無料体験お申込み 資料請求・お問い合わせ

介護の基礎知識

ケアマネジャーとしてさらにスキルアップするには?おすすめの研修や資格

  • 公開日:2025年07月07日
  • 更新日:2025年07月07日

ケアマネジャーとして経験を積む中で、「もっと知識を深めたい」「より的確な支援ができるようになりたい」と感じることはありませんか?高齢者やそのご家族の多様なニーズに応えるには、常にスキルを磨き続けることが求められます。

そこで今回は、ケアマネジャーがさらなるスキルアップを目指すうえで役立つ知識やおすすめの研修・資格についてご紹介します。日々の業務に活かせるヒントがきっと見つかるはずです。

ケアマネジャーに求められる主なスキル

ケアマネジャーとして専門性を高め、より質の高い支援を行っていくためには、日々の業務に必要なスキルを意識して磨き続けることが大切です。
利用者の思いをくみ取り、関係機関と連携しながら、適切な支援につなげていくには、幅広い知識と柔軟な対応力が求められます。

以下では、ケアマネジャーに特に求められる4つの基本的なスキルについて、具体的に解説します。

1. コミュニケーション力

ケアマネジャーの仕事は、ただ制度に沿ってプランを作るだけではありません。利用者やご家族がどんな思いで暮らしているのか、何に困っているのか、どうすれば安心して生活できるのか──そうした「声にならない気持ち」を丁寧に聞き出すことが、支援の第一歩です。

また、訪問介護員や看護師、医師、リハビリ職、行政職員など、多職種との連携も日常的に発生します。それぞれ立場や価値観が異なる中で、「伝える力」と「聞く力」の両方が必要になります。

言葉選び、タイミング、相手との関係性などを意識した対話は、信頼関係の構築にもつながり、結果として支援の質を高めることができます。

2. アセスメント力・観察力

ケアプランの土台となるのが「アセスメント」です。利用者の生活状況、健康状態、家族構成、経済面、住環境、本人の希望や価値観など、あらゆる視点から情報を収集し、整理・分析する力が求められます。特に重要なのは、「変化に気づく目」です。たとえば、普段より表情が硬い、声の張りがない、手すりを掴むタイミングが遅れた──そんな小さな変化にも敏感になることで、早期の支援や医療介入につなげることができます。

単に情報を集めるのではなく、「なぜこうなったのか」「今後どうなる可能性があるか」といった背景まで深掘りして考えられる視点が、アセスメントの質を高める鍵となります。

3. 制度・知識のアップデート力

介護保険制度は3年に1度見直されることに加え、日々の運用ルールや加算要件も更新されています。たとえば、「特定事業所加算の算定要件の改正」や「居宅ケアマネへの指導強化」など、制度面での変化が業務に直結することは少なくありません。そのため、常に最新情報にアンテナを張り、必要な知識を自分なりに整理しておくことが大切です。制度改正のたびに情報収集に追われるのではなく、普段から少しずつアップデートを重ねることで、急な変化にも対応しやすくなります。

加算の取りこぼしを防ぐだけでなく、利用者の選択肢を広げたり、他職種との情報共有を円滑にしたりするためにも、「学び続ける姿勢」はケアマネに欠かせない資質といえるでしょう。

4. 記録・文章作成力

支援経過の記録やケアプランの作成は、ケアマネジャーの業務の大きな割合を占めています。記録は「自分の仕事の証明」であり、「支援の質を可視化するツール」であり、万が一のトラブル時には「自分を守るもの」にもなります。

特に実地指導では、「なぜこのサービスを入れたのか」「どう評価したのか」といった理由付けが明確に記されていることが求められます。そのため、単なる事実の羅列ではなく、背景や意図、経過が伝わる文章を書く力が必要です。「誰が見ても状況が理解できる」「支援の意味が伝わる」記録を目指すことで、信頼性の高いケアマネジャーとしての評価にもつながります。

スキルアップのためにできること

スキルは一朝一夕では身につきませんが、日々の取り組みを工夫することで、少しずつ確実に力をつけていくことができます。以下に、実践しやすいスキルアップの方法をいくつかご紹介します。

研修・セミナーへの参加

都道府県や市区町村、民間団体などが開催しているケアマネ向けの研修は、制度や対応スキルを学び直す良い機会です。最近では、オンラインでの受講も増えており、忙しい現場の中でも時間を確保しやすくなっています。

特定のテーマに特化した研修(認知症ケア、虐待防止、看取り支援など)は、明日からの実務にすぐ役立てられる内容も多く、現場での引き出しを増やすのに最適です。

資格の取得にチャレンジする

ケアマネとしての専門性を高める方法のひとつが、関連資格の取得です。代表的なのは、一定の実務経験を経たうえで受講できる「主任介護支援専門員(主任ケアマネ)」の研修です。主任ケアマネになると、後輩ケアマネの指導や地域包括支援センターでの業務など、より高度で責任ある仕事を任されるようになります。

また、ケアマネ業務に関連する資格は以下があります。

  • 福祉住環境コーディネーター
  • 認知症ケア専門士
  • 社会福祉士・精神保健福祉士
  • 医療的ケアや終末期ケアに関する民間資格

資格取得は制度や疾患、福祉環境に対する理解を深め、現場での判断力や提案力の向上にもつながります。「今の自分に足りない視点を補いたい」と思ったとき、資格の勉強は良いきっかけになります。

参考:[社会福祉士国家試験]:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター

先輩・他職種から学ぶ

一人で悩まず、他のケアマネや多職種と「事例を共有する」「困ったケースを相談する」といった機会を意識的に作ることも大切です。先輩ケアマネの対応の仕方を聞くことで、より実践的な学びを得られることがあります。

また、異なる職種の視点を知ることで、「このタイミングで医師と連携すべきだった」「もっと看護師の視点を入れてプランを立てるべきだった」と、自分の視野を広げることにもつながります。

ICT・介護ソフトを活用する

介護業務は年々複雑化しており、記録や情報共有にかかる時間も膨大です。介護ソフトやICTの活用によって、記録の入力ミスの防止やスケジュール管理の効率化が可能になります。

「使い方がわからない」「慣れていないから苦手」という方も多いですが、基本的な操作に慣れてしまえば、むしろ業務がラクになったと感じるはずです。ICTを使いこなすことも、現代のケアマネに求められる実用的なスキルのひとつです。

自己振り返りを習慣にする

業務に追われる中でも、「あの時の対応はどうだったか」「別の方法があったのではないか」と振り返る時間を少しでも取ることが、スキルアップのベースになります。

記録を見直したり、印象に残ったケースをメモしておいたりすることで、後から振り返る際の材料になります。また、失敗したと感じる場面こそが、次に生かせる大きな学びとなることも多いです。

ケアマネジャーのスキルアップに役立つ研修

ケアマネジャーのスキルアップに役立つ研修として、以下のような研修が挙げられます。

  • 認知症介護実践者研修
  • 介護支援専門員レベルアップ研修

 

これらの資格について以下で解説します。

認知症介護実践者研修

認知症介護実践者研修は、認知症の理解を深め、本人主体のケアやBPSD対応の技術を修得し、職場で実践できる力を養います。通学講義と演習、そして職場実習の組み合わせで構成されています。

受講要件

  • 介護職に従事し、認知症ケア基礎的知識・技術を有する
  • 実務経験およそ2年以上(大阪府基準)など自治体による違いあり

受講期間

  • 通学(講義・演習):6日間
  • 職場実習:約4週間
    ※上記は東京都の場合。都道府県によって日数が異なります。

受講料

  • 無料の自治体あり(東京都)
  • 他県では10,000~30,000円程度(例:埼玉20,500円、神奈川20,000円)
  • テキスト代など実費別途必要な場合あり

介護支援専門員レベルアップ研修

介護支援専門員レベルアップ研修とは、ケアマネジャーが専門的な知識及び実践的な技術等を向上させ、業務に生かすことを目的として、埼玉県が実施・運営しております。主にケアラー支援、介護と仕事の両立支援、アルコール・ギャンブル依存症への視点、ターミナルケアの視点などについて学びます。

受講要件

埼玉県内の介護事業所において、介護支援専門員として業務を行っている方。

研修の流れ

研修は以下の流れに沿って行います。

  • 募集期間内に電子申請・届出サービスよりお申し込みください。
  • 受講決定者は、受講決定メールの記載に従って、動画配信期間内に研修動画(動画時間:2時間以上)を視聴してください。
  • 研修動画の視聴後、課題提出期限までにレポート課題とアンケートを提出してください。
  • 提出されたレポート課題に基づき修了評価を行います。

受講料

無料

ケアマネジャーのスキルアップに役立つ資格

ケアマネジャーのスキルアップに役立つ資格には以下があります。

  • 主任ケアマネジャー(主任介護支援専門員)
  • 認定ケアマネジャー
  • 社会福祉士

主任ケアマネージャー(主任介護支援専門員)

主任ケアマネとは、一定の実務経験を持つケアマネジャーが研修を修了することで取得できる、ケアマネの上位資格です。チームのリーダー的な立場で、後輩の育成や地域包括ケアの中核としての役割を担います。

受講要件

  • 介護支援専門員としての実務経験が通算5年以上・60カ月以上である者
  • ケアマネジメントリーダー養成研修を修了した者、または日本ケアマネジメント学会等が認定する認定ケアマネジャーであって、専任の介護支援専門員として従事した期間が通算して3年(36ヶ月)以上である者
  • 現在地域包括支援センターにケアマネジャーとして配置されている者
  • その他、介護支援専門員の業務に関し十分な知識と経験を有する者であり、都道府県が適当と認める者

 

また、主任介護支援専門員の資格には、研修を修了してから5年間という有効期間があります。

受験費用

研修手数料5万円・更新研修手数料4万円※自治体によって異なる

参考:厚生労働省/主任介護支援専門員研修ガイドライン

認定ケアマネジャー(日本ケアマネジメント学会)

認定ケアマネジャーは、日本ケアマネジメント学会が認定する民間資格で、「ケアマネジメントの専門性を証明する」上位資格です。制度上の資格ではなく、学術的・実践的な研鑽を積んだケアマネに与えられます。

受験要件

  • ケアマネジャーとして登録されており、ケアマネジャーとしての人格及び見識を備えていること。
  • ケアマネジャーとして、3年以上の実務経験を有すること。

受験費用

自治体によって差があり、東京都は52,600円、大阪府は60,000円、福岡県は30,000円。(いずれも2018年度時点の受講料)

参考:認定ケアマネジャーとは | 日本ケアマネジメント学会

社会福祉士

社会福祉士は、生活に課題を抱える方(障害のある方や、環境的な理由で日常生活が難しい方など)に対して、専門的な知識及び技術をもって、相談や援助を行い、必要な福祉サービスや関係機関との連携・調整を通じて支援する専門職です。

社会福祉士は国家資格であり、所定の受験資格を満たしたうえで国家試験に合格し、登録を行うことで資格を取得することができます。

受験には以下の3つのルートがあります。

  • 福祉系大学ルート
    福祉系の大学などで、必要な科目を履修し、学校の種類に応じた実務経験を積んだうえで、国家試験を受験するルートです。
  • 短期養成施設ルート
    福祉系大学などで基礎科目を履修し、実務経験(例:児童福祉司など)を積んだ後に、6カ月以上の短期養成施設を修了して国家試験を受けるルートです。
  • 一般養成施設ルート
    一般の大学などを卒業し、相談援助業務の実務経験を積んだうえで、1年以上の一般養成施設を修了して国家試験を受けるルートです。

受験要件

  • 4年制大学で指定科目を修めて卒業した方
  • 2年制(又は3年制)短期大学等で指定科目を修めて卒業し、指定施設において2年以上(又は1年以上)相談援助の業務に従事した方
  • 社会福祉士短期養成施設(6月以上)を卒業(修了)した方
  • 社会福祉士一般養成施設(1年以上)を卒業(修了)した方

受験費用

  • 一般受験(社会福祉士のみ):19,370円
  • 共通科目免除の場合:16,230円

ケアマネジャーのキャリアアップの選択肢

ケアマネジャーのスキルアップの先には、役割の幅を広げたり、専門性を高めたりといったキャリアアップの選択肢がいくつもあります。この章では、ケアマネジャーとして成長を続けながら、さらにその先を見据えたキャリアパスについてご紹介します。

1. 管理職・マネジメント職を目指す

ケアマネとしての実務経験や利用者・家族との関係構築スキルを活かして、事業所の管理者施設長といったマネジメント職に進むという道もあります。このポジションでは、ケアマネ業務にとどまらず、職員のマネジメント、運営計画の立案、収支管理、実地指導対応など、組織を運営していく上で欠かせない業務にも関わります。

とくに、複数の専門職を束ねながら、現場の意見を取り入れつつ働きやすい環境をつくる「調整力」や「リーダーシップ」が求められます。現場から一歩引いた立場で組織全体を見ることになり、責任も大きくなりますが、そのぶんやりがいも格段に高まるキャリアです。

2. 居宅介護支援事業所として独立・開業する

「自分の理想とするケアを実現したい」「地域に根ざした事業を自分の手で立ち上げたい」と考える方には、居宅介護支援事業所の開業・独立という選択肢もあります。

開業には、実務経験や資金はもちろん、指定申請や人員配置、業務運営の理解など、多くの準備が必要です。とくに、専任の常勤ケアマネの確保、法令遵守、事業計画の立案など、制度的なハードルは決して低くはありません。

しかし、その分「自分で選んだ職員と共に働く」「理念に沿ったサービスを提供する」といった自由度の高い運営ができるため、働き方の満足度は非常に高いといえます。ケアマネ業務だけでなく経営や人材育成にも関心がある方には、大きな可能性を秘めたチャレンジです。

3. 別分野・関連職種への転身

ケアマネの経験を活かして、関連分野で活躍の場を広げるという選択もあります。ケアマネの経験が生きる関連分野・関連職種の例は以下の通りです。

  • 地域包括支援センターでの相談業務(保健師・社会福祉士・主任ケアマネとして)
  • ケアマネジャー試験対策の講師・研修講師
  • 市区町村の介護保険課など、行政機関での介護保険関連業務

これまでの現場経験や制度への理解、調整力、説明力などを武器に、より多角的な視点で介護業界を支えていくことができます。「現場とは違う角度から介護を支えたい」「人を育てる仕事に興味がある」といった方には、やりがいのあるキャリアパスといえるでしょう。

資格や役職だけではない「働き方のアップデート」も

キャリアアップは、資格取得や役職だけではありません。たとえば、

  • ICTの導入に詳しくなって業務効率化を進める
  • 後輩ケアマネの育成や教育に積極的に関わる
  • 職場の風通しを良くし、働きやすい環境づくりに貢献する

こうした日々の取り組みも、自身の成長を促す大切なキャリアアップの形です。「こうあるべき」という枠にとらわれず、自分なりのステップアップを描くことが、長く前向きに働き続けるためのヒントになるかもしれません。

まとめ

ケアマネジャーとしてのスキルアップは、より質の高い支援を行うだけでなく、将来的なキャリアの選択肢を広げることにもつながります。日々の業務に加えて学びの時間をつくるのは簡単ではありませんが、自分に合った研修や資格を見つけることで、モチベーションアップにもつながります。

今後の自分の働き方や目指す姿を思い描きながら、できることから一歩ずつ取り組んでみてはいかがでしょうか。

ケアマネ業務のICT化は介護ソフトのトリケアトプスがおすすめ

ケアマネジャーのスキルアップは、資格取得や知識の習得だけでなく、働き方の質を高める工夫も大切です。そのひとつが、ICTを活用して業務効率を上げる力=“デジタルスキル”の向上です。記録やケアプラン作成、サービス事業者との連携など、煩雑になりがちな業務を効率化することで、本来の役割である「利用者への支援」や「アセスメント」により多くの時間と意識を向けられるようになります。こうしたICT活用の第一歩として、ケアマネ業務に特化したクラウド型介護ソフト「トリケアトプス」は非常に有効です。

トリケアトプスでは、各書類間が連携しているため、サービス利用票・サービス提供票を作成すると、ワンクリックで給付管理票を作成。内容を転記する手間がなく、国保連請求への伝送も楽々行えます。クラウド型のソフトのため、パソコンと同じ操作がスマホやタブレットでも可能。支援経過記録はiOS/Android対応のアプリがあるため、より使いやすく、立ち上げもスムーズに行えます。文例登録や音声入力、書類間連携など書類作成を効率化する機能が搭載されています。最低220円と、居宅介護支援ソフトの中でも最安値。安心の上限価格ありで、利用者様人数がどんなに増えても月額5,500円以上上がりません。低価格のため、中規模事業者様や、立ち上げたばかりの事業所様にも人気の介護ソフトです。LIFEやケアプランデータ連携、他社からのデータ移行など、低価格のソフトながら便利な機能が充実しており、ケアマネ業務を強力にサポートしてくれます。

トリケアトプスが6,000以上の事業所様に選ばれてきたポイントは以下の4つです。

01 お得な料金体系
トリケアトプスは従量課金制を採用しており、ご請求は使った分のみ。
従量課金制の介護ソフトの中では業界最安値です。
最低220円/人~使用できるので、事業所立ち上げの際や、中小規模の事業所様にぴったり。
上限価格もあるため安心です。
オプションによる追加費用も無しで、全ての機能を標準装備で使用可能です。
02 パソコンが苦手な人でも使いやすい画面
ケアマネジャーやヘルパーさん、どんな人でも使いやすいよう、直感的にどこに何があるか、分かりやすい操作画面を設計しました。
iOS/Androidのスマホアプリも対応しており、スマホからでも簡単に実績入力が行えます。
イメージキャラクターのトリケアちゃんが見守ってくれる、女性に人気の可愛い操作画面です♪
03 ご利用いただいている事業者様の92%が「サポートに満足」と回答
介護ソフトの使い方で分からないことがあれば、お電話頂ければ、専任のオペレーターが丁寧に対応致します。
開発元が運営も行っているため、わからないことは丁寧にしっかりとご説明することができます。
電話もつながりやすく、困っている時にすぐ頼っていただけます。
04 お客様のお声から機能を開発
お客様から多くの声を寄せられた「こんな機能がほしい!」という機能を、他社では対応できないスピードでの実装を実現。ほぼ標準機能としてアップデートしているため、追加費用はいただきません。開発元がサポートも行っているため、ダイレクトに機能を反映することができます。

トリケアトプスは、国保連請求からサポート利用まで、全ての機能を制限無しで使用できる最大3ヶ月間の無料体験を実施しています。 この機会にトリケアトプスをぜひお試しください。

介護の基礎知識一覧へ