現し、業務効率の向上をサポートします。月遅れ処理や返戻対応、月途中の保険者変更なども簡単に行えます。さらに、実績登録やケアマネジャーへの確認、領収書の作成も可能です。
ナーシングネットプラスワン(プラスワンソリューションズ株式会社)

- 料金:月額8,800円~
ナーシングネットプラスワンは、リーズナブルな価格と機能が充実している点が魅力の介護ソフトです。
シンプルな操作で国保連への請求までスムーズに行えます。
利用者情報の登録、サービス利用票の作成、給付管理、介護給付費請求書の作成をはじめ、計画書やモニタリング表の作成など、幅広い業務をこれ一つで対応可能です。
ワイズマン(株式会社ワイズマン)

- 料金:要問い合わせ
ワイズマンは請求業務や事務作業を効率化するワンパッケージのサポートシステムです。
予定作成や稼働状況の確認、記録作業をスムーズに行うことができ、予定をそのまま実績に反映可能です。実績が予定と異なる場合のみ修正すれば記録が完了します。
CARE KARTE(株式会社ケアコネクトジャパン)

- 料金:要問い合わせ
CARE KARTEは“介護現場を知っているシステム会社”という創業以来培ってきたノウハウを活かし、AIを活用した音声記録ツールなど最新技術でお客様の「時間を生み出す」お手伝いをする介護ソフトです。
看護・介護・障害福祉サービスで行われる「記録・プラン・請求」までの運営を全面的にサポートします。
福祉の森(株式会社日立システムズ)

- 料金:要問い合わせ
福祉の森は介護・福祉スタッフの事務処理など生産性向上を支援するシステムです。日立システムズの持つ介護・障がい者支援事業者向けの関連サービスと連携することで入居者のケアとサービス向上により一層力を注ぐことができます。
けあ蔵(アルティウスリンク株式会社)

- 料金:月額1,100円
「けあ蔵」は専用サーバーを経由して請求データを国保連合会に請求する伝送代行サービスです。国保連伝送サービスで時間を削減したい・うっかりミスで返戻が多い・事業所のコストを見直したいなどのお悩みを解決します。
記録管理や書類作成機能はなく、伝送機能のみのため、費用が安い点が特徴です。伝送機能のみで良いという事業所様にはおすすめのソフトです。
HOPE LifeMark-WINCARE(富士通株式会社)

- 料金:要問い合わせ
HOPE LifeMark-WINCAREは、「様々な課題を解決し、介護の現場にイノベーションを」をコンセプトにお客様に最適なソリューションをお届けします。
日々の事務作業である計画書作成や利用者スケジュール調整を効率化し、時間の有効活用を図ります。
Flowers NEXT(株式会社コンダクト)

- 料金:要問い合わせ
直感的に使える画面や簡単入力、安定の法改正対応、手厚く安心のサポート体制が特徴の介護ソフトです。
LIFEやケアプランデータ連携にも対応しています。
Blue Ocean Note(株式会社ブルーオーシャン)
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- 料金:要問い合わせ
記録管理業務に特化した介護記録システムです。
一日のサービスの流れに合わせたチェック表で記録が完了し、連絡ノートが自動作成されます。計画書に基づく記録管理や個別機能訓練などの加算サービスの対応した記録管理が可能です。また、バイタル測定機器とも連携し(特許取得)記録時間短縮が出来ます。
介護ソフトに関するよくある質問

これから初めて導入を検討している方や、他ソフトからの入れ替えを考えている方にとっては、事前に気になるポイントを解消しておくことが大切です。ここでは、介護ソフトを選ぶ際によく寄せられる質問と、その回答をわかりやすくまとめました。ぜひ参考にして、導入前の不安や疑問を解消してください。
Q. パソコン操作が苦手な職員でも使えますか?
A. 最近の介護ソフトは直感的に操作できるUIデザインになっているものが多く、パソコンが得意でない職員でも使いやすい仕様になっています。無料体験を活用して、現場職員が試してみることをおすすめします。
Q. 介護ソフトの選び方で最も大事なポイントは?
A. 自事業所の課題を明確にし、それを解決できる機能があるかどうかを確認することです。また、現場職員が実際に使いやすいか、導入後のサポートが充実しているかも重要なポイントです。
Q. 介護ソフトの導入にはどれくらい時間がかかりますか?
A. ソフトによって異なりますが、クラウド型であれば最短数日〜1週間程度で利用開始できる場合が多いです。サーバー設置型の場合は、機器設置やデータ移行などで1〜2か月かかることもあります。
Q. 導入後のサポート体制はどうなっていますか?
A. 多くのメーカーでは、電話サポートやメール対応、オンラインサポート、操作研修、訪問サポートなどを用意しています。サポート内容や対応時間はメーカーによって異なるため、導入前に必ず確認しましょう。
Q. 他のソフトからデータ移行はできますか?
A. 基本情報であれば可能な場合が多いですが、ソフト間でデータ形式が異なるため、移行範囲や移行費用、対応可能項目についてメーカーへ事前確認が必要です。
Q. インターネット環境がないと使えませんか?
A. クラウド型は基本的にインターネット接続が必要ですが、オフライン入力後に通信環境がある場所で同期できるソフトもあります。一方、サーバー型は事業所内ネットワークで利用できます。
Q. 小規模事業所でも導入するメリットはありますか?
A. あります。小規模事業所ほど職員数が限られているため、記録や請求業務の効率化で職員の負担軽減につながります。低価格プランを用意しているソフトも多いため、コスト面でも導入しやすくなっています。
Q. 介護ソフトは補助金で導入できますか?
A. IT補助金や介護ロボット導入支援事業、地域独自の補助金が活用できる場合があります。申請要件や時期があるため、メーカーや自治体に確認しましょう。
Q. セキュリティ面は大丈夫ですか?
A. 介護ソフトは個人情報を扱うため、通信暗号化やIDパスワード管理、アクセス権限設定などセキュリティ対策が施されています。導入前に具体的なセキュリティ機能も確認しましょう。
Q. 操作研修はしてもらえますか?
A. ほとんどのメーカーが、導入時に操作研修を実施しています。オンライン研修や現地訪問研修など形式はさまざまなので、導入前に研修内容も確認しておくと安心です。
まとめ|介護ソフトは業務効率化とサービス向上の鍵

今回は、介護ソフトの基本的な概要から主な機能、選び方、導入するメリットまでをわかりやすく解説しました。
介護ソフトは、単に記録を電子化するためのツールではなく、日々の介護記録、請求業務、ケアプラン作成、情報共有、経営管理までを一元化し、事業所全体の業務効率化とサービス品質向上を支える重要な存在です。しかし、ソフトによって操作性や搭載機能、サポート体制は大きく異なります。導入前に自事業所の課題を洗い出し、インターネットでの情報収集、資料請求、無料体験を通じて、現場で本当に使いやすく、職員の負担軽減や業務効率化につながるものを選ぶことが大切です。
介護ソフトは、職員一人ひとりが働きやすい環境を整えるとともに、利用者さんへのより良いケア提供にも直結します。ぜひ今回の記事を参考に、自事業所に最適な介護ソフト選びを進め、日々の業務改善とサービス向上に役立ててください。
介護ソフトの導入ならトリケアトプスがおすすめ

介護ソフトのトリケアトプスは、介護現場の負担を軽減し、効率化を行うための介護ソフトです。 トリケアトプスが選ばれてきたポイントは以下の4つです。
- 01 お得な料金体系
- トリケアトプスは従量課金制を採用しており、ご請求は使った分のみ。
最低220円/人~使用可能で、従量課金制の介護ソフトの中でも業界最安値です。上限価格もあるため、事業所の規模が大きくなって、思ったより負担が大きくなってしまった…なんてこともなく安心です。
オプションによる追加費用も無しで、全ての機能を標準装備で使用可能です。 - 02 パソコンが苦手な人でも使いやすい画面
- ケアマネジャーやヘルパーさん、どんな人でも使いやすいよう、直感的にどこに何があるか、分かりやすい操作画面を設計しました。
iOS/Androidのスマホアプリも対応しており、スマホからでも簡単に実績入力が行えます。
イメージキャラクターのトリケアちゃんが見守ってくれる、女性に人気の可愛い操作画面です♪ - 03 ご利用いただいている事業者様の92%が「サポートに満足」と回答
- 介護ソフトの使い方で分からないことがあれば、お電話頂ければ、専任のオペレーターが丁寧に対応致します。
開発元が運営も行っているため、わからないことは丁寧にしっかりとご説明することができます。
電話もつながりやすく、困っている時にすぐ頼っていただけます。 - 04 お客様のお声から機能を開発
- お客様から多くの声を寄せられた「こんな機能がほしい!」という機能を、他社では対応できないスピードでの実装を実現。ほぼ標準機能としてアップデートしているため、追加費用はいただきません。開発元がサポートも行っているため、ダイレクトに機能を反映することができます。
トリケアトプスは、最大3ヶ月間の無料体験を実施しています。 この機会にトリケアトプスをぜひお試しください。